南仏テキスタイルブランドコラボのカングー専用ベッドとは?
いつもの『車中泊徹底検証』なら、カングーとはどんなクルマかの概要紹介から始まりますが、今回は「カングー専用ベッドキット」に興味津々の読者が多いかと思い、製品の説明からスタートします。(カングーの紹介は、記事末尾で)
『レ・トワール・デュ・ソレイユ』とルノー・ジャポンがコラボ

2026年5月21日にルノー・ジャポンが発売したカングー専用ベッドキットは、南仏のテキスタイルブランド『レ・トワール・デュ・ソレイユ』と同社のコラボで誕生しました。
このブランドは、「豊かなカラーパレットを用いた独特のストライプ模様『ソレイユストライプ』が特徴の南仏の伝統織物ブランド」とプレスリリースで説明されています。

製品サイズ(展開時)は、長さ180cm×幅119cm。大人2名が就寝可能なサイズです。
展開・格納は実にカンタン!

ベッド天板部は、5分割になっており、そのうち4枚が脱着可能となっています(後ろから2枚目は脚と結合しています)。
ラゲッジスペースにすっぽり収まります。

撮影時、ラゲッジボードはベッドキット下に収納しましたが、実際のシーンでは、自宅に置いたままのほうが広く使えますね。ラゲッジボードは軽いので脱着は楽です。

ベッドキットを展開する前に、前席を最前ポジションまでスライドさせ、背もたれを前傾させたほうが、後席を倒して格納するときに前席の干渉がなくなります。

後席ヘッドレストは、少しばかり外すのにコツ(すぐ慣れるレベル)が必要で、少々力もいるので、後席を倒す前に外しておくといいでしょう。
ヘッドレストを外さないと、シートを倒したとき傾斜がついてしまい、ベッドキットが展開できなくなります。

後席を倒したら、ステンレス製フレームを引き出します。この角材状のフレームはとても軽く、指でつまんで動かせるほどです。

脚には、シート背面に力が加わって凹まないよう、付属の円形のゴム板を噛ませておきます。

ベッド天板を敷き詰めていきます。

天板の裏側は、全面に滑り止め加工が施されています。フレームとは金具などで固定せず、天板を載せるだけ。滑り止めはかなり効いているので、滑りませんでした。

慣れれば、数分で展開できます!
ベッド下はたっぷり収納スペースに

天板は、しっかりとした作りになっていますが、適度な重量で室内からでも容易に外すことができます。
後席部分のベッド下は、シート背面の傾斜が少しついているためラゲッジに比べると浅いですが、高さ約15cmの収納空間があります。

ラゲッジ部のベッド下は、高さ約24.5cmもあります。かさばるものの収納にいいですね。広さもしっかりと確保できる設計ですので、とても実用的です。
ベッドキット下部空間寸法(筆者採寸)
後席部:高さ約15cm
ラゲッジスペース部:奥行き約92cm、 幅 約112cm、高さ 約24.5cm、前席後端部から(シートポジション最前)奥行き 約183cm
ベッドキットの積み込み・積み卸しも楽

4枚の天板は1枚ずつ積み込み・積み卸しができます。残る1枚は脚部と一体になっていますので、重量はそこそこあります(プレスリリースによれば、製品総重量は38kg)。
それでも、決して軽くはないけど、積み込み・積み卸しがおっくうになるほどの重量級ではありませんでした。
脚部がフロアと接するのは木材(タモ材)の部分で、ここには滑り止めが付いていません。力を加えるとスルスルとラゲッジから引き出すことができました。
意外にもサクっと動いたのでびっくり!クルマに合わせてキッチリ寸法を取った設計のため、動かしやすさがありながらも、展開時にズレがないように作られています。
気になる価格は?

価格は、24万8,600円。
「フランス人は、とても合理的な考えを持つ国民性がある。クルマ作りにもその合理性が追求される」と某フランス車ブランドの広報担当の話を聞いたのを思い出しました。
『レ・トワール・デュ・ソレイユ』×ルノー・ジャポンコラボで誕生したカングー専用ベッドは、とても合理的でした。
合理的な価格かどうかは、個人差が大きいところかと思いますが、筆者の個人的見解を言えば「安くはないけど、この完成度なら納得感ある価格」です。
純正ならではの絶妙な寸法設計と合理的な作りは神レベル。お金を出してもいいところだと思います!
『頭上高さ・前後・幅のスペースはどうなってる?』もっと詳しくはこちらの動画で
ベッドキット展開時「前後・幅のスペースはどうなってる?」「ベッドキット展開時の頭上スペースはどれくらい?」など細かいところをもっと詳しくお知りになりたい方は、下の動画をチェックしてみてください!
ルノー「カングー」とは、どんなクルマ?

「カングー(Kangoo)」はフランスの自動車メーカー「ルノー(RENAULT)」の1997年から生産販売する小型商用車(本国では「フルゴネット」と呼ばれる車種)またはMPV(マルチパーパスビークル。ミニバン)です。
現行モデルは、2021年にフルモデルチェンジを受けた3代目。初代は5ナンバーサイズ(全幅1,700mm以下)のコンパクトなボディサイズでしたが、フルモデルチェンジするたびに大きくなり、2代目は「デカングー」という愛称が定着。3代目はさらに大きくなって「ドデカングー」と表現する記事も見かけました(そのうち1記事は筆者が他媒体で書いたもの)。

カングーは本国では、商用車として活躍しているクルマですが、日本では初代からアウトドアシーンを主体とした乗用車として独特の文化が発展しました。
この日本独自のカングー文化の発展を受けて、ルノー・ジャポンは「カングージャンボリー」を2009年から毎年開催。日本最大級のオーナーズイベントにもなり、本国ルノーも日本市場をとても大切にしています。
こういった背景から、ルノーは3代目に日本市場向けの専用仕様を設定しました。

初代からアイデンティティーのひとつであった観音開き式リアゲートは、3代目では廃止となりましたが、日本市場だけに観音開きが設定されました(欧州市場デビューから1年遅れて日本市場導入)。
また、道具感がある黒い樹脂製の前後バンパーも日本市場向けだけの仕様(3代目初期型のみ。現行モデルはカラードバンパー)と、日本のカングーファンが求める仕様を残してくれています。

現行3代目は、2025年7月にマイナーチェンジされ、グレードが1つだけに整理、エンジンは変わらずガソリン・ディーゼルの2種類を設定。樹脂製の前後バンパー仕様グレードはなくなりましたが、今後、特別仕様車・限定車で展開されるとのことです。
2025年11月には、欧州で販売済みのロングホイールベースの3列シート7人乗り「グランカングー」が日本市場に展開され現在に至ります。





