夏のボトムス、どれが正解?
今年も日本特有のジメジメとあつ〜い夏がやってくる予感がしてきました。
とはいえ「家のなかでクーラーガンガン!」より、外で自然に触れていたいのがアウトドア好きの性。
しかし、そこでひとつ問題点が発生します。そう、夏のアウトドアで何を着るか? です。
夏のボトムスに大事なのは〈快適性〉と〈着こなし〉
とくに、ボトムス。夏は暑いし蒸れるしで、重たいものは着たくないですよね。
そこで選びたくなるのが、膝丈くらいのショートパンツ。いわゆる短パンです。筆者は通気性、速乾性、吸湿性の高いパンツを夏は選ぶようにしています。
ですが、「ショートパンツってファッション性ないよね」「子どもっぽくなっちゃうよね?」と思う方いらっしゃると思います。
今回は服好きアウトドアショップ店員目線で、「これを買っておけば間違いない」ショートパンツを5モデル厳選。子どもっぽくならないコーディネート例と一緒にご紹介します。
1. 街 to 海を叶えてくれる|パタゴニア「バギーズショーツ」
アウトドア界の老舗ブランド「パタゴニア」で圧倒的な人気を誇るのが、1982年に誕生した「バギーズショーツ」。
一番のお気に入りポイントは、水陸両用であること。内側にメッシュライナーがついているので、スイムウェアにも大変身してくれます。
筆者は自宅からバギーズショーツをはいていき、趣味のアウトドアサウナをしたあと、川や海にそのまま入ることも多いです。
メッシュのライナーは通気性が高いので、街ではいても快適さをキープできるところもGOODポイント。
バックポケットもついています。このポケットがあるとないとでは、利便性が大違い。
シンプルなデザインなので、普段は着ないような明るいカラーで楽しむこともできます。
コーディネート例
筆者は何色か所有していますが、今回はイエローでコーディネートしてみました。イエローは主張が強いので、ナチュラル系カラーのトップスと合わせると、まとまりが出ます。
ちなみに、バギーズショーツには丈の長さが短めの〈5インチ〉と長めの〈7インチ〉がありますが、ショート丈が苦手な方は〈7インチ〉を選ぶと、抵抗感なく着用できると思います。
個人的には「あまり短すぎるのもちょっと……」という感じなので、5インチはサイズを1つ上げLサイズで着用しています。
パタゴニア メンズ・バギーズ・ショーツ 5インチ
素材 | 無地:4.5オンス(プリントは4.3オンス)リサイクル・ナイロン100%。DWR(耐久性撥水)加工済み。裏地とポケットの裏地:原料染めの2.1オンス・リサイクル・ポリエステル100%のトリコット・メッシュ。本体はブルーサインの認証済み。フェアトレード・サーティファイドの縫製を採用 |
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2. カリフォルニアが生んだ名作|オーシャンパシフィック「コーデュロイショーツ」
サーフギアブランドとして米国で誕生した「オーシャンパシフィック」。
その代表作であるこちらのショートパンツは、他ブランドにはないレトロな丈感とコーデュロイの素材感が人気です。
コーデュロイは秋冬の素材と思われがちですが、そんなことはありません。
そもそもこのパンツは70年代、サーファーが海から上がったあとに素肌ではけるようにデザインされたモデル。
しなやかで肌触りのいい素材を採用しているので、夏のアウトドアにもピッタリなんです。
さらに生地は静岡県の沿岸部“遠州地域”の国産コーデュロイを使用。縫製と染色は、国内屈指の技術力を誇る岡山県倉敷市“児島”の職人さんによるもの。
日本のよさも詰まっている、スーパーハイブリッドモデルなのです。
コーディネート例
淡色だと海っぽさが出るので、ネイビーをベースに同系色でコーディネート。小雨のときも頼りになるアノラックと合わせ、アウトドアテイストにしてみました。
いわゆる“サーファースタイル”のショートパンツは丈が短めなので、オーバーサイズのトップスを着用するとちょうどいいバランスになります。
足元はダナーの「ミズグモフリップ」。このコーデュロイショーツには、ボリュームのないサンダルが一番マッチする気がしています!
オーシャンパシフィック コーデュロイショーツ
サイズ | M~XL |
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素材 | ポリエステル:90% ナイロン:10% |
3. クライミングパンツの代表格|ROKX「MG ロックス ショーツ」
「ROKX(ロックス)」は、アウトドアパンツで大人気「グラミチ」の設立者兼チーフデザイナーが立ち上げたクライミングウェアブランド。この「MG ロックス ショーツ」は、同ブランドを代表するアイコンモデルです。
素材は、通気性の高いコットンがベース。そこにポリウレタンを混紡しているのでストレッチ性があり、動きやすさと快適な着心地をキープしてくれます。
そして、なんといってもこのパンツの魅力は、180度開脚可能なガゼットクロッチの存在です。
クライミングパンツというだけあって足が開きやすく、アクティブに楽しみたいアウトドアシーンと相性抜群です。
そのほかにも、片手で調節できるウェビングベルトなど、ROKXならではの機能が盛りだくさん。
カモ柄プリントを多く採用しているのも、ミリタリー好きとしては魅力的に感じるポイントです!
コーディネート例
正直、柄モノのボトムスには抵抗感があるのですが、このカモ柄はしつこくなく、少しポップな配色なので、シンプルなTシャツの引き立て役としてオススメです。
白Tシャツだけでもいいのですが、オリーブ色と相性の良いネイビー色のベストで引き締めてみました。上下をゴチャゴチャさせずにシンプルにまとめると、柄モノショーツの雰囲気が落ち着くと思います。
ROKX MG ロックス ショーツ
サイズ | [ウエスト]S:66~78cm/M:70~82cm/L:74~86cm/XL:80~96cm [総丈]S:41cm/M:43cm/L:45cm/XL:47cm |
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素材 | 綿97%、ポリウレタン3% |
4. このひとクセがハマる|ROOT CO.「プレイ アンフィビア ウォーターサイドショーツ」
ROOT CO.といえば、「スマホストラップ」や「マグリール」といった男前小物ギアに強いイメージがありますが、じつはアパレルも充実。
この「プレイ アンフィビア ウォーターサイドショーツ」にはキャンパーが好む機能が盛りだくさんで、間違いなく刺さる1着です。
まず腰元には、ギアの吊り下げに便利なカラビナループと、多機能ポケット。小さなギアの収納にバッチリです。
また、サイドのメッシュポケットはスマホの置き場所としてちょうどいいサイズで、これも地味に便利。
そしてこのショートパンツ、ポケッタブル仕様なので、手のひらほどのコンパクトサイズに収納できます。
バッグに忍ばせておけば、昼間の暑い時間帯はショーツを取り出してサッとはき、夜はポケッタブルに戻してロングパンツにはき替え……なんてこともスマートにできます。
最初に紹介したパタゴニアのバギーズショーツ同様、水陸両用で使えるところもポイントで、耐塩素加工されているため、海ではいても生地へのダメージが少ない点も◎!
コーディネート例
THEアウトドアスタイルで、Tシャツとベストで合わせてみました。
チャコールカラーは白や黒のベーシックカラーと相性がいいので、ショーツが苦手な方でも全体感がまとまりやすく使いやすいカラーだと思います。
筆者はあえてワンサイズ上を選び、丈感長めではいています。
ROOT CO プレイ アンフィビア ウォーターサイドショーツ
サイズ | S/M/L/XL、サイズ寸法は画像をご確認ください。 |
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重量 | 220~250g※誤差がございます。 |
素材 | ナイロン・ポリエステル |
5. ミリタリー×アウトドア|WAIPER「M-65 フィールドカーゴショーツ」
最後は少し変化をつけて、筆者が大好きなミリタリーショーツをご紹介します。
こちらは福岡県にある有名ミリタリーショップ「WAIPER」が出しているリメイク品で、もっとも有名な軍パンと言っても過言ではない米軍のM-65パンツをショートパンツにアレンジしたショップ限定モデルです。
おすすめポイントは、極太シルエットで、丈感が長いところ。短いショートパンツが苦手な方も着用しやすいデザインです。
また、コットンとナイロンを混紡したサテン生地はタフで、アウトドアシーンにぴったり。
サイドポケットが豊富なので、キャンプでの細かいギアの収納にも便利です。
「WAIPER」はオンラインショップに力を入れており、近くに住んでいなくても手に入れやすいところも魅力的!
コーディネート例
濃いオリーブ色はミリタリー色が強いので、明るめのサックスブルー色のシャツで爽やかさをプラスしてみました。
丈感が長めのショーツには、ソックス×スニーカー合わせのスタイルがマッチします!
WAIPER M-65 フィールドカーゴショーツ
サイズ表記/ウエスト/総丈/股下/ワタリ/裾幅 | XS/60〜74cm/52cm/22cm/33cm/30cm S/68〜82cm/54cm/23cm/35cm/31cm M/76〜90cm/56cm/24cm/37cm/32cm L/84〜98cm/58cm/25cm/39cm/33cm XL/92〜106cm/60cm/26cm/41cm/34cm 備考/ウエストはサイドのアジャスターで調整可能です。 |
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素材 | コットン50%、ナイロン50% |
お気に入りのショーツで、涼しい夏を
どれを選ぶか、どう着るかで、印象が大きく変わるショートパンツ。「自分には何の機能があったら快適に過ごせるか?」を頭の片隅に置いておくことが、自分好みのパンツと出会う近道になるはずです。
「夏だからショートパンツ」ではなく「これをはきたい!」という考えに変わるような、愛着のある1本をぜひ見つけていただけたらと思います。
ジメジメ憂鬱な夏を、ショートパンツとともに乗り切りましょう!