子どもと行く冬キャンプに潜む「命の危険」
いよいよ冬本番。この季節ならではの景色や空気感を子どもにも体感させてあげたい……と、子連れで冬キャンプへ行かれる方もいることでしょう。
しかし、子どもと危険は隣り合わせ。好奇心のかたまりながら自分で危険を察知し対処する力はまだ未熟なため、大人が注視する必要があります。
そこで、子どもと行く冬キャンプに潜む危険をチェック。命をも落とす事態になりかねない、二つの危険に注目です。
子どもとの冬キャンプは「やけど」「低体温症」に注意
大人だって気をつけていても怪我をしてしまいます。特にこの、やけどと低体温症には注意が必要。子どもに楽しいキャンプを楽しんでもらうためにもパパママで対策は練っておきましょう。
やけど
子どもは大概、火が大好き。物珍しい焚き火につい夢中になり、身を乗り出したり手を出すことで、やけどは起こります。突然高温にさらされた皮膚はただれや水ぶくれになり、激しい痛みが伴います。
高温やけどだけでなく、実は冬は湯たんぽやホットカーペットによる低温やけども。特に足は冷えているため知覚が鈍く、気づかないうちに低温やけどに陥っている場合が多いようです。
低体温症
夏場に長時間川やプールへ入っていると、唇が紫に……これは体温低下による低体温症です。冬キャンプでも、薄着で遊びに夢中になっているうちに体温が下がると、同じ事が起こりえます。
体温低下の度合いによっては全身の震えや指先にしびれが出たり、命に関わる事態にまで悪化してしまうケースもあるようです。
子どもをやけど・低体温症に陥らせない予防策は?
焚き火まわりの対策
危険な事態は、ふと目を離した隙に起こるもの。焚き火の際は、傍で大人が見守りを。また、大きすぎるチェアは転んでしまうと危ないので、子どもに合ったサイズが安全です。
他にも子ども用軍手をつけさせたり、火の粉が散ると引火しやすい化繊アウターはなるべく避けるのが無難。保温効果のあるインナーで防寒すると良いですね。裾・袖からの引火にも要注意! 参考になる記事もあるのでご覧ください。
焚き火以外の火器類で注意したいのが、ランタン。熱を持つガソリン・ガス式ランタンによるやけどを防ぐために、灯りはLEDにするという方法もあります。
風情があるのはガソリン・ガス式ですが、夜間の移動用などはLEDランタンがこの時代なら望ましいですね。今はかなり見た目のいいものが発売されていますよ。
低温やけど対策
「体温より少し高めでちょうどいい暖かさ」が長時間続くのは、実は危険。ホットカーペット・電気毛布はタイマー付きを選び、直に当たらないよう毛布を併用します。同じくカイロも直貼りはNG、画像のように厚めのカバーに入れましょう。
低温やけどは、44℃の場合3~4時間で起こるとされています。湯たんぽは、寝つけるくらいにシュラフ内が暖まったら出しておくと安心です。
低体温症対策
寒くても、動き回る子どもは汗をかきます。そのまま夜になると体が冷えていき体温が下がってしまうため、一度新しい衣服に着替えをさせましょう。
また厚着を嫌がる子どもは多いですが、あまりにも薄着で長時間外で遊ぶのは危険。動き具合と温度から判断して、適した服装を心がけましょう。
その他、子どもの危険回避のため覚えておくと良いこと
冬も脱水症状に注意
脱水症状は暑い時期に起こるイメージですが、厚着していたり夏より乾燥している分、実は冬も要注意。寒いと喉が渇かず忘れがちですが、水分補給はこまめに!
寝袋も子ども用が◎
暑い寒いの感覚は大人と子どもでは違うため、封筒型で一緒に寝ると体温調節がうまくできない場合も。ある程度大きくなった子どもなら、シュラフもキッズ用が良いでしょう。
コールマン キッズマミー アジャスタブル/C4
ファーストエイドキットの備え
やけどを負った場合は病院で診てもらうのが一番ですが、キャンプ中すぐに行けないことも多いですよね。
そこで、応急処置用の包帯やステロイド軟膏など、万が一に備えてファーストエイドキットを携行しておきましょう。
小さいうちは無理して連れて行かない
月齢が低い赤ちゃんはもちろん小さい子どもの場合、慣れない環境で上手に寝返りができないことも。
これによって心配なのが、就寝中に陥る低温やけど。諸々の危険を鑑みると、子どもがあまり小さいうちは無理をしないほうが賢明です。
危険を回避して子どもと冬キャンプを楽しもう!
美しい冬景色も凛とした空気も、安全であってこそ楽しめるもの。せっかくの子どもとの冬キャンプ、すべて良い思い出にできるよう、潜む危険をしっかり回避しましょう!
一酸化炭素中毒もコワい
残念ながら冬のアウトドアで毎年のように起きている、一酸化炭素中毒による事故。暖房・火器類を使う上での安全対策も、しっかり確認!