少量の小枝でも驚くほどの火力がでる「ウッドストーブ」
キャンプ場に落ちているまつぼっくりや小枝で調理ができたら、とても楽しいと思いませんか?
薪を使えばいつもの焚き火台で調理はできますが、小枝だけではちょっと厳しい……そこで手にしたいのがウッドストーブです。
国産でいち早く誕生したユニフレームのネイチャーストーブなど折りたたみ式のものもありますが、注目は二重壁構造の円筒形ストーブ。二次燃焼によって少量の小枝でも驚くほどの火力だと話題になっているアレです。
よく聞くけれど「二次燃焼」って何?
ところで、二次燃焼ってなんなのでしょう? 筒の中に入れた小枝は、燃やすと可燃性ガス、水蒸気や二酸化炭素を交えた煙などを発生します。
一方、壁と壁に挟まれた空気は小枝の燃焼によって温められて上昇。内壁上部にあけられた穴から熱い空気が吹きだし、可燃性ガスを燃やします。これが二次燃焼。二重壁構造のストーブを、ウッドバーニングストーブとかウッドガスストーブと言うのはこのためですね。
ロケットストーブとの違い
ロケットストーブに似ていますが、ロケットストーブはより高熱で煙をも燃焼させるので、少量の灰が残るのみ。ウッドストーブの場合は、可燃性ガスのみを燃やすので炭が残ります。
トークスの”BPウッドバーニングストーブSTV-11″を使ってみました!
それでは、実際にトークスのBPウッドバーニングストーブSTV-11(1万260円)で、その実力を見てみましょう。
ウッドストーブの名品!
足跡マークが目印のトークスは、20年以上のチタン鍋製造経験をもつアメリカの会社が2011年に作った、比較的若いブランドです。
このウッドバーニングストーブは2015年のOutDoorでインダストリーアワードを受賞した名品。同社チタニウムポット POT-1100(容量1100mL、8424円)にすっぽり収まるサイズです。
組み立てはいたってシンプル
組み立ては簡単。底がメッシュ状になっている筒と、側面に大きめの四角い穴が開いている筒を重ね、一番大きな筒に差すだけです。
底側から見ると、二重壁になっていることがよくわかります。底のメッシュからは小枝を燃やすための空気が入り、壁と壁の間で温められた空気は上部で可燃性ガスと混合されます。
TOAKS/トークス BPウッドバーニングストーブ STV-11
フィールドで試してみた
この写真だと、温められた空気によって燃焼していることがわかるかも。
湿気を含んだ小枝と落ち葉でも……
雨続きで湿気を含んだ小枝と落ち葉しか見つからず、着火剤なしではやや手間どりましたがこの通り。
長く燃焼させていると、底の空気孔が炭や灰で防がれるのか火の勢いが弱まり、最悪消えてしまいます。そうなる前に軽くゆするなどして復活させます。
木を継ぎ足していく手間が楽しい
当然ですが、チタニウムポットと相性抜群。小枝の状態や量、気温など条件によって異なりますが、1Lの水は10分ほどで沸騰しました。
着火や炎の維持には慣れが必要ですが、「この木はどうだろう?」「このタイミングで小枝を投入するべき?」など、あれこれ考えて試してみるのがじつに楽しい!
木を追加するときは、クッカーを載せたまま四角い穴から入れられます。
小枝以外でも使えるマルチさも魅力
小枝を拾ってきて焚き火を楽しむほか、アルコールストーブやペレットなんかも使えます。ある意味、マルチなストーブなので防災アイテムとしても役立ちそうです。折しも9月。ウッドストーブで楽しく遊んで、“いざ”に備えてみてはいかがでしょう?
【問】スター商事 03-3805-2651
http://www.star-corp.co.jp/