快適な睡眠に必要なアイテムって?
すっかり暖かくなって、キャンプのしやすい季節が到来! しかし春のキャンプには大きな落とし穴が待っています。それは、昼と夜の寒暖差。日中は汗ばむような陽気だったのに、夜は寒くて眠れなかった……なんて経験のあるキャンパーも多いのでは?
そこで今回は、キャンプで快適に眠るためのギアをおさらいしてみましょう!
寝袋
キャンプに必要な寝具といえば、まず寝袋。スリーピングバッグ、あるいはシュラフとも呼ばれますね。冬キャンプをしない場合、ざっくりと「3シーズン用」の寝袋を使えばよさそうなものですが、寝袋選びはそう簡単ではありません。
寝袋には、製品のスペックによって「快適に眠れる温度域」というものがあり、キャンプ場の最低気温に対応できるどうか、しっかり確認する必要があるんです。
スリーピングマット
寝袋だけでなく、マットも重要なギアです。「いや寝袋だけで十分なんじゃ……」と思われるかもしれませんが、仰向けに寝たとき、寝袋の背中側はどうなりますか? そう、ペチャンコになっていて空気を含みません。その状態では、ほぼダイレクトに地面の冷たさが伝わってきてしまいます。それを遮断するのが、マットというわけです。
マットの断熱性は、「R値」という国際的な規格で数値化されています。R値の数字が大きいほど断熱性が高くなり、地面からの冷気をシャットアウト。春キャンプの場合、R値は2.0以上を目安に選びたいところです。マットの厚みがある=R値が高いということではないので、R値にも注意してみるといいでしょう。
というわけで寝袋とマット、この2つがキャンプ寝具の基本アイテムです。
朝まで熟睡!春キャンプに合った寝袋選び
使用温度が合っているか確認しよう
前述した通り、寝袋には製品ごとに使用に適した温度域があります。写真の場合、使用可能な下限温度は-9℃。キャンプ地の最低気温が、-9℃を上回っていれば使用できるということを示しています。が、決して快適に眠れることを示す数字ではないのでご注意を。
ちなみに昨年の5月1日、人気キャンプ場「ふもとっぱら」の最低気温は4℃ちょっとでした。春の気温は安定しないので、天気予報でチェックした現地の最低気温、それを余裕で飛び越えるスペックの寝袋が安心です。
寝袋には男性モデルと女性モデルが別々に用意されていることがあり、同じ温度域に対応していても、女性モデルの方が中綿の量が多めになっていることがあります。これは女性の方が代謝が低く、寒さに影響されやすいため。自宅や職場でのエアコン設定温度で、思い当たるフシのある人も多いのではないでしょうか。
窮屈でない形・快眠を約束する寝袋の形って?
寝袋はさまざまな種類がありますが、布団よりも窮屈に感じてしまう人もいるのでは。アウトドアブランド「NEMO(ニーモ)」が開発した独特の形状「スプーンシェイプ」の寝袋は、肘まわりと膝まわりにゆとりがあり、寝返りが打ちやすく、横向きに寝やすいのが特徴です。ウェスト部分にくびれがあるように見えますね。
スプーンシェイプなら、膝を立てたり片足だけ開いたりと、好みの姿勢でリラックスすることが可能。一般的な寝袋で同じような姿勢をとると、突っ張っている部分の保温性能が失われますが、スプーンシェイプは突っ張った部分そのものができにくい形状なんです。