金属加工の経験をいかし、独自にテントフレームを製造。
コロナ禍によってさらに加熱したアウトドアブーム。すぐに海外のテントフレームメーカーは受注過剰となり、多くのブランドがテント製造のスピードダウンに悩まされていました。
ムラコの人気モデル「RAPIDE X1」も同様で、ユーザーからのオーダーがあっても提供するまでには長い時間が必要に……。
そんな課題を解決するため、ムラコはブランド内でのテントフレーム開発に踏み切ります。金属加工工場発信ならではのアドバンテージを活用するわけです。
全工程を国内でおこなうフレーム「ZETA Frame」
そうして完成したのがZETA Frame(ゼータフレーム)。材料調達から表面処理、梱包まで、すべて国内の協力企業と自社工場でおこなわれる逸品となります。
ベースのパイプはしなやかでアルミニウム合金のなかでもトップクラスの強度を持つジェラルミン。
旋盤加工によって緻密に削り出したアルミニウム合金のジョイントを使って連結させ、正しくシンメトリーなテーパー形状となるよう設計しました。
均等に力が分散する末広がりのシルエットが連結部分への負荷を軽減。フレーム破損の原因になりやすいジョイントの割れを防ぎます。
メインフレームの中心部、センターハブには靭性に富むフレームの動きを抑制する作用が。
スピーディな設営&撤収が可能な吊り下げ式
センターハブと各フレームはショックコードにより素早く繋げられ、組み立て後にインナーテントのフックを引っ掛けるだけで設営完了。
テント本体のペグダウン後にフレーム取り付けができるため、風に煽られる心配はなく安全です。フライシートの接続も樹脂フックでラクラク。
蓄光素材やリフレクションテープを随所に配し、夜間の視認性だってバッチリ確保しています。
高い居住性と防風性の両立に成功
天井高120cmと山岳対応モデルには珍しいトールサイズで、コンパクトな2人用ですがスペースに余裕があって快適度高め。
頂点が中心から少しズレているおかげでヘッドクリアランスも無理がなく、着替えや荷物整理といった室内作業がノーストレスに。
上部に取り付けるリッジポールが壁面を立ち上げつつ、フレームの動きまで抑制。室内は広いのに風を受け流せる設計です。
長辺両方に設けられたエントランスのメッシュパネルを活用すれば、ジメジメシーズンに負けない通気性も獲得できます。
物欲くすぐるポイント盛りだくさん
登山に求められる収納力はインナーテントがフォロー。ヘッドライトがランタン代わりになる天井ポケットや、アクセスしやすい小物入れなどを装備しています。
各所に設けられたループは別売の「ハンギングライン」を通すと吊り下げ収納として機能。
「ハンギングライン」は以下記事で紹介中
グレー、ブラック、インターナショナルオレンジの3色展開となっており、インナーテントもフルファブリックとハーフメッシュから選ぶことができます。
山岳キャンプに対応できるスペックですが、ビギナーでも使いやすいモデルといえる新生「RAPIDE X1」。
発売開始は4月21日(金)を予定! 今夏こそソロキャンにチャレンジしたいという人にもおすすめです。
「RAPIDE X1」の詳細はこちら