実際にナイフを使ってみた
ナイフのディテールを紹介したところで、気になる性能をフィールドでチェックしてみましょう。
まずは調理。やわらかい完熟トマトに刃を入れたところ、サクッとブレードが入り潰さずに輪切りすることができました。
刃先も鋭利なので、ヘタ取りも楽勝。がっつりと調理しない筆者でさえ簡単に食材カットできたのは感動ものでした。
次に太めのロープをカット。一度引くだけでサクッと切ることができました。雨風でとっさにロープが必要になることもあるので、瞬時に切られるのは便利!
フェザースティック作りも、羽根をサクサク作れました。このように、ものをカットする点においては優秀なことがわかりました。
現行品「ハンティング Pro ALOX」と比較
最後に、4年前に発売された現行品の「ハンティング Pro ALOX」と新作のエボーク ALOXを比較しました。左が現行品、右が新作。パッと見た収納の形状は同じです。
ハンドル、ブレードの形状も同じ。ここまでなら両者の違いがわかりません。
ただ唯一の違いは、サムスタッドがあるかないか。下のエボーク ALOXにはサムスタッドが付き、上のハンティング Pro ALOXにはそれがありません。それに伴い、ブランドロゴの位置も変わっています。
サムスタッドがないとどうなるのか、ハンティング Pro ALOXの刃を開いてみましょう。
親指をかける場所がないため、反対の手でブレードを引き出さざるを得なくなります。必要なときにサッとナイフを取り出して使えないことから、個人的にはやや不便と感じました。片手でサッと用意できると、“こなれ感”も出てかっこいいですよね。
2種をスペックを比較してみましょう。エボーク ALOXのほうが厚みと重量が少しあり、機能はサムスタッドが加わっています。とはいえ、ほぼ同じスペックでした。
ただ、ハンティング Pro ALOXのほうが価格は控えめなので、コストで選ぶのもいいでしょう。
ビクトリノックス ハンティング Pro ALOX
サイズ | 高さ: 16mm 長さ: 136mm |
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パッケージサイズ | 縦 x 横 x 厚み/高さ: 約 170 x 72 x 29 mm |
重量 | 186g |
バトニングは小薪を優しく割るくらいならOK
「ナイフがあればバトニングをしたい!」という人もいるでしょう。バトニングに最適なナイフは刃渡り10cm以上、刃厚3.5mm以上とされており、エボーク ALOXの刃渡りは9.5cm、刃厚は3mmジャスト。理想のサイズと比べると少し小さめです。
ただし、エボーク ALOXはフルタング仕様ではないため、強い衝撃には向きません。よって、大きい薪や広葉樹を割るのにはあまりおすすめしません。また、無理なバトニングはケガや刃の折れの原因になります。大きい薪は片手斧や鉈で割り、小さくなった薪をこれでササッと割るのに使うのがいいでしょう。
使い勝手が向上したエボーク ALOXはナイフのいい選択肢
キャンプや釣りなどのアウトドアで、ナイフは幅広い場面で活躍する便利ギア。新作のエボーク ALOXは、スタイリッシュな見た目とたしかな重厚感、そして使い勝手の良さが魅力です。フォールディングナイフをお探しの人は、ぜひ試してみてください。
ビクトリノックス エボーク ALOX
サイズ | 縦 x 横(幅) x 高さ(厚み): 約 136 x 40 x18 mm |
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重量 | 約 190 g ※パラコードペンダント含む |