「火吹き棒をどうにかして安く手に入れたい!」
焚き火や火おこしでよくキャンパーが使っている火吹き棒。みなさんはどこで購入しましたか? おいくらしましたか? 自作される人も増えていますが、DIYが苦手でショップや通販で購入した人は、さぞかしちょっとお高いと思ったことでしょう。
まさに、そう思った人のひとりがこの筆者! 「身近なもので再現できないものか……」と思って行ってみた100均一。そこで見つけた”あの製品”で火吹き棒作りに挑戦してみました。
火吹き棒作りに使った製品とは?
火吹き棒のDIY記事は、他でもニトリの「孫の手」を使った自作記事があがっています。しかし筆者の性格上、面倒と思ったものはすぐに飽きてしまうため、できるだけ手間がかからずに作れるものがイイと思っていました。
コスパが高くかつ手軽に作れるものを探しに行ったのが、あの世界の「ダイソー」。きっと何かいいものがあるだろうと思って立ち寄ったところ、「火吹き棒に使える!」と目に入ってきたものとは……。
そう、「ポインター」! 会議やプレゼンなどで、説明とともにホワイトボードや黒板を指すあの道具です。こちらを使って火吹き棒を作ってみたいと思います。
DIYに挑戦!完成までの手順を追ってみた
それでは、ここから自作火吹き棒の手順をご説明します。筆者としては、こちらのような「伸縮型の細い火吹き棒」を目指して作ります。
ステンレス火吹き棒 コンパクト
まずは袋から取り出し、先端にある赤いゴム部品を取り外します。しっかり接着しているので、そう簡単には剥がせません。左右に振ったり、思いきり傾けたりして無理やり抜きましょう。
取り出したものがこちら。やはり粘着液みたいなものが先端に残っていますね。
この先端の金属部品の内部をよ〜く見てみると、穴が塞がっています。これでは息の通り道がありませんね……。
そこで、ニッパーを使って、この部品がはまっている棒の部分を“切断する”というイメージです。
切断したものがこちら。これで空気の通り道ができたので息を吹き込めば風が通るようになりました!
サイズを見てみると、iPhone 7(=約16㎝)とほぼ同じサイズ。これくらいコンパクトなら、簡単に持ち運ぶことができそうですね!
全長は、パッケージに56cmと記載されていましたが、赤いゴム部品をとったので若干短くなっているかもしれません。それでも、焚き火台との距離は十分に保てるのでクリアです。
親指で押すだけと、先端の収納も簡単。思った以上に簡単に作れて感動です(笑)。
さて、もう少しで完成ですよ!
ちなみに、反対側のクリップはネジを回して外せば簡単に取れる仕組みになっています。
外したら、ちゃんと息の通り道ができています。これで念願の火吹き棒が完成です!
実際に使ってみました。
このポインター型火吹き棒は息の通り道がとても細いため、1点集中型のとても強力な吹き込みができます。また先端が細いため、薪と薪の隙間にスッと入り空気を送り込むことも可能です。女性でも手軽に使うことができましたよ!
【意外と便利】クリップのおかげで持ち運びしやすい!
次に、このポインターに付いているクリップ(紙や生地に引っかけるもの)の使いどころに関して、気づいたことをご紹介します。
赤い部品とその内部にある金属部品をとって完成した、超簡単DIYの火吹き棒。個人的にこの火吹き棒は、なかなか上出来かなと。
特に、息を吹き込む側にある“クリップ”。このクリップがあれば様々な場所に引っかけて持ち運べちゃうんです!
たとえば、シャツの胸ポケット。必要なときにサッと取り出せて、しかもクリップのおかげで前かがみになっても落ちてきません。
サコッシュやウエストバッグのベルトに引っかけるのもあり。この他にも、カラビナに引っかけてアクセサリーのように持ち運んだり、コンパクトなのでそのままバッグの中に仕舞ったりするのもいいですね!
使える火吹き棒を手に入れた。だがしかし!!
息を吹きかけて、火力を上げたり火をおこしたりする本来の役割はこれで果たせました。しかし、個人的にはまだ課題が残っています。
先端部がすぐに取り出せない
ニッパーで切断したそのままの状態は、若干の凸凹ができていて、生地などを痛める可能性があります。ここはヤスリなどで平らにすればある程度問題ないでしょう。
ただ、つまむものが何もないため、棒を伸ばそうとすると先端がつまみづらいことに気付きました。慣れればなんとか取り出せますが、この手間がちょっと面倒と思ってしまうかもしれません。
息を吹きかける部分の衛生面
火吹き棒は、唇をつけて息を出すのでその周辺の清潔さは大切かもしれません。
「キャンプ用品なんだから、そんなの関係ねえ!」という人もいるかもしれませんが、カバンに入れたり長期保管したりすると、この部分が汚くなることは否めません。
他の製品を見てみると、木のコルクなどで覆って衛生面をカバーしているようです。
ファイヤーサイド ファイヤーブラスター
ワインのコルクなどを活用し、内側をくり抜いて差し込むのもアリですが、このコンパクトな佇まいが崩れるので不採用。
改めて、市販の火吹き棒はいろいろと考えられて作られているんだなと実感……。値段が上がってしまうのも納得です。
DIYのド初心者にはここまでが精いっぱい。結果としては満足。
課題はいくつか残ったままですが、ひとまず使えるので今回はここで一区切りをつけることにしました。個人的には欲しかった火吹き棒を100円で手に入れることができたので、結果としては満足です。
みなさんも、身の回りにあるものやお手頃なものなどを使って、キャンプ用品を作ってみてはいかがですか?
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