もしもの事態に陥ったら…?
「キャンプ中にテントポールが折れてしまった……!」そんなまさかの事態は、実際に自分の身に起こるまで考えてもみなかったというケースが多いのではないでしょうか。
アウトドア用品はそう簡単に壊れるものではありませんが、やはり使い方や天候に左右され不測の事態に陥ることがあります。
ポールがポキッと。生地がビリッと破けてしまったなんてことになったら、楽しんでいたキャンプ自体の中止に直結してしまう可能性も。
無理は禁物ですが、キャンプ場でできる応急処置方法を知っておけば短期間のキャンプを乗り切ることができます。
そこで今回は、3つのパターン別テントにまつわるトラブルの対処方法をご紹介します!
①ショックコードが切れた場合
まずは、テントポールトラブルの中でも起こる可能性の高い「ショックコードが切れてしまった場合」の対処方法から詳しくご紹介していきます。
ショックコードが切れる原因は?
テントポール同士をつないでいるショックコードは、ゴム素材でできています。
ということは経年劣化によりゴムが伸びてしまい、強度が落ちてしまうんです。大事に使っていてもやはり使う度に劣化は進み、いつかは切れてしまうもの。
切れたショックコードの処置方法
いつかは切れてしまうけれど、いつ切れるかは神のみぞ知る……。そんな経年劣化素材は、常にリペア用の予備を準備しておくのが一番。
ここでは、切れてしまったショックコードを取り換える方法についてご紹介していきます。
まずは、切れたショックコードを抜き取ります。ここで注意が必要なのが、ポールには節ごとに順番がある点。抜き取る時にバラバラになって順番が分からなくなってしまわないように注意しましょう。
次に、ポールを繋げた状態で地面に置いて長さを測ります。そしてショックコードを、ポールの長さより15~20cm短い長さにはさみでカット。
カットしたショックコードの一方の端だけを、8の字結びにします。
次はいよいよ結び目のない方のショックコードの先端を、ポールに通していきます。
この時、筒状のポールの内部にはさらに小さい穴があるので、ショックコードの先端がバラけるとスムーズに通りません。あらかじめセロハンテープなどで、コードの先端をまとめておくといいですね。
ここまできたらあと少し! 残り一節というところまでショックコードが通ったら、先端をギュッと引っ張り伸ばします。
伸ばした状態のまま最後の一節を通し、ショックコードの先端に結び目を作ったら完成です。
ポールリペアショックコード 30m
普段の使用時から気をつけたいこと
ショックコードは経年劣化するとはいえ、普段の扱い方次第でその寿命はぐっと変わるもの。
ポールを抜く時は、引っ張らないで必ず「押して」抜き、折り畳む時は、端からでなく「真ん中」から折り畳むように。こうすることで、ショックコードへの負荷が減り、長く使えるようになります。
②ポールが折れた場合
ショックコードが切れるケースと比べると、比較的レアケースといえるのが「ポールが折れた場合」。
でも、キャンプを断念せざるを得ない悲惨な状況を、一気に挽回できてしまう頼もしいスキルは、知っておいて損はありません!
ここではそんな、「ポールが折れた場合の対処方法」についてご紹介します。
ポールが折れる原因は?
そもそも、ポールが折れてしまうケースには一体どんな原因があるのでしょうか。
強風による負荷や、ポールがしっかりはまっていないことによる負荷が原因となることも。
また、スタンディングテープが外れたままの設営など、設営方法のミスもポール破損の原因となるので注意してください。
ポールが折れたときの応急処置方法
折れたポールの対処方法は、「補強する」こと。折れた箇所にリペアパイプを通してあてがい、リペアパイプの両端をガムテープで止めて使用するというのが一般的な方法です。
直径の合うリペアパイプが無い場合は、折れた箇所に添え木をし、その両端をガムテープでぐるぐる巻きにすればOK。
ただ、これはあくまで応急的な処置。キャンプから帰ったら、必ずメーカーの修理サービスを利用して適切な処置を施してもらいましょう。
普段の使用時から気をつけたいこと
近年は、さまざまな形・複雑な構造のテントが数多くラインナップ。同じメーカーのものでも大きく組み立て方が異なるケースも。
だから、テントを破損させないで使うための第一歩は、まず取扱い説明書をよく読むことだといえます。
その上で、しっかりとポールがはまっているかなど、慣れてくると雑になりがちな設営の基本を見直すことが大切です。
③生地が破れた場合
テントの生地が破けてしまっても、ポールが折れた場合に比べると、とりあえず設営できないことはありません。
ですが、雨天時の浸水や季節によっては虫の侵入などが懸念され、安心してキャンプを楽しむことは難しくなってしまいます。
テントの生地が破ける理由は?
一見とても丈夫そうに見えるテント生地が破けてしまうのは、どんな時なのでしょうか?
よくあるのは、周囲の木々や鋭利な岩などに引っ掛けてしまうケース。
そして、無理に引っ張りすぎて、一箇所に負荷が集中して裂けてしまうケースなどがあります。
応急処置方法
テントの生地が破れてしまった場合の応急処置には、布製ガムテープを使用。
破れた箇所の表裏両面から、挟むようにガムテープを貼り合わせて補修します。またこの応急処置は、破れた部分がさらに広がるのを予防する役割も兼ねています。その他にも市販のリペアキットを使用するのも有効です。
ですがやはりあくまで一時的な応急処置にすぎないので、キャンプから帰宅したらメーカー修理を利用しましょう。
普段の使用時から気をつけたいこと
テントの生地が破れないために気を付けたいのは、まずは設営場所。木の枝が張り出したり、とがった岩などがない平坦な場所に貼るのが基本です。
更にテントの床面を守るグランドシートを下に敷くとより安心です。また、貼る時には無理にテンションをかけすぎないように気を付けましょう。
もしもに備えていつも準備しておきたいアイテム
「買ったばかりのテントだから、ウチは大丈夫!」なんて過信は禁物。少々のトラブルなら、応急処置を知っていれば乗り切れますが、何の備えも道具も無いのでは、その応急処置すら困難に。
普段から下記のような道具を携行しておくと、いざと言う時にも役立ちますよ!
布テープ
コクヨ ハサミ
ダブルクリップ
ロゴス ガイロープ 30m
ビクトリノックス サイバーツール
キャンプで楽しく危機管理能力もアップ↑
キャンプでは、普段の便利な生活とは違い、想定外のトラブルに見舞われることも。でもそんなさまざまなトラブルにも、正しい知識と備えがあれば、冷静に対処でき、よりキャンプを楽しむことができます。
いつもポジティブにキャンプを楽しめるということは、さまざまなリスクに対処していけるということ。トラブルこそ、より色濃いキャンプの思い出にできるよう、常に知識と備えのアップデートを忘れないでくださいね。
テント設営時に気をつけること
意外と知らないことも多し! テント設営時のちょっとしたコツを参考にしてみよう。
Hope for the best, prepare for the worst!
備えあれば憂いなし!