その2.「テントスタイル」を試してみた
次は、ポリエステル製インナーテントをプラスして、テントスタイルに挑戦。
初心者にもやさしい色付きフック
設営は、先ほどのアウターテントにインナーテントを吊り下げるだけ。
ただしドア部分のファスナーの形状が前後で異なるので、設営の際にはアウターとインナーの向きを間違えないようにしないといけません。
その点、フックの付いているテープがしっかり色分けされており目印の役割を担ってくれています。これは初心者にも優しい仕様です。
インナーテントも前後入り口をメッシュにして風が抜けるようにできますが、アウターと合わせると全部でドアが4枚もあって、巻き上げるのにちょっと面倒な気もしました。
室内広々、ランタンフックやポケット付き
インナーテントにはランタンフックがついています。これがアウターテントにも欲しいですよね。
左右の端には小物入れが一か所ずつ。寝る前など、スマホや小型LEDライトなどを入れておくと紛失しないですみますね。
フロアには「ワークマン 燃え広がりにくいアルミコット」×2台とマット×4枚を置くことができました。5人用ということですが、詰めれば大人6人まではギリギリいけそう。
大人2人と子供2人ぐらいのファミリーであれば広々使えます。
インナーの天井部分はメッシュになっていて、アウターのベンチレーションを開けていると効果的に風が抜けるようになっていて快適です。
【気になる点】室内高は十分なのですが……
身長164cmの筆者がテント内に立っても天井に頭がつくことがありません。
ただ、インナーテントの高さは210cmと表記がありますが、どう見てもそれに及ばずな感じです。筆者のフロア部分の張り方に問題があったのでしょうか。少し気になる点でした。
雨が降らない予定のキャンプ
TC製アウターテントの驚異的な撥水力が確認できましたが、雨の日には次第に染みてしまうはず。そのため通気性が生かせる晴れた日のキャンプにおすすめ
その3. 「タープ+テントの連結スタイル」を試してみた
雨の日も安心スタイル
先ほどのテントスタイルに、さらにポリエステル製のタープを連結したスタイルがこちら!
TC製アウターテントの“雨に弱い”という欠点を補う事ができますね。これで雨が降っても、雨漏りしてしまう心配もありません。
タープの耐水圧は2000mmです。水をかけてみるとご覧の通りのしっかり弾いてくれます。
パーツ類も心強い仕様
テントとタープの連結は、グロメットへの差し込みとバックルで簡単に固定できます。
タープの自在金具はアルミ製でしっかりテンションをかけることが可能。ロープには、ランタンなどの光を反射するリフレクターも配されています。
テントやタープの固定に使うペグは重みのあるスチール製で、大きめのハンマーさえあればサイトの環境を選ぶことがなさそうです。
【気になる点】丈夫がゆえの重さ
このペグが29本も入っているのが重さの一因になっていそうです。ペグは別ケースに入れ替えた方が、持ち運びやすいと思いました。
ワークマン製品なら「パラフィン帆布スクエアトート」が980円とお手頃価格でおすすめです。
雨の日も対応できる万能スタイル
ポリエステルのタープを追加することで、TC素材の弱点をカバーしたスタイル。どのような天候でも安定して使うことができる
【番外編】「タープだけ」でも使ったみた
タープは単体でも使うことができます。設営には、計3本のポールを使用。
両サイドのスリーブに1本ずつポールを通した後、タープの内側からセンターポールをポケットに差し込み紐で結び固定します。
付属しているスタンディングテープに両サイドのフレームを差し込み、ガイロープでテンションをかければ完了です。
スタンディングテープがあるおかげで、一般的なヘキサタープを張るのと比べると設営を時短できます。
【気になる点】強風時にたわむ
設営前から気になっていたのですが、センターポールは実測で直径5.3mm程度しかありません。ん? ちょっと頼りなさそう……。
実際、テントに連結して使ったときには気になりませんでしたが、タープ単体で使用すると強めの風が吹くとかなりたわんでしまいました。
安全面に配慮して“強風の日は張らない”と割り切った方が良さそうです。
風が弱く天気の良い日
付属のタープは一般的な製品と比べても風に弱いので、天気が良く風が弱い日におすすめのスタイル
総評:設営スタイルの使い分けに慣れが必要
他では見たことがない斬新なスタイルのワークマン「サークルドームテンプ5人用テント」。
3wayにスタイルを変更することで様々な天候に対応することができますが、かえって初心者キャンパーだと使い方に迷うことがあるかも……という印象を受けました。アレンジを楽しめるかどうかがこのテントの肝ですね。
ファミリー向けTCテントとして破格なのは間違いない
辛口な事も書きましたが、TC素材を採用しつつ大人6人が寝れるテントとしては破格なのは間違いありません。一般的なポリエステルのテントに比べてTC素材は高額になりがち。それゆえ試してみたいと思っても手が出しにくいのが現状です。
今回の「サークルドームテンプ5人用テント」の3万9000円は、ワークマン製品としては高額ですが、他社のTC素材テントに比べれば安価です。
すでにテントやタープを持っていて、TC素材のテントは使ってみたいけど高いから見送っていたというユーザーにこそおすすめしたいアイテムでした。
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