タイダイ染めの模様を知ろう!
タイダイ染めとは、Tie(縛る)Dye(染める)という意味で、縛り方によって様々な模様が生まれる染物です。出したい模様によって、タイダイ染めのやり方も変わってきますし、難易度も違ってきます。まずは、「どんな模様に染めたいのか」を決めましょう。
マーブル模様
マーブル模様を作る場合は、ヒモで縛る必要がありません。白い部分を少し残すようにしてメインの色をかけ、ポイントになる染料をさらに加えるだけ。その作業を表と裏で行えば、マーブル模様のタイダイ染め完成です。
まだら模様
まだらの比較的簡単に作れる模様。ベースの色に染めたTシャツを丸めて、数カ所を輪ゴムで縛り、外側に染料液をかけるだけ。タイダイ染め初心者にはおススメの模様です。
じゃばら模様
じゃばらは少し難易度が高めです。まずは布を山折りと谷折りを繰り返しでじゃばら状にし、崩れないように縛ります。袖の端までじゃばらにするのがポイント。
あとは好きな色に染めるだけ。表と裏を違う色にすると、色が交互に入って綺麗なグラデーションが作れます。
豆縛り模様
豆縛り模様はマーブルと同じくらい簡単に作れる模様。布をつまんでヒモで縛るだけ。縛る分だけ、円形ができます。あとは好きな場所に染料をかけるだけです。タイダイ染め初心者にはオススメの模様です。
タイル模様
タイルも初心者向けの模様。まずは山折り谷折りで布をじゃばら状にし、さらに折ってヒモで縛ります。あとは染料液に浸すだけ。表面上しか染料が付いていないと、白抜きの部分が目立ってしまうため、中の方まで染みこむように調整しましょう。
サークル模様
サークルは難易度高めの模様。円の中心を決め、布を引っ張りながら詰めていき、中心から円形にしていきます。Tシャツが円形になったら、形が崩れないように複数の箇所を紐で縛ります。あとは好きな色で染めていきます。
表と裏は同じ色でも別の色でもOK。円の中心から外に向かって三角ゾーンを作るように染めていくと、よく見るサークル模様ができます。(ホールケーキの切り込みをイメージするとわかりやすい)
幾何学模様
幾何学模様は、折り方が複雑で初心者にはかなり難易度高め。生地を重ねてじゃばらにするので、生地が厚くなりすぎないように折るのがポイント。Youtubeなどに染め方の動画などがあるので、慣れるまでは動画を参考にしながら挑戦するのがオススメです。
イラスト模様
星やハートなどイラストを入れたタイダイ染めにする場合は、チャコペン と針が必要です。Tシャツを半分に折り、左右対称のイラストをチャコペンで書きます。粗い並縫いをし、糸を引っ張ってじゃばら状にして、縛ります。あとは好きな場所に色を入れるだけで、完成です。
タイダイ染めに必要な道具とは?
タイダイ染めをスタートする前に必要な道具と材料を準備しましょう。染料以外は、100均で購入できるものばかりなので揃えるのも簡単。また、収納にも場所を取らない物ばかりですので片づけも楽ですよ。
タイダイに染めるもの(コットン100%)
白のコットン100%をお勧めします。初めての方は、薄手の白いTシャツ は、絞り易いので厚手の物より簡単にできます。また、ナイロンやポリエステル素材のものは染まらないので気を付けてください。
タイダイ染めの塗料
タイダイ染めはボトルに染料を入れて色を付けていきます。煮て色を付けていくタイプの染料ではないので、染料には「ベストコールド」 という水染め用剤を使います。
ドレッシングボトル
タイダイ染めは、染料をドレッシングボトルに入れて、布に染料をかけて染めていくとやりやすいです。使いたい色の本数だけボトルを準備しましょう。キャップの穴が大きすぎると染料をかけすぎてしまうことがあるので、穴は小さめがお勧め。
塩
塩には、ポリフェノールオキシダーゼの働きを抑え、空気中でポリフェノールが酸化し、変色するのを防止する効果があるので、「色止め」として使います。
バケツ
バケツは定着剤に服を浸すために使います。バケツに60℃位のお湯1Lに塩250gを入れて、形を崩さずに絞った服を入れて30分位置いて変色しないように色を定着させます。服の量によって塩水の量は調整してください。
たこ糸、もしくは輪ゴム
服を巻いて模様を付けるのに使います。糸が細すぎても、太すぎても服に巻くのが難しいので、たこ糸 位の太さをお勧めします。輪ゴムでも代用可能。
網状のもの
染める時に余分な染料が下に落ちて、他の色と混ざらないようにするために使います。染めた服が乗るくらいの大きさが必要です。網 は紙コップやトレーの上に置いて、染料が下に落ちないようにして使います。
ゴム手袋
染料が手についたら、石鹸で洗っても中々落ちないので、染料を扱うときにはゴム手袋 を使うことをお勧めします。ゴム手袋は100均で購入でき、何度でも再利用出来ます。
タイダイ染めに必要な染料液の作り方
タイダイ染めは一般的な染物と違い、煮て染めるタイプではありません。染料を溶いたものをボトルに入れて、好きな箇所に好きなように染料をかけていく方法です。ではさっそく、タイダイ染めに使う染料液の作り方を見ていきましょう。
染料液の作り方①タイダイ染めの染料を容器に入れて溶かす
タイダイ染めの染料を1本に対して、ベストコールド(水で染める為の補助剤)120gを混ぜて使います。染料2本に対してベストコールドを1袋使用しますので、ベストコールドは使いたい色の数分準備するよう注意しましょう。下の商品はタイダイ染めに使える染料です。
染料液の作り方②染料にお湯を加える
染料にお湯を加えて色を作っていきます。濃く色を出したい時はお湯を少なめに、薄く出したい時はお湯を多めに入れます。何回か作っていく中で、好きな色を見つけていきましょう。
染料液の作り方③空の容器に移せば、タイダイ染めの染料が完成
作った染料をドレッシングボトルに移すせば、タイダイ染めの染料液は完成です。容器に移す際は、漏斗(じょうご) を使うと簡単ですが、料理用とは分けて使用してくださいね。
PAC FABRIC DYE 繊維用染料 col.12 バックトゥーブラック 染め直し用
コールダイオールFECO 61 ローズピンク
DYLON・プレミアムダイ 26 オーシャンブルー
「材料を揃えるのが面倒!」という方にはタイダイ染めのキットが便利
染料液を作るのが面倒だな…と感じる方は、タイダイ染めキット を使うのが便利です。水を入れるだけで簡単に染料液作れるキットや、タイダイ染めに必要な材料がすべてそろっているキットなど、手間をかけずにタイダイ染めを楽しむことができるキットが販売されています。
Tulip タイダイ染め 布用染料 染色キット 18Color
そめそめキット タイダイ染めカップ 縛って染める綿麻用 布用染料セット
Tシャツをタイダイに染める基本的な方法
タイダイ染めは、染める手順がとても簡単で失敗もしにくい染め方です。また、染めてから約1日で出来上がる早さも魅力。あっという間に自分だけの模様を施した服が完成するので、お手軽に始められる染め物です。
<下準備>タイダイに染める前に、服を1回洗っておく
染める前には服に付着しているのりを取るために一度水に通しておきましょう。染料を浸透させるために大切な下準備となります。
タイダイ染めの作り方①下準備で用意したTシャツを絞る
縛っている紐が取れたり、形が崩れたりしないように気を付けて絞りましょう。染料がぼたぼた落ちない程度に絞れたら良いので、きつく絞らなくても大丈夫です。
タイダイ染めの作り方②塩水(固着剤)に約10~30分漬け込む
染料を定着させるために塩水に10分~30分程度つけておきます。これをすることによって、色が変色しにくくなり綺麗な色を保つことができます。
タイダイ染めの作り方③染料液をつくる
染料は自分が思う通りの色で作ってください。染料の濃淡はお湯の量で調節します。同じ色でも、濃淡によって出来上がりが変わってきますので染料作りは要となります。
タイダイ染めの作り方④Tシャツに染料液を定着させる
網上の台の上にたこ糸や輪ゴムで絞った服を乗せ、ドレッシングボトルに入れた染料をかけていきます。その際、隣の色と色が混ざらないように気をつけましょう。
タイダイ染めの作り方⑤最後に水洗いをしたら、タイダイTシャツの完成!
水洗いをして余分な染料を流します。色が混ざらないように水洗いするためには、部分単位で水洗いをした後に全部を水洗いすることによって、他の場所への色移りを防ぐことができます。
あなただけのタイダイ締めTシャツを一枚を作りましょう!
同じ服、同じ色を使っても、1枚として同じ物は出来上がらないのが染物の醍醐味。手間の少ない「タイダイ染め」なら、染め物をもっと簡単にもっと楽しくしてくれます。
火を使わないことからも、親子で楽しむ遊びとしてもおすすめですよ。オリジナルのTシャツを作ってみましょう!