ガソリンランタンである、シーズンズランタンを買ってみた
ガソリンランタン、名前は知っていても使い方はよく知らない。
小さな子供がいることもあり、安全かつスイッチ一つですぐ明るいLEDランタンを使ってきた筆者。明りを付けるまでにどんな手順が必要なのか、まったく知らなかったので、調べて使用してみました。
今回購入したシーズンズランタンはコールマン製なので、コールマンで販売しているホワイトガソリンを使用します。
コールマン エコクリーン 4L
ホワイトガソリン点火までの2つのメイントピックス
燃料を充填する
専用の燃料であるホワイトガソリンと、ランタンに燃料を充填するための漏斗を用意します。
ランタンにガソリンを注ぐときは上記写真のようにガソリン容器の口が上に来るようにして注ぎましょう。こうすることで缶の中の空気が抜けこぼれることがなくなります。
また、心配なのが”どのくらいの量をランタンに入れたらいいのか”という点。専用の漏斗(フューエルファネル)は、燃料が適量注がれたところで止まるように作られていますので初心者でも簡単に充填できおすすめです。
コールマン フューエルファネル
ポンピングする
「ポンピング」とは、ランタンの燃料タンク内の空気圧を高めるために行うものです。
ガソリンランタンは、圧力をかけることで空気と混ざった燃料がジェネレーター内に噴霧される仕組みになっているため、ポンピングが不十分だとジェネレーター内に十分な量の燃料が供給されず、うまく明かりが灯りません。炎を安定させるためにも定期的にしっかりとポンピングしましょう。
点火させてみよう!
① 火力調節バルブをOFFにする
火力調節のノブが閉じている(OFFになっている)ことを必ず確認します。
② ポンプノブを左に二回転する
ポンプノブを左に二回転することでチェックバルブが開き、タンク内に空気が入ります。
③ ポンピング
ポンプノブの穴を塞ぎながらポンプを押し込む。数十回繰り返すと手ごたえが出てくるので、押し返される感覚が出てきたら最後にノブを押し込んで右に二回転させておく。
④ マントルをカラヤキする
繊維で作られた網状の袋を「マントル」と言います。
このマントルをランタンに取り付けるのですが、これを焼いて炭化させるとマントルは炎の熱で発光しランタンが煌々と輝くようになるという仕組みになっています。つまりマントルはガソリンランタンの心臓部。
このマントルを上手に炭化させることがとても重要な作業になるというわけです。
【マントルのカラヤキ方法】
手順1:マントルをランタン本体に取り付ける
マントルに結び付けるときは【固結び】ではなく【二重仮結び】です。【二重仮結び】とは写真のようにすること。着物の紐結びにもよく用いられる結び方で、結び目を作らなくてもほどけることはありません。
このとき、マントルを膨らませるようにシワを伸ばしておくことがポイントです。余った紐は切っておきましょう。
手順2:マントルをカラヤキする
マントルにライターの火を近づけて焼いていきます。はじめ黒く焼けてきますが、徐々に白く変化し炭化していくのが分かります。黒い部分のないようにまんべんなく炭化できたら完成です。
炭化したマントルは非常にもろくなっているので気を付けましょう。カラヤキ中に風で火が消えてしまい、再度点火するとマントルに穴が開く原因になりますので、あらかじめ風が当たらないような場所で行うのが良いでしょう。
⑤ 点火する
点火直後も注意が必要!焦らず対応しよう
点火直後は炎が安定せず、燃え盛ることも。点火から炎が安定するまでは以下のように進めましょう!
Ⅰ 火力調節バルブを少しひねり、シューっという音を確認したらバルブを閉じる。
Ⅱ グローブ内に噴出したガスが抜けるのを少し待ってから、ライターをグローブ内に入れ、ジェネレーターに火を当てて温めるようにしながらマントルに近づけ、バルブを開き火をつける。この時、炎が大きく立ち上る場合は火力調節バルブを開いたり閉じたりしながら少し様子を見る。
Ⅲ さらにポンピングをして炎を安定させる。
追加ポンピング
ガソリンランタンを数時間点灯し続けると光量が落ちてきます。これはタンク内の燃料が減り圧力が下がるため。ランタンを平らな場所で追加のポンピングを行いましょう。そうすることで再び光量が安定してきます。
子供に周知。危険なポイントは?
前項でご紹介した通りちょっと面倒かつ火を使うので危険も伴うガソリンランタン。でもやはりその明るさと雰囲気のある見た目は魅力的です。
我が家では下の子供が3歳を過ぎ、焚き火の手伝いなどもするようになって火の危険を充分理解できるようになったため、ガソリンランタンデビューを考えるようになりました。そこで、ガソリンランタンを使うにあたり、子供達に伝えた危険ポイントは以下の3つです。
1 熱くなるグローブは触っちゃダメ
灯りを守るグローブはとても高温になっています。うかつに触るとすぐに水疱ができるレベルのやけどをしますので、お子さんには十分に言い聞かせましょう。
我が家はパパが我が身を犠牲にして(?)やけどを作ってみせたのですっかり理解したようでした。
2 ガソリンは炎の素。ガソリン缶には触らない
ホワイトガソリンは揮発性の高いものですので引火しやすく危険です。子供が触れる場所にあると非常に危険ですが、キャンプ場ではつい手の届く範囲に置いてしまうもの。
事前にお子さんには火事を起こすもとになることなどの危険をしっかり伝えておきましょう。
3 ガラスは割れるもの。ランタンは優しく扱おう
グローブはガラスです。ランタンは乱暴に扱うと破損しますので、振り回すなど乱暴に扱わないように注意しておきたいですね。
シーズンズランタンの魅力
コールマンシーズンズランタンとは、2005年からコールマンジャパンが企画し販売している限定ランタンで、実用的なランタンとしてだけではなく、コレクションアイテムとしても人気のアイテムとなっています。
2018年のシーズンズランタンは2015年から続くアメリカンビンテージシリーズの第4弾として、アメリカンシネマをテーマとしたフィルムやネオンサインがモチーフのデザインがグローブに施されています。カラーはレモネード。灯りを灯す前の昼間からキャンプサイトを明るくしてくれる綺麗な色味です。
シーズンズランタン2018 レモネード
2005年からの歴代ランタンのカラー一覧はこちら。
一度手を出すと毎年欲しくなると噂のシーズンズランタン。全てを揃えなくても、レギュラー商品にはない綺麗な色のランタンは魅力的ですね。
自分の好みの色が出たら買ってみるのもいいかもしれません。筆者は大好きなレモンカラーに見るだけで気分が上がります。
後片付けも安全に
ランタンは使用後の片付けにも少し手間が必要ですので、以下に手順をまとめてみました。
Ⅰ 燃料調節バルブを閉じる
バルブを閉じたらジェネレーター内の燃料が燃え尽きるまで触らず待ちましょう。
Ⅱ ランタンが冷めたら燃料キャップを緩めて空気を抜く
こうすることで内部の空気圧が抜けるので、持ち運んでも安心です。
Ⅲ その後しばらくキャンプへ行く予定がなければ燃料を抜いておく
タンク内のガソリンを抜き取るには、専用の道具があると他にこぼすこともなく便利です。
コールマン 残ガソリン抜き取りポンプ
サイズ:(約)直径0.9×59cm
重量:(約)25g
梱包サイズ(約):12.0×3.5×15.0cm
[商品詳細]
余ったガソリンを缶に戻すときに便利。 タンク内の余ったガソリンを抜き取るポンプ
ポンピングの力をそのまま利用して余ったガソリンをガソリン缶に戻すことができる。
ガソリンランタンで子供も立派なキャンパーに
ちょっとした危険を乗り越え手間をかけて必要な灯りを得る。そういった親に見守られた中での小さなチャレンジは子供にとってキャンプの醍醐味とも言えるでしょう。
点火前のポンピングなど、子供でもできるお手伝いから徐々にガソリンランタンに慣れていけば、たくましい子供キャンパーになれること間違いなし! 将来は、大事に使ったシーズンズランタンを子供へ譲り、代々使い続けるというのも良さそうです。