ソロ~ファミキャンまで! 1年中活躍するテント
スノーピークの中でも”スタンダードモデル”の位置づけにいる「ランドブリーズシリーズ」。4シーズン対応なので、1年通して活躍してくれるテントです。
2人用、4人用、6人用の3モデル展開で、それぞれ使用人数が商品名になっているのでわかりやすいですね。
アメドとの違いって?ランドブリーズ5つの特徴
同じドーム型テントとして、エントリーモデルのアメニティドームがありますね。外見が似ている両者ですが、ランドブリーズの方が約2万円ほど高く設定されています。
一体どんなところに違いがあるのでしょうか? さっそく見ていきましょう。
特徴①耐久性がすごい!
同じモデルでも、”素材”によってテントの値段は大きく変わるもの。ランドブリーズとアメニティドームの場合、幕帯は同じですがフレーム素材に違いがあります。
両者ともアルミニウム合金の一種であり、軽量で強度の高い“ジェラルミン製”のフレームを採用しています。「え、何が違うんだ? 同じジュラルミン製じゃないか!」そんな声が聞こえてきそうですが、いいえ、実は少し違うんです。もう少しお付き合いください。
こちらはランドブリーズのフレーム「ジュラルミンA7001」。
アルミニウム合金は、番手と呼ばれる4桁の数字で分類されています。その中でも7000番系は一番強度があり、航空機の部品や野球の金属バッドなどに使われているほど。その7000番台のアルミニウム合金のみで作られているランドブリーズのほうが、強度の面では優位であると言えます。
続いては、アメニティドームとランドブリーズ2,4,6のテント構造から、強度の違いを紐解いていきましょう。
【ランドブリーズ2】
X型よりもポールの接点が多くなるので耐久性も上がります。
【ランドブリーズ4】
続いてはランドブリーズ4。2,6と大きく違い「3又フレーム」を使用しています。その上にうお型フレームがくるような構造です。
【ランドブリーズ6】
アメニティドームと同じクロスフレーム型と、ランドブリーズ2と同じ魚座型を組みわせたフレーム構造。フレームの数は5本と、2と4に比べて多いです。
【アメニティドーム】
最後にアメニティドーム。2本のポールを一カ所で交差させる、もっともシンプルなクロスフレーム型のフレーム構造です。その分、設営がしやすいですが強度面はランドブリーズよりもやや劣るでしょう。
結論として、ランドブリーズはアメニティドームに比べてポールの接点が多くなる分、風など外部からの圧力に強くなります。
なので、キャンプの数が多いキャンパーや天候に左右されずキャンプを楽しみたいキャンパーにはランドブリーズがオススメです。
特徴②夏はメッシュ窓とベンチレーションで過ごしやすい
上の写真はランドブリーズ4です。メッシュパネルは前室に3つ、後室にはかなり大きめなのが2つ、合計5つあります。かなり解放感があって気持ちよさそうですね。
また前室の高さが約100㎝しかないので、後室を出入口にするという手もアリ。
こちらはアメニティドームMです。メッシュはインナーテントの前後の入口2箇所、また天井の2ヶ所にメッシュ窓が付いて、合計4つになります。またランドブリーズ同様に、開閉できるベンチレーションもしっかり装備。
特徴③冬キャンプも楽しく過ごせる!
ランドブリーズには冬でもキャンプが楽しめるよう、本体の裾に「マッドスカート」が付いています。
このスカートがフライシートと地面のすき間から冷気が入らないように抑えてくれるので、冬でも快適に過ごせるというワケ(アメニティドームにはついていません)。また、雨風の侵入も防いでくれるので、雨の日のキャンプも安心です。
スカートの素材には丈夫な「210Dポリエステルオックス」を採用。さらに防水性を高めるPUコーティングが施されており、かなりタフな作りになっています。
特徴④設営しやすい!
ランドブリーズ2,4,6で多少の違いはあります。しかし構造がシンプルなのとスリーブとそこに通すポールの色が統一されているので、設営がしやすいテントの部類に入るでしょう。
またフライシートも75Ⅾポリエステルタフタを使っているので軽く、なおかつ背も低いのでフライをかけるのがとても楽チン!
しかし設営のしやすさでいうと、やっぱりシンプルなX型構造のアメニティドームのほうに軍配が上がります。
特徴⑤4人用でも軽さも考慮!
同じサイズ感のランドブリーズ4とアメニティドームMで比べてみます。
【アメニティドーム】
重量:8㎏(フレーム、ペグ、ロープを含む)
収納サイズ:74×22×25(h)
【ランドブリーズ4】
重量:6,9㎏(フレーム、ペグ、ロープを含め)
収納サイズ:75×22×26(h)㎝
と、重量以外はほとんど差がありませんね。他にもフレームの数や幕帯の素材もまったく同じです。もちろん幕帯のサイズ感やフレームの長さなど多少なりともの差はあるでしょうが、大きな要因は冒頭で紹介したフレームの素材にあります。
ランドブリーズのここが気になる!
続いては、ランドブリーズとアメニティドームを比較してみて、気になった点をご紹介します。
気になる①インナーテントはアメドの方が広い?
ランドブリーズ4とアメニティドームMで比較してみます。まずはインナーテントの形を見てみてみましょう。
【ランドブリーズ4】
サイズ:280×220×132(h)㎝
対応人数:4人(大人2人子供2人)
【アメニティドームM】
サイズ:295×295×165(h)㎝
対応人数:4~5人(大人2人子供2、3人)
アメニティドームは正方形、ランドブリーズ4は七角形になっており、デッドスペースが発生します。アメニティドームの方が広いうえに、スペースを有効に活用できそうです。
室内高も、ランドブリーズ4は132㎝、アメニティドームは150㎝とだいぶ差がありますね。
気になる②別売りのグランドシートが必要になってくる
次に気になるのはグランドシートです。前述したとおり、ランドブリーズは変形七角形という特殊な形をしているので、専用のグランドシート以外だと合わせにくいのが実情です。
しかし専用のグランドシートも合わせて……となるとお財布もかなり寂しくなります。なのでブルーシートやレジャーシートを代用しているキャンパーも多いのが実態。一方アメニティドームの場合は、他メーカーのものでもピッタリ合うので、類似品でも対応OK! これは、ちょっと嬉しいですよね。
ランドブリーズ2 グランドシート
スノーピーク ランドブリーズ2 グランドシート
ランドブリーズ4 グランドシート
スノーピーク ランドブリーズ4 グランドシート
ランドブリーズ6 グランドシート
スノーピーク ランドブリーズ6 グランドシート
設営の仕方について
ランドブリーズの設営はとても簡単! とよく聞きますよね。でも、実際にどのくらい簡単に設営できるのかは気になるところです。またランドブリーズシリーズの中でも、ランドブリーズ4は構造・設営方法が他と違うので要注意!
ランドブリーズ2
【設営方法】
①グランドシートを敷く
②グランドシートの上にインナーシートを置く
③ポールを繋ぎ合わせて、伸ばす
④インナーテントに1本目のポールを差し込む
⑤インナーテントを立ち上げる
⑥2本目のポールを差し込む
⑦2本のポールをクロスして固定する
⑧ポールとインナーテントをフックで固定する
⑨フライシートをかぶせる
⑪前室のポールを差し込む
⑫前室のポールにストッパーを固定したら完成!!
ランドブリーズ4のざっくり設営方法
【設営方法】
①グランドシートを敷く
②グランドシートの上にインナーシートを置く
③ポールを繋ぎ合わせて、伸ばす
④インナーテントに2本のポールをクロスさせて差し込む
⑤インナーテントを立ち上げる
⑥入り口のポールを入れる
⑦それぞれポールとインナーテントをフックで固定する
⑧前室のポール2本をクロスして組み立て、フックに固定する
⑨フライシートをポールに固定したら完成!!
ランドブリーズ6のざっくり設営方法
【設営方法】
①グランドシートを敷く
②グランドシートの上にインナーシートを置く
③ポールを繋ぎ合わせて、伸ばす
④インナーテントに1本目のポールを差し込む
⑤インナーテントを立ち上げる
⑥2本目のポールを差し込む
⑦2本のポールをクロスして固定する
⑧ポールとインナーテントをフックで固定する
⑨フライシートをかぶせる
⑪前室のポールを差し込む
⑫前室のポールにストッパーを固定したら完成!!
ランドブリーズ2
スノーピーク ランドブリーズ2
ランドブリーズ4
スノーピーク ランドブリーズ4
ランドブリーズ6
スノーピーク ランドブリーズ6
アメニティドーム
スノーピーク アメニティドームM
2人用なら「DUO」「DUOラージフライ」も忘れずチェック!
2人用モデルとして「ランドブリーズ2」がありますが、それ以外にも「ランドブリーズ DUO」(デュオ)と、「ランドブリーズ DUOラージフライ」の2モデルが展開されています。
「ランドブリーズ DUO」とは
軽量かつ小型の2人用テント「ランドブリーズDUO」は、小さいながら300Dの生地を使用しているなど強度が強め。スペック的には高めとなっています。前室がないので、ライトタープの「ペンタシールド」などと接続し、スペースをつくる必要があります。ツーリングなどにオススメです。
スノーピーク ランドブリーズ DUO
スノーピーク ランドブリーズ DUO
「ランドブリーズ DUOラージフライ」とは
「ランドブリーズ DUOラージフライ」は、スペックは先ほど紹介したランドブリーズ DUOと同じで、こちらには前室が付いています。その分、約500g重くなりました。このタイプもペンタシールドに接続できるので、リビングスペースとして活用できます。
スノーピーク ランドブリーズ DUOラージフライ
スノーピーク ランドブリーズDUO ラージフライ
両モデルとも廃番に……
現在、両モデルとも廃番となっています。ただし、スノーピークの直営店であればまだ在庫がある可能性もあるので、「直営」の記載がある店舗に問い合わせてみましょう(2018年11月現在)。店舗検索はこちら
オールシーズン活躍のランドブリーズで楽しもう!
一般的に初心者はアメニティドーム、中級者はランドブリーズと言われていますが、キャンプに頻繁に行く予定がある、雨でも思いっきりキャンプも楽しんでみたいという方には、ランドブリーズがオススメです。
Let’s enjoy the all season camping with the Landbreeze!
ランドブリーズで年中キャンプを楽しもう!