冒険家が愛用する、MSRのガソリンストーブ
アウトドアで使用するバーナーといえば、ガス式とガソリン式の2種類が定番かと思います。特に、冬でも使えるガソリンストーブは冒険家が愛用するほど。この性能の高さに信頼を寄せているキャンパーは多いのではないでしょうか?
ガソリンストーブはさまざまなブランドから出ていますが、MSRは幅広い燃料を使用できるモデルが多く、とても便利な「マルチフューエル式ガソリンバーナー」の代表格です。
その中でも「ドラゴンフライ」がことのほかおすすめ。イケてる名前にもそそられますが、一体どんなバーナーなのでしょう?
「ドラゴンフライ」のここが男前
本当の男前は優しい。とろ火ができる!
ガソリンストーブは火力の微調整ができないタイプが多い中、ドラゴンフライはMSRのガソリンストーブの中でも唯一とろ火可能なのが最大の特徴。とろ火ができることによって、煮込み料理などにも適しています。
懐が深い。5つの燃料に対応
ホワイトガソリン、無鉛ガソリン、灯油、軽油(ディーゼル)、ジェット燃料の計5つに対応しています。ホワイトガソリンはススが出にくいので使いやすいですが、価格が高くランニングコスト的なことを考えると手が出しにくい面も。
しかしながらガソリンランタンを使用しているユーザーにとっては燃料が一本化できる利点もあります。
逆に海外では場所によってはホワイトガソリンの入手が困難な場合も。それに比べてガソリンは一般的には手に入れやすい傾向があり、特に燃料調達が困難な場所では頼れる存在です。
ツーリングキャンプでも、安全面に十分注意すればバイクのガソリンから調達するなんてかなり男前なことも可能です。
結局これ。見た目がかっこいい
でも、なんだかんだと語っても最終的に「やはりこのビジュアルが好き!」という方も多いのでは? この力強いゴトクと「うるさい」と形容されがちな燃焼音。しかし冬山での孤独をこの燃焼音が紛らわしてくれた……なんて逸話も。
燃焼音やプレヒートなどの手間も味わい深いガソリンストーブなんです。
こちらは以前、限定販売された燃料ボトル。色合いからしてトランギアか? と思いますが、れっきとしたMSRボトル。現在入手する手段としては、ヤフオクやメルカリで稀に出品されるので、それを待つしかありません。
こんな出会いもあるMSRはやっぱりそそられるブランドですね!
やっぱり、点火方法はめんどくさい……?
ガスストーブはガス缶を装着すればすぐに使用可能ですが、ドラゴンフライはポンピングやプレヒートの過程が不可欠です。
確かにガスバーナーなどから比べると手間ですが、プレヒートは2分程度。慣れるとそれほど手間ではなく、むしろ「儀式」と言った感覚を味わえます。
・詳しい点火方法は以下を参考に!
購入前に知っておいてほしい注意点!
こんな魅力的なドラゴンフライ。すぐにでも購入を! と急ぐことなかれ。男前なクセを理解してからぜひ検討してください。
やはり燃焼音は轟音
まず、燃焼音がかなりのボリューム。火力のツマミ全開だと会話が聞き取りにくいほど……。中火以下ならまだ静かです。つまり早朝や夜遅くなど使うシーンをおもわず考えてしまいます。
ですが、先程も少しふれましたが、この燃焼音を好むユーザーが多いのも事実です。
コンパクトではない
公式サイトでは収納時(本体のみ)で180×120×90mm。となかなかのサイズなので、クッカーに収納したい人はサイズをよく確認してください。
ちなみに……。EPIのストーブケースが収納にぴったり! 遊んでしまいがちなホースなどがまとまり、持ち運びしやすくなります。ハードケースに入れたい人におすすめ!
ユニバーサルトレーディング イーピーアイ ストーブケース
火力は他のガソリンストーブよりは弱め
ドラゴンフライの最高出力は約2,192Kcal/h、対して同じメーカーの「ウィスパーライトインターナショナル」は最高出力約2,772Kcal/hとなり、ドラゴンフライは音のわりには火力が弱めです。
とは言え、実際調理するには十分な火力なのでご心配なく。
困った問題は解決可能なんです!
轟音は「サイレンサー」を使えッ
困る方も多い燃焼音は、サイレンサーを使えばかなり静かになります。しかし、このサイレンサーはもう一つシングルバーナーが買えてしまうほど高価なのが難点。ですが燃焼音を半減させ、お湯の沸騰時間を約10%程度短縮することができるので悩む価値は大いにアリ。
またそれ以外の手段としては、ウインドスクリーンで囲むことでも多少効果はあるようです。
QuietStove Model 107 for MSR
ゴトクに「バーナーパット」を置けば安定感抜群!
構造的にゴトクの中央が大きく空いてしまうので、シェラカップなどを置く場合はバーナーパットがおススメ! 写真のマキネッタのように安定感も増し、滑るのも防止できます。
ユニフレーム バーナーパット M
写真のように自作のステンレスワイヤーをゴトクにつける方法もあります。ホームセンターでステンレスの針金を買ってきて、ラジオペンチで作成しています。
まるで既成品のような仕上がりには驚かされますね!
もう少し詳しく知りたい! という方はこちら
メンテナンス方法は?
MSRは非常にメンテナンスが簡単なバーナーです。メンテナンスキットを使えばパーツも比較的少ないので自分でメンテナンス可能。だから1度購入すると”一生モノ”なんて言われることも。
主なトラブル要因のコントロールバルブやフューエルチューブのOリング劣化。使っているうちにOリングが痩せてくるので定期的な交換が必要となります。
またポンピングで重要な役割をするフューエルポンプのカップ交換など、どれも写真付きのマニュアル手順でやれば滞りなく進められます。
メンテナンスの詳細はこちら
MSRのドラゴンフライは所有欲を満たしてくれる実力派!
いかがでしたか? 男前なビジュアルや使用感だけど、ひと手間かけてあげないと使えないドラゴンフライ。でも燃料の汎用性の高さ、火力コントロールがきくところなど素晴らしい逸品です。
キャンパーや登山ユーザーとしてはぜひとも面倒を見てあげて、使いこなしたくなるような魅力的ギアですね!
キャンプ料理に興味アリ?
Even if there is a trouble, if it is a DRAGONFLY it will be pretty!
手間があってもドラゴンフライなら可愛がれる!