あの人気鉄板に19cmが出たぞ
2021年3月に発売されるや否や、瞬く間に人気鉄板に仲間入りしたJHQのマルチグリドル33cm。今春には19cmのミニサイズが登場し、こちらも話題になりました。
今回は定番の33cmと新作の19cmを徹底比較。パッと見ただけでは分からない細かい部分の差や、相性のいい火器をご紹介します。
【19cmと33cm徹底比較】共通点3つ、違うところ9つ
33cmと19cm、ぱっと見はそのまま小さくなっただけのように見えますが、じつは細かい部分で差があります。今回はそのポイントを詳しく見ていきます!
この3つは33cmと19cmの共通点です。
ここが違う①|サイズ
33cm…約 横40×縦33×高さ4mm
19cm…約 横21.5×縦19×高さ4mm
新作の19cmは、33cmの半分ほどの面積。手のひらサイズほどで、結構小さめ。並べてみるとその差がよく分かります。
ここが違う②|重さ
33cm…約1kg
19cm…約320g(メーカー公表は約330g)
当たり前ですが、サイズが違えば重さも異なります。33cmの重さは、約1kg。33cmという大型サイズであること、また4mmという厚みを考えると、他のアウトドアメーカーが出している鉄板と比べかなり軽いです。
19cmは1/3以下の320g! 2歳のわが子もラクラク持てるくらい軽いです。
ではなぜ軽いのかというと、鉄よりも熱伝導が高く、軽量である「アルミ合金」でできているからです。
スキレットのような鋳鉄でもなく、シェラカップのようなステンレスやチタンでもない「アルミ」がマルチグリドルには使われています。
一般的に鉄板は、【重い=厚みがある=鉄板全体が温まる=お肉に均等に火が入り、表面を焦げ付かせずにジューシーに焼き上がりる】という図式が成り立つわけですが、マルチグリドルは軽量ながらも熱伝導のいいアルミ合金を使い、さらに4mmの厚みがあるため、軽くても美味しく焼くことができる、というわけです。
ここが違う③|深さ
33cm…約2cm
19cm…約1.5cm
100mlの水を入れた比較画像がこちら。こうして見ると容量の差が一目瞭然ですね。
33cmサイズは、本体中心部分が約2cmくぼんでいる(深さがある)ので、ちょっとした汁物にも対応できるいっぽう、19cmサイズにも約1.5cmのくぼみがあるものの、直径が小さいため汁物はこぼれやすい印象です。
ここが違う④|油切りの有無
33cm…油切りあり
19cm…油切りなし
33cmサイズには縁の一部に凹みがあり、油切りや汁物の水分調節がしやすいようになっています。19cmサイズにはそういった仕様はなく、至ってシンプル。
個人的には油切りすることはあまりない(キッチンペーパーで拭き取っている)ので、この機能はあってもなくてもいいかなーと感じています。
ここが違う⑤|対応の熱源
33cm…IH対応
19cm…IH非対応
33cmは底部中央に磁性体があるためIH対応でしたが、19cmは非対応。ですが、焚き火台での直火・炭火、ガスコンロ調理はどちらもOKです。
ここが違う⑥|ハンドルの数
33cm…ハンドル2つ
19cm…ハンドル1つ
33cmサイズには両サイドにハンドルがありますが、19cmサイズは片方だけ。よりコンパクトに持ち運べる設計です。
ここが違う⑦|裏側のディテール
33cm…ゴトク用のスリットあり
19cm…なし
鉄板裏のディテールも異なっていて、33cmサイズにはゴトク上でずれにくくするためのスリットがありますが、19cmサイズは丸い台座になっているだけ。
とはいえ、このスリットは全てのゴトクにフィットするわけではなく、ゴトクとの相性があることを踏まえると、この差はあまり気にならないポイントかなと思います。
ここが違う⑧|付属品
33cm…シリコンミトン2つ
19cm…シリコンミトン1つ、収納袋
33cmサイズには、レッドのシリコンミトンが2つ付属。19cmには、グレーのシリコンミトンが1つと、収納袋がセットに。
19cmサイズは、付属の収納袋にシングルバーナーとCB缶がおさまるところが地味に嬉しいポイントでした! これなら持ち出しがラクちん。バックパックにもすんなり入ります。
ここが違う⑨|お値段
33cm…9,130円(税込)
19cm…6,930円(税込)
その差は2,200円。この価格差ををどう捉えるかは人それぞれですが、個人的には大きさの差の割には価格差が少ない印象ですね。
相性のいい火器はどれ?
手持ちの火器にそれぞれを載せてみました。さて、相性がいいのは…?
33cm…分離型シングルバーナー◯、カセットコンロ◯、焚き火台◎
19cm…分離型シングルバーナー◎、カセットコンロ◎、焚き火台◎
33cmサイズは、分離型のシングルバーナーに載らないことはないものの、少し安定感に欠けます。いっぽう、カセットコンロや焚き火台は安定感あり。ただし、カセットコンロに載せる場合は、いくらマルチグリドルがアルミ(非金属)とはいえ、ガスボンベにかからないよう注意が必要です。
19cmサイズは、分離型のシングルバーナーやカセットコンロにも載せやすいサイズ感。もちろん焚き火台にも◎!
【リアル体験談】やられた! 類似品は届かず…
じつは、マルチグリドル(33cm)を買う際、本物と爆安の類似品を比較したくてAmazonで両方注文しました。類似品はほぼ4分の1の価格差ときたら、めちゃくちゃ気になるじゃないですか。
JHQの正規品同様、類似品(Gitvirgoという中国ブランドのもの)もじきに「発送しました」とメールがきたので安心しきっていたのですが、配送予定日になっても、商品が届かない…。
China Postという配送業者のウェブサイトから荷物を追跡してみると、【11月28日に配達完了】になっているにも関わらず、家のどこを探しても商品が配達された痕跡はなく、その後も待っても商品が届くことはありませんでした。
これは詐欺だなと思ったので、Amazonのカスタマーサービスに相談し、すぐに返金対応してもらえることに(ほっ)。窓口の方いわく、「発送したように見せかけて、実際には送っていなかったのではないか」ということでした。現在、購入商品のページは【現在在庫切れです】となっていますが、ちょっと前まではしれっと販売が再開されていたので、また販売される可能性はありそうだなと……。
マルチグリドルは人気アイテムのため数多くの類似品が出回っていますが、海外製品だからこそ本当に届くかという不安、保証が無い精神的な不安があります。
実際、マルチグリドル本家のウェブサイトでも、
Amazon上の弊社商品「鉄板マルチグリドル」にて「偽物」や「模造品」を数多く確認しております。 また、怪しいアカウントを複数確認しております。 代金の詐欺や住所情報が不正利用される恐れがあります
という注意喚起がなされているので、一個人としてはやはりJHQのマルチグリドルをオススメします。
「マルチグリドル」のすごいところは
筆者はこれまで大小さまざまな鉄板を使ってきましたが、本家マルチグリドルのすごいところは、やはり「圧倒的な軽さ」と、「焦げ付きにくさ(=手入れのしやすさ)」だと思います。
ミニマルワークスの「グリルパン オー」を使っていた時期もありますが、こちらも鉄板の中心部がくぼんでいるため汁もの、焼きもの、炒めものができてめちゃくちゃ便利なのですが……!
マルチグリドルと比較すると、
この2つの弱点があり、マルチグリドルに出会ってからはもうこのラクさが手放せません。
お餅を焼いてもひっつかないし、アツアツの状態で砂糖醤油を回しかけても、スルッと洗い取れます。フライパンだと焦げ付いてしまうお好み焼きも、この通りつるっつる。
とはいえ、「焦げ付きにくい」と謳っている調理器具のなかには、発がん性が指摘されているPFOAという有機フッ素化合物が使われることも。
しかし、マルチグリドルは分析結果でPFOAが検出されていないとのこと。これも安心できるポイントですね。
汎用性のある33cmと、遊び広がる19cm
総括すると、33cmサイズは、ファミリーキャンパーをはじめとする、一人でも一度にいろいろ調理したい人、コンパクトさよりも汎用性の高さを優先したい人向け。
そして19cmサイズは、ソロやデュオキャンパーをはじめとする、登山・シーカヤックなどキャンプ以外のアクティビティもする人、そしてコンパクトさを優先したい人向け。
このようにまとめられると思います。
キャンプ料理をラクに美味しく楽しみたい方は、ぜひ“本物グリドル”を投入してみてください。この使いやすさにきっと感動しますよ…!
JHQ マルチグリドル【19㎝】
サイズ | 約 横21.5×縦19×高さ1.5mm |
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重量 | 約330g |
材質 | アルミニウム合金鋳物 |
付属品 | シリコンミトン、収納ケース |
JHQ マルチグリドル【33㎝】
サイズ | 40cm×33cm |
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重量 | 約1kg |
材質 | アルミニウム合金 |
セット内容 | 本体、シリコンミトン |
JHQ マルチグリドル専用蓋33cm専用
サイズ | 32 x 32 x 0.1 cm; |
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重量 | 1.33 kg |