キャンプの夜を彩る「ノーススター」
夜のサイトを照らすランタンの光り。まさにキャンプを実感する瞬間ですよね。今回ご紹介するのは、コールマンの定番ランタン「ノーススター」。
ランタンの王道とも称され、ビギナーからベテランまで長く愛され続けています。
ノーススターとは?
ノーススターが誕生したのは1996年。「キャンプサイト全体を照らすことのできる、大光量の“自動点火装置”つき大型ガソリン式ランタン」としてデビューしました。
1998年には、ガス式のノーススターも発売。さらに2017年、人気シリーズ「インディゴレーベル」からガス式のノーススターが誕生しました。
最近では他のアウトドアブランドとのコラボレーションも実現! こちらはチャムスの30周年を記念して作られたモデルで、数量限定で販売されました。
ノーススターは「ガソリン式」と「ガス式」の2タイプ
そんな「ノーススター」には、以下の2モデルがあります。
ガソリン式「ノーススター チューブマントルランタン」
こちらはガソリン式の「ノーススター チューブマントルランタン」。こちらはグリーンの1色展開です。
ガス式「2500 ノーススター LPガスランタン」
こちらはガス式の「2500 ノーススター LPガスランタン」。こちらはグリーンとレッドの2色に、インディゴ レーベル(IL)が加わった3色展開です。
インディゴレーベル(IL)のみグローブの切子デザインも異なっているため、値段も少し高めに設定されています。
燃料について
どちらのノーススターにするか……それは燃料の特徴を知らずして選べません。詳しく見ていきましょう。
ホワイトガソリンのいいところ・気になるところ
まずは扱いにくいイメージの強いガソリンから。この燃料の魅力は、季節を選ばず安定した燃焼と光量を得られること。また、ガス式と比較してランニングコストが安いことです。
燃料はホワイトガソリンもしくはコールマン社純正品「ECO CLEAN」の2種類。レギュラーガソリンを使用するキャンパーもいますが、メーカーは推奨していません。あくまで自己責任となりますので、ご注意ください。
一方でイメージ通り、点火前の準備工程が多いのもガソリンの特徴。特に手間とされていているのが”ポンピング”という作業です。
ポンピングとは、上の画像のように手で掴んでいるポンプノブのインジケーターを十分に引き上げ、そのまま下へ押し込む一連の動作のこと。注入したガソリンの量にもよりますが、20回〜50回ほど繰り返します。
「めんどくさそうだなぁ……」と思いましたか? ポンピングはガソリン式の最初のハードルです。慣れてくれば数分で点火できるようになりますが、この手間を楽しむかどうかは好みが分かれそうですね。
ガス缶のいいところ・気になるところ
続いては、お手軽なイメージがあるガス缶。「2500 ノーススター LPガスランタン」の燃料となるのは、アウトドアユースを目的にした「OD缶」。家庭用コンロに使用するCB缶は使用できないのでご注意を。
▼OD缶とCB缶の違いってなんだ?
ガス式のメリットは、簡単に着火できること。取りつけたマントルを空焼きし(マントルを焼く)、クローブを被せた後に点火装置を操作するだけ!
ただし弱点もあり、気温が10度℃を下回ってくるとガス缶の温度が下がってしまう”ドロッブダウン現象”が起こります。この時ガス缶に触れると、ヒンヤリ冷えているのですぐにわかるはず。
ドロッブダウン現象が起こると、一気に燃焼が弱まり光量も落ちてしまうのです。その対策として、寒冷地仕様のガス缶(Super)もありますが、やはりガソリン式の火力には及びません。
とは言え、春夏の暖かい季節に使用するのであれば、やはりガソリン式を上回る利便性がありますね。
2つの価格差はどれくらい…?
では、ランニングコストでホワイトガソリンとガス缶を比較してみましょう。
「純正 Standard LPガス燃料470g」は、1ケース(12個入り)で¥11,664(税込)。1個当たり約972円の計算になります。470gのガス缶の場合、燃焼時間は約4~8時間です。
一方、純正ホワイトガソリン「エコクリーン 1L」は約860~900円台。ノーススターの燃料タンクの容量は約940㏄で、燃焼時間は約7~14時間ほど。
夕方暗くなり始めから寝る頃(10時)まで点灯し続けたとしても、ホワストガソリンだとほぼ半額。設定する光量にもよりますが、ホワイトガソリンの方がコストパフォーマンスに優れています。
コールマン ガソリン エコクリーン1L
コールマン 純正LPガス燃料 Tタイプ 470g
コールマン 純正イソブタンガス燃料 Tタイプ 470g
【まとめ】ガソリンとガスの違い
ここまでご紹介した、ガソリン式とガス式の特徴をざっくりまとめてみました。
【ガソリン式】
・一年中どこでも使える
・コストパフォーマンスが良い
・着火までの工程が多い
【ガス式】
・春~秋キャンプ向け
・冬や寒冷地には専用のガス缶が必要
・着火までの工程が少ない
まずはガス式の「2500 ノーススター LPガスランタン」から入ってみるのが安心です。慣れてきて物足りなさを感じてきたらガソリン式も試してみる、という手もありますよ!
ノーススターが長年愛されている4つの理由
同じランタンでも、燃料が違うだけでまったくの別物。しかし、両者とも発売以降ずっと愛されているロングセラーアイテムです。ではその魅力とは何なのか、今回は4つご紹介します。
①ポンピング(ガソリン式ランタンのみ)は楽な方?
従来品のガソリン式ランタン(#286A、#290Aなど)だと、ポンピングの前後に2つほど工程がありましたが、ノーススターにはありません。ただポンピングを繰り返すだけでOK。
また従来品だと「どこまでポンピングするのか」が経験からくるところが大きかったのに対し、ノーススターはポンプノブのインジケーターが飛び出てきて「もうポンピングしなくていいよ!」という合図を出してくれます。
② 大光量の所以はマントルにあり!
マントルとは、袋状にしたナイロン系の繊維に、熱に反応して発光する薬品を施したもの。ランタンの明るさは、このマントルによって決まるといっても過言ではありません。
ノーススターに使う「チューブマントルランタン」は、従来品(#286A、#290Aなど)のマントルの3倍ほど表面積が広くなり、効率よく周囲を明るく照らすタイプ。これが大光量と言われる所以でもあります。
そんなマントルのつけ方ですが、これもいたって簡単。マントルサポート(写真でいう金色の棒)にマントルを挟んで、緑の部分に通っている針金をねじればOK! 難しいことは一切ありません。
③ 点火方法はカンタン!
両者とも点火方法はいたって簡単。マントルを空焼きした後、ベンチレーター、グローブガード、グローブをすべて元に戻します。
↑ガス式「2500 ノーススター LPガスランタン」。光量を調節するつまみを回しながら隣にある赤いボタンを押すと、ボウッと炎が上がります。後はつまみを回しながら光量を調節すればOK。
↑ガソリン式「ノーススター チューブマントルランタン」。赤い点火スイッチを押すとガスライターのような火花が出てくるので、そのタイミングで燃料バルブを開けます。こちらも勢いよく炎が上がりますが、慌てずに素早くポンピングを行いましょう。火が落ち着いてきたら点火完了です。
④ 部品を紛失しづらい
「ノーススター」はベンチレーター、グローブ、グローブガード、ベイルが一体になっています。上部のナットを外しても部品がバラバラにならず一度に取り外しできるため、マントルの取り外しがラクラク。
キャンプの最中、「あれっ、どこにいっちゃった?」なんて、大切なパーツが行方不明になる心配もありません。
両者とも「とにかく明るい!」
ノーススターはとにかく大光量! コンセプト通りキャプサイト全体を照らしてくれる光量に、口コミも満足の声で溢れていました。
明るさですが、個人的にはリビングシェル内これ一つでOKです。燃焼音も気になりません。(出典:ナチュラム)
メインのランタンとして使用しています。テーブルと離しておくことで、虫除けの効果もえられます。とにかく明るいです。(出典:ナチュラム)
夜の虫集めとして、テーブルから離れたタープポールに引っ掛けておく、テーブルに置いてリビングの明かりにするなど使い方はさまざま。
光量にはマナーが必要!
しかしその反面、過度の明るさはかえって影が濃くなってしまったり、眩しすぎて見えづらくなる場合もあります。
またマナーという観点も重要です。夜が更けて周囲が就寝しているのにもかかわらず、いつまでも大光量というのは、睡眠の妨げになりかねません。
光量は調節すれば常夜灯くらいのまで下げられるので、周囲への配慮も忘れずに。
▼キャンプで守るべきマナー特集
コールマン 2500 ノーススター LPガスランタン
コールマン ノーススター チューブマントルランタン
サイト全体を明るくする三拍子そろったノーススター
「ノーススター」の特徴は、とにかく大光量で操作が簡単なこと。そして丈夫で長持ち。この三拍子そろった秀逸なランタンだからこそ、むしろビギナーさんへオススメしたい逸品です。
ガス式かガソリン式か、自分にあったスタイルのランタンを選んでくださいね!
Northstar will shine.
ノーススターはキャンプサイトのスター