積年のススや焦げで真っ黒!スノーピーク「焚火台M」をキレイに!
愛用のスノーピーク「焚火台 M」。分厚くタフなステンレス製で、購入してからかれこれ20年が経ちます。
焚き火台本体と「焼アミPro.M」そして、焼アミを支える「焚火台グリルブリッジM」。ともに、常にファミリーキャンプの傍らに居てくれた逸品。
暖を取ったり、焚き火調理を楽しんだり、ただ揺れる炎を眺めているだけでも癒される存在です。
20年来の汚れが目立ってきた
しかし、永年の使用で、黒いススや焦げ付き、ところところ赤茶色のサビが見られるようになってきました。
使用に差し障りはないものの、これはあまりにも汚れがひどいかも……。
焚き火台の設置や片付けのたびに、手につくスス汚れ。ときにはキャンプウェアに付着して取れなくなってしまうこともあり、ここはひとつ、キレイに磨いてみるか! と決心しました。
計4点を徹底的に洗ってみた
「焚火台M」「焼アミPro.M」「焚火台グリルブリッジM」この3点と、筆者がソロキャンプで使っている、パーゴワークス「ニンジャファイヤースタンド ソロ」も、ついでに清掃してみたレポートです。
まずは「焚火台M」の汚れをざっと落とす
使った洗剤はこの4種
焚き火台にこびりついた汚れの主なものは、ススと油汚れと焦げとサビ。
ホームセンターの洗剤コーナーで選んだのは、右から、住居用液体洗剤「ADL」、研磨剤入りの「磨いてスッキリ!!多目的クレンザー」、たまたま家にあった「マジックリン」、そして「金属みがき ピカピCAN」。この4種を使って焚き火台を洗浄しました。
天然オレンジオイル配合「ADL」でススと油汚れを落とす
こう見ると、真っ黒な焚き火台……歴史を感じさせる誇り高い汚れですが、心を決めて洗っていきます。
まずは、「人と環境に優しい素材で、スス・油汚れにメチャ強い!」という謳い文句の洗浄剤「ADL」を、焚き火台の表面にたっぷり吹き掛けます。
手荒れを防ぐため、ニトリルゴムの手袋をはめました。
ドーイチ そのまま使えるADL
素材 | 界面活性剤、オレンジオイル、抗菌剤 |
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容量 | 500ml |
性質 | 弱アルカリ性 |
ニトリル手袋
素材 | ニトリルゴム |
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数量 | 1箱(100枚) |
●素材:ニトリルゴム ●数量:1箱(100枚)
ゴシゴシ……表面にこびりついたスス汚れと油分を、排水口ブラシでこすり洗い。
黒褐色の汚れがどんどん浮き上がってきます。
手強いこびりつきは、オルファ「スクレーパーS型」でこそげ落とす
焦げとサビと汚れが渾然一体となったような塊には、オルファの「スクレーパーS型」の出番です。
頑強なステンレスの爪で、固着した汚れの塊をガシガシこそげ落としました。
では次は表面の磨きにかかります。
オルファ スクレーパーS型
ナイロン研磨パッド「なないろん」で磨く
粗さが色でわかる・シャイネックス「なないろん」で研磨
ホームセンターの研磨剤コーナーで見つけた、シャイネックスのナイロン研磨パッド「なないろん」。用途が色で示されているので、とてもわかりやすいシリーズです。
ガンコな汚れ用の「紫(粗さ#80番手)」、サビ落とし用の「藍(粗さ#120番手)」、仕上げ磨き用の「オレンジ(粗さ#1500番手)」この3種を使い分けながら磨くことにしました。
シャイネックス なないろん 紫 #80
サイズ | 115×150mm |
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素材 | ナイロン不織布(研磨粒子付) |
耐熱温度 | 90℃ |
シャイネックス なないろん 藍 #120
サイズ | 115×150mm |
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素材 | ナイロン不織布(研磨粒子付) |
耐熱温度 | 90℃ |
シャイネックス なないろん オレンジ #1500
サイズ | 115×150mm |
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素材 | ナイロン不織布(研磨粒子付) |
耐熱温度 | 90℃ |
「なないろん 紫」で汚れ落とし
まず、粗目の「なないろん 紫」をミシン目でちぎり、大まかな汚れをこすり洗いしました。
「多目的クレンザー」+「なないろん 藍」でサビ落し
次なる武器は、100均のセリアで見つけた「磨いてスッキリ!! 多目的クレンザー」(税込110円)です。
環境負荷の少ない純せっけん分をベースに、研磨剤と潤滑剤が入っています。守備範囲は油汚れ・焦げ・サビなどと、使い道も広そう。(※「多目的クレンザー 150g」は、ダイソー、Wattsでも入手可能です)
Wattsオンライン 詳しくはこちら
「なないろん 藍」に「多目的クレンザー」をとり、円を描くようにゴシゴシして、サビを落としていきましょう。
30分ほどかけて根気よく磨いていきます。
裏側も磨く
焚き火台の裏側は炎が当たらないので、焦げ付きは見られません。でも、全体に赤茶色のサビが浮いています。「多目的クレンザー」と「なないろん 藍」でサビを落とします。
「snow peak」のロゴが見えてきた!
磨き進めると、赤サビの中に埋まっていた「snow peak」の文字が! そういえば、こんなところにロゴがあったんですね……。
「なないろん オレンジ」で仕上げ磨き
最後に、仕上げ磨き用「なないろん オレンジ」で、裏表ともピカピカに磨き上げます。
「焚火台グリルブリッジM」「焼アミPro.M」を磨く
なかなか根気が必要な掃除だと分かったので、一気にその他2点のオプションパーツも掃除していきます!
ススで真っ黒けの「焚火台グリルブリッジM」
焼アミを支えるグリルブリッジは構造上、常に直火の炎の先が舐めるので、全体に黒いススが付着しています。これが、触ると手が汚れる主な原因ですね。
主にスス汚れの部分めがけて「ADL」を振りかけます。
10分ほど置いてから、「なないろん 紫」でこびりつきをこそげ落とし、「なないろん 藍」で磨いていきました。
黒かったグリルブリッジが元の姿を取り戻した瞬間です。グリルブリッジは購入してから5年ほど。焚き火台本体ほど酷い汚れはなく、それほど手間を取らずキレイにすることができました。
スノーピーク 焚火台グリルブリッジ M
強敵「焼アミPro.M」と対峙!
スノーピークの「焚火台」専用の「焼アミPro.M」。こちらも、購入したのは約5年前。食品を直接載せて焼いたときの汁や、炊飯時の吹きこぼれが焼き付いたりと、ハードな汚れがガッツリ固着しています。
全体に「ADL」を吹き付け、15分ほど置くと……
汚れが溶けて、黒い汁が流れ出てきました。
浮いた汚れはブラシでこすり落としましょう。
ガスレンジ用「ブラシ3点セット 小」には、サビ落し用の「ステンレス」、研磨用の「真鍮」、細かい隙間用の「ナイロン」と、材質の違うブラシがセットになっています。
ガスレンジブラシ 小サイズ 3本セット
ブラシを替えながら網目を掃除。錆っぽい赤茶色の汚れがどんどん出てきます。
……うわ、こんな汚ない網の上でBBQをしていたなんて、ちょっと気持ちが引いてしまいました。
こびりついたサビ汚れは、「なないろん 藍」と「多目的クレンザー」でやっつけました。
磨き続けること約15分。「焼アミPro.M」に刻印されたロゴ、お目見えするのは5年ぶりです。
スノーピーク 焼アミPro.M
それでは、いよいよ全パーツ磨き終わり輝きを取り戻した焚き火台をご覧ください!
よみがえった輝き!「焚火台M」の勇姿!
煤けた褐色から、白く輝く姿に若返る
使用20年を過ぎ、どことなく哀れを誘う姿です。
磨き上げ完了! 買ったときのワクワクを感じさせてくれる、白銀に光るこの勇姿。
新品同様とまではいきませんが、こびりついた汚れを脱ぎ捨て、往年に近い姿に戻りました。
焚き火台ですから、使えば再びスス汚れはついてしまうもの。でも、ここまでキレイになったのなら、この先もちょくちょく清掃をしようかな、そんな気持ちになりました。
【おまけ】ついでにソロ用の焚き火台もキレイにしてみた
愛用のパーゴワークス「ニンジャファイヤースタンド ソロ」
パーゴワークス「ニンジャファイヤースタンド ソロ 」は、本体の重量およそ275g。焚き火台としては最も軽量クラスで、人力移動ソロキャンパーたる筆者のよきパートナーです。
使用1年を経て、汚れが目立ってきた
ステンレスのフレームに、ステンレスメッシュの火床がぶら下がっている構造。
1年あまり使っているうちに、ステンレスワイヤー製のごとくにはススと焼け焦げが付着し、火床にはところどころに食品から垂れたシミや、赤サビの浮かんでいるところも。
信頼を寄せる相棒を、キレイにしてあげようじゃありませんか!
パーゴワークス ニンジャファイヤースタンド ソロ
サイズ | 350×250×高さ250mm |
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収納サイズ | 400×100×20mm |
重量 | 400g (本体重量:275g) |
耐荷重 | 約4kg |
素材 | ステンレス |
付属品 | 収納ケース、火吹き棒、ごとく |
●素材:ステンレス ●重量:400g (本体重量:275g) ●サイズ:350×250×高さ250mm ●収納サイズ:400×100×20mm ●耐荷重:約4kg ●付属品:収納ケース、火吹き棒、ごとく
「漬けおきバッグ」と「マジックリン」で丸ごと漬けおき!
ネットで探して見つけた「漬けおきバッグ」です。酸素系漂白剤用の袋で、空気抜きの穴がついていますが、今回はこのバッグにマジックリンを溶かし、焚き火台を丸ごと漬けおき洗いしてみました。
火床が繊細なステンレスメッシュ製で、さほど固着した汚れもないため、ゴシゴシせず、洗剤を溶かした水で漬けおき洗いを選択。
漬けおきバッグの4Lの目盛りまで水を入れ、油汚れとスス汚れを落とすため、通常の濃度の3倍(1Lの水にマジックリン15ml)の溶液を作りました。
メッシュの火床、フレーム、ごとくを漬けおきバッグの洗剤溶液にイン。3時間ほど置きました。
3時間漬けおきした後は……
3時間後、全てのパーツを取り出しました。漬けたあとの溶液が薄茶色に濁り、だいぶ汚れが溶け出したようです。
「なないろん オレンジ」で仕上げ磨き
仕上げ用の「なないろん オレンジ」で数回こすり洗いをすると、ごとくにこびりついていた汚れがツルンと落ちました!
全てのフレームを磨き上げ、ツルピカに。
オキシクリーン 漬けおきバッグ
サイズ | 約350×450×マチ180mm |
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素材 | 本体/バルブ・ポリエチレン・ナイロン、持ち手・発泡ポリプロピレン、スライダー・ポリスチレン |
枚数 | 1枚入り |
花王 マジックリン 500ml
容量 | 500ml |
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成分 | 界面活性剤、泡調整剤、アルカリ剤 |
火床の部分汚れには「ADL」
ステンレスメッシュ火床に残っている部分汚れには、「ADL」を噴射。このADLは、今回の活躍で我が家の伝家の宝刀として早くもリピート買い認定です。
メッシュを傷つけないよう、柔らかいシュロたわしで優しくこすり洗いします。
高熱の炎で変色した部分は残りましたが、スス汚れが落ち、向こう側が透けて見えます。何より、なんとなく残っていた食べ物のニオイがスッキリ落ちました。
細かい汚れに「金属みがき ピカピCAN」を召喚!
細部の磨きは、綿状研磨剤「ピカピCAN」にお任せあれ
フレームの曲がり角など細かな汚れは、アサヒペンの「金属みがき ピカピCAN」を使って落としていきましょう。
缶を開けると、研磨剤を染み込ませた綿が登場。適量をちぎって使います。
アサヒペン 金属みがき ピカピCAN
ちぎった綿で細かい汚れを取り除くと、同時にツヤも出てきました。変色・汚れ付着防止効果もあるそう。
ビフォー・アフター
汚れを落とす前がこちら。そして洗ったあとは……
全体にくすみが取れて、清潔感のある見た目に戻りました!
ステイホーム中、使い込んだ焚き火台のクリーニングはいかが?
けっこうな作業量をこなすうちに鈍色の焚き火台が輝き始め、楽しみながら進めることができました。
キャンプに出かけられない日が続いたら、日頃お世話になっている焚き火台をじっくり清掃してみませんか? 手入れをしながら、いつかのキャンプの思い出が、ふと心によみがえるかもしれません。