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目黒川で遊ぶ様子

海に生きる八幡暁の”足元サバイバル”#5~あしもとの衝撃~

沖縄県石垣島を中心に活動し、世界の海を渡った数々の記録を持つ八幡暁(やはた さとる)さん。CAMP HACKの連載では、「足元サバイバル」というテーマで語っていただきます。身近にあるものや、身体一つを大きく使いながら生きている八幡さんの人生に触れていきましょう。第4回に続き、目黒川のお話。ただの環境問題として捉えるのではなく、ぜひ身近すぎることとして全ての人に読んでもらいたいことです。

目次

八幡さんが目黒川に通うきっかけとなった第4回連載はこちら

目黒川に通いはじめて、数か月が経っていました。

目黒川のごみ拾いの様子

川をじゃぶじゃぶと歩き、落ちているゴミを拾っていると、いろいろなゴミに出会います。海ではビーチコーミングという遊びがありますが、その都市ゴミ版。それぞれに、ドラマがあります。

目黒川に自転車が置いてある様子

折り畳み式のガラゲーが半分に折られたもの。タバコの吸い殻がやたらと多い場所。中身の抜かれた財布。お店の看板。何故か大量の髪の毛や生理用品…。それらを掃除しながら川歩き。

足下は道路と違って歩きにくい。ときには深い穴があったりして、スリリングです。

目黒川のごみ拾いの様子

転んでも水は綺麗なので、それほど気にすることもありません。

が、ある日のこと、事件が起きたのです。

それは小雨が降っていた日のことでした。ここは都市河川、川に降りる前には急激な増水のリスクだけは避けなくてはなりません。雨雲の具合、積乱雲の発達があるかないか。その日の天気を確認します。

大丈夫であることが解り下に降り、そしてデッキブラシを片手に、滑りやすくなった川底の苔をとっていました。しばらくすると、どこからか重低音が耳に入ります。

グゴゴゴゴォーーー…。

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