満を辞して登場したドームテントブームの最終兵器?
そのテントというのが、こちらのMOBI GARDEN(モビガーデン)というブランドのCOMMANDER 185。
パッと見た感想として、率直にデザインがかっこいいという印象を受けますが、単にデザインが良いだけではそこまで話題にならないハズ。
実際に設営したり、過ごしたりしてみて、どういった点で話題になっているのか細部まで見てみました。
MOBI GARDENってどんなブランド?
とその前に、読者のみなさんがまだ聞き慣れないかもしれないMOBI GARDENというブランドについて簡単に解説を。MOBI GARDEN(モビガーデン)は2003年に設立された中国のアウトドアブランドで、中国ではトップシェアを誇る大手メーカー。
ここ数年、韓国や中国のアウトドアブランドの勢いは凄まじいものがあり、HelinoxやNaturehikeなど、すでに日本でも良く知られているブランドも多数。
MOBI GARDENは縫製やシーム処理などの品質の差が出やすい細部にしっかりと手がかけられていて、有名なアウトドアブランドへOEMでの製品供給もおこなっている、信頼性の高いブランドです。
COMMANDER 185のおすすめポイント
それでは、実際に使ってみてCOMMANDER 185の良かったところを1つずつ見ていきましょう。
フライシートは70D Sil/PU ナイロンリップストップで、しっかりした厚みがあり破れにくい生地を採用。中国製のA7001アルミ合金のポールは、しなやかさもあり細部の作りも丁寧です。
トレンドに合わせたデザインと人気のカラバリ
スッキリした外観のデザインの良さに加えて、カラーもグレー・ブラック・サンド・ホワイトと人気が高いものをラインナップしているCOMMANDER 185。
日本の正規代理店が、日本のトレンドに合わせた企画をしたラインナップのため、ツボをしっかり抑えたデザインになっているんです。飽きの来にくいデザインのお陰で、長く愛用できそうですね。
高さがあり広々過ごせる
設営時のサイズは幅380cm・高さ180cmで、中央付近であれば身長180cmの筆者でも直立できる高さがあります。
これまでこのぐらいの広さのドームテントでは、高さ150cm程度のものが多かったんですが、180cmあれば腰への負担も軽減されて快適!
2人でリビングとして過ごすセッティングをしてみましたが、若干持て余し気味な広さ。雨天などでテントにこもって過ごすことになっても、伸び伸びできますね。
リビングとして使うのであれば4人ぐらいまで快適に過ごせそうです。コットも入れて寝室兼用の場合、限界で2人まで、という感じでした。
1人で設営できる
それだけ充分なサイズがありながら、1人での設営が可能。ポールがスリーブに引っかかったり、硬くて力が必要なところもほとんどなく、驚くほど簡単に設営できてしまいます。
わりと大きめなので重量は11kgとそこそこありますが、片手で持ち運べるレベルで、パッケージサイズもそこまで大きくないので、積載の負担もそれほどありません。
メッシュ完備の3面大型パネル
六角形の形をしたCOMMANDER 185は、6面のうち半分の3面が大きなドアパネルになっているので、抜けの良さとテント内へアクセスしやすさが抜群。残りの3面には換気用のベンチレーションがあります。
すべてのパネルはメッシュ付きの二重構造なので、パネルを開けてもメッシュを閉めておけば、通気性を確保しつつ虫の侵入を軽減してくれます。
3面のうち2面は、パネルを開いたときに左側にトグルで留めておけるようになっていて開放時もスッキリ。
残り1面はオプションのベスタビュールを取り付ける仕様で、トグルは付いていませんが、裾のところがポケット状になっているので、そこに束ねて収納可能。
インナースカートで寒さ対策も万全
海外のテントにはよく見られる仕様ですが、スカートは内側に付いています。このタイプのスカートはひらひらせずにしっかり地面と密着するので、高い防寒効果があります。外側から見たときにスカートがひらひらせずにスッキリする、という利点も。
煙突ポート標準装備
インナースカートに加えて、薪ストーブをインストールするための煙突ポートが標準で装備されています。寒い季節のキャンプでも活躍してくれる、まさにオールシーズン対応可能な万能ドームテントですね。
9万円を切るコスパの良さ!
と、ここまでスペックやデザインについて色々と語りましたが、最大のポイントは、それでいてこのテントの価格が、税込89,980円なところ!
もちろんもっと安いテントはいくらでもありますが、これだけの機能が満載で作りの良さを考えると、かなりコスパに優れているといえるでしょう。
インナーテントやベスタビュールなど豊富なオプション
ノーマルの状態でもかなり使い勝手が良いCOMMANDER 185ですが、さらに活用の幅が広がるオプションも展開されています。
4〜5人が横になれるインナーテント
こちらはバックルとフックで簡単に取り付けできる、吊り下げ式のインナーテント(税込27,610円)。参考までにサーマレストのZライトソルを2つ置いてみましたが、4〜5人は横になれる広さ。3面のパネルが開けられるので、開放的に過ごすことができますね。
一般的にテントといえば、フライシートとインナーテントがセットで販売されています。そこをあえてオプションとして販売することで、シェルターとして使いたい人は不要なものを買わなくて済み、その分、価格を抑えられるというメリットがあります。
お座敷スタイルで過ごせるグラウンドシート
続いて、こちらもバックルでしっかり固定できるタイプのグラウンドシート(税込8,800円)。インナーテントの汚れや傷防止として使ったり、お座敷スタイルにして広々と過ごしたり使い方は様々。インナースカートに覆いかぶさるように設置されるので、寒さ対策にも効果が期待できます。
結露を軽減するルーフ
シングルウォールのテントの場合、季節によってはテント内に多量の結露が発生。溜まった結露が垂れてきて、大切なギアにかかってしまうことも……。
結露を軽減して、さらに二重になることで防寒性も高めてくれる、こちらのルーフ(税込10,890円)があると便利です。
スペースが拡張できるベスタビュール
3面のパネルのうち1面には、ベスタビュール(税込18,590円)を取り付けることが可能。もちろん出入り口として使うのもいいですが、荷物置き場にするなど、幕内の有効スペースを拡張でき便利です。
COMMANDER185の気になった点
全方位非の打ち所が無いCOMMANDER 185ですが、筆者が1つだけ気になったところがありました。それは、インナーテントにはメッシュが付いていないところ。
グラウンドシートを敷いてシェルター側のメッシュを張れば虫の侵入は軽減できるものの、肝心のインナーテントにメッシュが無いので、通気のためにインナーテント側のパネルを開けてしまうと完全にシャットアウトとは言い切れません。
インナーテントはあくまでもオプション品ではありますが、もしインナーテントを寝室として利用する方は、ご注意ください。
三種類のサイズバリエーション
COMMANDER 185にはサイズ違いのシリーズがあるので、あわせてザッと紹介します。
名称 | COMMANDER 160 | COMMANDER 185 | COMMANDER 245 |
サイズ | 幅:約310cm 奥行:約310cm 高さ:約160cm | 幅:約330cm 奥行:約380cm 高さ:約180cm | 幅:約500cm 奥行:約500cm 高さ:約250cm |
重量 | 5.3kg | 11kg | 19kg |
カラー | ホワイト サンド ブラック | ホワイト サンド ブラック グレー | サンド ブラック グレー |
価格(税込) | 66,990円 | 89,980円 | 229,900円 |
COMMANDER 160
COMMANDER 185より一回り小さいサイズのCOMMANDER 160。ソロで過ごすシェルターとして、または1〜2人の寝室用テントとしてちょうど良さそうな小型のテントですが、山岳用のテントほど小さくはないのでそれなりの居住性があります。
COMMANDER 245
こちらは大人数での宴会幕としてやファミリーで2ルームのように使うことができる大型サイズのCOMMANDER 245。価格がだいぶ上がってしまいますが、このサイズの大型ドームテントとしては、比較的良心的な価格設定にはなっています。
様々な用途にオールシーズン使える万能ドームテント
普段はファミリーだけどソロの冬幕として、デュオで過ごせるリビングとして、ファミリーの広めの寝室としてなど、幅広い用途に対応可能な抜群に使い勝手の良いテント。そして細部までしっかり作られた品質の良さと手が出しやすい価格設定。
2023年に向けて、間違いなく注目度No.1のおすすめドームテントです!