ソロキャンパーに朗報！ビクトリノックスから粋なフォールディングナイフが登場したので試してみた

ソロキャンプに新たな選択肢となるナイフが登場

130年以上の歴史を持つスイスのマルチツールブランド、ビクトリノックス。近年はキッチンツールや腕時計、バッグなど幅広い商品を展開していますが、今回はキャンプにぴったりなナイフをご紹介！

その名も「エボーク ALOX」。刃長9.5cmの長いブレードを備えたフォールディングタイプのナイフで、5月に発売したばかりの新作です。実際に使ってみた感想をたっぷりお伝えします。

4年ぶりの新作に胸が躍る

ビクトリノックスのアウトドア向けナイフは、2019年に発売した「ハンティング Pro ALOX」以来4年ぶりの発表。「ハンティング Pro ALOX」では、クラフトマンシップを感じさせる精巧な作りに加え、固定刃と大差ない頑丈なブレードで話題となりました。

さて、今回の新作はどんな商品なのか……早速チェックしていきます！

ナイフのスペックとサイズをチェック

「エボーク ALOX」の全長は136mm、重量は190g。これはなかなかズッシリとしたもので、たとえばオピネルの代名詞・ステンレススチールナイフ No.08は刃渡り90mmに対して重量は46g、モーラナイフの大定番・コンパニオンは刃長が104mmに対して重量はナイフのみで84g。

もちろん材質や部品数なども影響しますが、それにしてもほかのナイフと比べて同商品は2〜4倍の重さがあります。重みがあることで、ブレず、力に頼らないで切ることができ、ナイフでは大事なポイントになります。

収納サイズはW135×D40×H16mm。長さはiPhone 14 miniとほぼ同じ大きさです。

このナイフの一番の特徴は、サムスタッドと呼ばれるブレードの突起部が付いていること。ミリタリーナイフなどによく用いられる部品で、ここに指を置いてブレードを回転させればワンハンドで開くことができます。

手が比較的小さい筆者の手でも、問題なくブレードを取り出せました。なお、容易に開かないように回転軸部は固めになっており、スナップを利かせてブレードを開こうとしても開きませんでした。

このサムスタッド、実は片面だけでなく両面に付いているのも特徴。右利きの人だけでなく左利きの人でも使えるようになっています。

筆者は右利きですが、左手でも瞬時にオープン。右手が塞がっているときでも、左手で開けられるので重宝しそうです。

ちなみに、サムスタッドは六角レンチもしくはラジオペンチで外すことができ、不要と思ったら外しておけます。

ブレードを収納する際は、ハンドルの背にあるロックを押し込みながらブレードを畳めば収納できます。ここを押さないとまったくブレードは動きません。精巧に作られていますね。

握りやすさ、持ち運びやすさもバッチリ

ハンドルは、握った際に指に馴染むように波型になっています。

人差し指を置く溝はやや深めになっており、それによってヒルト（指をガードする部分）を生み出しています。通常ヒルトは別部品を付けることが多いため、ハンドルと一体化しているのは加工技術の高いビクトリノックスだからなせる技です。

また、ハンドルの片側にはクリップが装備されています。

ポケットやバッグに入れてナイフを固定でき、行動中にナイフを紛失する心配がありません。また、こちらも不要であればクリップを取り外すこともできます。

さらに、エボーク ALOXにはランヤードホールと呼ばれる穴があり、ここにロープを通して輪を作れば、手首に括り付けて使用中に手からナイフが離れないよう工夫することも可能。

付属のパラコードペンダントなら、ポケットからサッと取り出しやすくもなるので、付けておくといいでしょう。

冒険をテーマにしたブラックカラーシリーズも気になる

エボーク ALOXには、もう2種新しいナイフが販売されました。それが「エボーク BS ALOX」と「エボーク BSH ALOX」。

通常シリーズとの大きな違いは、シルバー部にクローム・オキサイドを塗り重ね、ブラックコーティングを施したところ。

これによって錆びにくさと耐久性を併せ持ち、ハードに使うブッシュクラフトなどにもぴったりな仕上げ。ハンドルですが、BSはブラウンとブラック、BSHはグリーンと迷彩柄を取り入れたブルーを展開しています。

なお、BSとBSHにはパラコードペンダントは付属せず、別売りになっています。

価格は通常シリーズより若干高めですが、武骨でよりスタイリッシュなものが欲しい人はこちらもおすすめです。