※幕内で火器を使用しているシーンがありますが、ほとんどのメーカーが幕内での火器の使用を禁止しています。使用する際は自己責任となりますので、もし使用する際は換気を十分行い、一酸化炭素報知器を必ず使用しましょう。
石油ストーブの魅力は?
石油ストーブの仕組みは?メリットは?
燃料の灯油自体を燃やすのではなく、熱で灯油が気化することで生まれるガスをエネルギーとして燃焼させる石油ストーブ。灯油は比較的買いやすいことから家庭用ストーブとして使われることも多いですが、単に部屋を暖める以外にもたくさんのメリットがあるんです。
メリット① 部屋が乾燥しにくい
燃料の灯油は、化学燃焼を起こすと同量の水を発生させるという特徴が。発生した水は水蒸気として放出されるので、室温が上がっても乾燥しないというのは空気が乾く冬にはありがたいメリットですよね。
メリット② さらなる加湿対策もしやすい!
石油ストーブの上に水を入れたヤカンや耐熱式の桶を置けば、部屋の湿度をより上げる加湿対策に。ストーブの構造にもよりますが、冬は保温を兼ねて鍋を石油ストーブの上に載せるなど部屋を効率よく快適なコンディションに保ってくれます。
メリット③ 災害時にも使える
防災意識の高まりにより、電源を必要としない石油ストーブは災害時の暖房器具としても注目されています。着火の際に電池が必要な機種もありますが、芯に着火するだけで場所を選ばず暖を取れる手軽さは緊急時にも安心ですね。
この記事ではおすすめの石油ストーブを次のカテゴリーで紹介!
種類豊富で選ぶにも迷ってしまう石油ストーブを一挙にご紹介していきますが、まずは定番どころをチェック!
3台定番石油ストーブといえばコレ!
トヨトミは日本で初めて石油コンロを開発した、名古屋にある大手暖房器具。中でも独自の技術を用いた、炎が7色に輝いて見える「レインボーストーブ」が大人気!
▼トヨトミストーブに関する記事はこちら!
アラジンは90年以上前から愛され続けている老舗メーカーで、「ブルーフレームヒーター」と呼ばれる丸い窓から見える青い炎が特徴のアラジンヒーターが人気。レトロでポップなデザインで幅広い世代に人気があり、トースターやホットプレートはおしゃれなインテリアショップでも売られています。
▼アラジンストーブに関する記事はこちら!
コロナは石油ストーブなどの暖房機器や、給湯器・温水器などの住設機器など幅広く手掛ける日本のメーカー。長年の販売実績を生かして、灯油の補充の際に手が汚れない技術を施した蓋を開発するなど、ユーザー目線での開発を続けています。
上記定番3メーカーの製品は、いずれも見かけたことがあるモデルも多いのでは? ただ、定番の中でもいろいろな種類があるのが悩みどころ。次は最適な一台を見つけるための石油ストーブの選び方を解説します!
石油ストーブの選び方
熱の伝わり方が違う!対流式と反射式、どっちを選ぶ?
石油ストーブには大きく分けて対流式と反射式とい2つのタイプがあります。対流式はストーブの中心の熱により空気が上昇し、対流が生まれることで暖かい空気が部屋全体を循環するタイプ。全方向に対流が行きやすいよう、円筒型のデザインになっています。
✔️ 効率よく部屋全体が暖める
✔️ 構造がシンプルでおしゃれやレトロな形が多い
✔️ 360度どの方向からも温かさを感じられる
✔️ 部屋の真ん中に置く必要があるので、レイアウトが難しい
✔️ 燃費が良くないものが多い
✔️ 給油タンクは取り外しできない
おしゃれでレトロな商品も数多く販売されているので、部屋にある程度スペースがあってインテリアとしても活用したい場合は対流式がオススメです。
反射式は燃焼筒の後ろ側約180度を反射板で囲んでいるような形で、輻射熱により暖める仕組み。前方向に熱が集中するので、ストーブの前はすぐに暖かくなります。
部屋全体を暖めるのにはあまり向いていませんが、比較的価格がお手頃な機種が多く、北国の一般家庭にも多く普及しています。選ぶ際はタイプの特徴と使用目的を考えて購入しましょう。
出力は使う場所の大きさに合っているか?
使いたい場所を効率良く暖めるには、部屋の広さや構造に合った機種を選ぶことが重要です。目安としては、6〜9畳ほどであればコンパクトな対流式やストーブの正面を暖めることが得意な反射式を。10畳以上で部屋の中央にスペースがあるなら対流式を選ぶか、設置場所を工夫して高火力の反射式を置くと良いでしょう。
このあたりは各メーカーが提示している「適応畳数(木造・コンクリート)」をよくチェックし、使いたい場所に合っているかをしっかり確認しましょう。
また、建物の構造によっても選ぶべき機種は変わりますが、その理由は蓄熱性の違い。一般的に鉄筋コンクリートの場合は保温効果が高く、木造建築は熱が逃げやすい性質があります。
さらに、寒冷地に住んでいたりや戸建て住宅の場合はさらに熱が逃げやすいため、推奨されている使用畳数より2〜3畳広めの商品を選ぶのがポイントです。
給油方法は?
給油方法は、給油タンクを取り外せるタイプとストーブと一体化していて蓋を開けて直接注ぐタイプという主にこの2つ。直接注いで万が一こぼしてしまうとしばらく部屋中が灯油臭くなってしまうので、初めて使うのであれば給油タンクが取り外せるタイプがオススメです。
タンク容量はどれくらい?
タンク容量が大きいとその分たくさんの燃料を一度に入れることができ、継続燃焼時間が長くなります。給油回数が減るため寒い中燃料を入れる手間が少なくなることがポイントですが、燃料の減りはどれだけの熱量で使用するかによって異なる点にも留意しましょう。
持ち運びはしやすい?
部屋で使用する場合は移動することは少ないですが、屋外の倉庫やキャンプで使うなら持ち運びのしやすさや車に載せやすいかなども考えましょう。当然コンパクトであるほど軽く持ち運びはしやすくなります。専用の収納袋やケースがあるとさらに便利ですね。
点火方法は?
石油ストーブは乾電池で火を点ける電子点火式を採用している機種がほとんど。その多くは乾電池が切れた場合もマッチやライターを使って直接燃焼筒内に点火することもできますが、中には例外もあるので事前に取扱説明書を読んで確認しておきましょう。
さて、ここからはおすすめの石油ストーブをご紹介! 対応畳数やトレンドなどカテゴリーごとにセレクトしました。
【~9畳】おしゃれで持ち運びやすい石油ストーブ
まずは9畳程度までの小〜中部屋向けの石油ストーブをご紹介。おしゃれなデザインやコンパクトで持ち運びしやすい機種など幅広く揃っていますよ。
対流型
アラジン ブルーフレームヒーター BF3911
トヨトミ レインボーストーブ RB-251
トヨトミ レインボーストーブ CL-250
サイズ | 480×388×388mm |
重量 | 6.2kg |
タンク容量 | 4.9L |
広さ | 木造7畳,コンクリート9畳 |
燃焼持続時間 | 20.2~40.2時間 |
反射型
アラジン 石油ストーブ AKP-U288
アラジン 石油ストーブ AKP-S248
コロナ ポータブル石油ストーブ RX-2221Y
コロナ ポータブル石油ストーブ BX-2221Y
コロナ ポータブル石油ストーブ SX-E2921Y
【10畳~】高出力でパワフルな石油ストーブ
ここからは10畳以上の大部屋にオススメなタイプをご紹介。高出力で広いスペースもしっかり暖めてくれますがその分持ち運びはやや大変なので、そのあたりも考慮しつつ検討してみてくださいね!
対流型
トヨトミ 対流形ストーブ KR-47A
トヨトミ 対流形ストーブ KS-67H
コロナ ポータブル石油ストーブ SL-5121
コロナ ポータブル石油ストーブ SL-6621
反射型
トヨトミ ダブルクリーン RC-W360
トヨトミ 電池レス石油ストーブ RS-G300
トヨトミ シングル燃焼横型 RS-W30H
コロナ SX-E3721Y
【番外編】キャンプにおすすめの石油ストーブ
こだわりのキャンプスタイルを意識したデザインやカラーの商品も多数! ここではオシャレな見た目と秀逸な性能でとりわけアウトドアユースなモデルをご紹介します。
パセコ CAMP-25
▼パセコ CAMP-25について詳しくはこちら!
パセコ 対流形石油ストーブ WKH-3100G
▼パセコ WKH-3100Gについて詳しくはこちら!
アルパカストーブ TS-77A H12H
▼アルパカストーブについて詳しくはこちら!
トヨトミ GEAR MISSION KS-GE67
トヨトミ GEAR MISSION RS-GE23
▼トヨトミ ギアミッションシリーズついて詳しくはこちら!
トヨトミ RR-GE25
スノーピーク グローストーブ KH-100BK
ところで石油ストーブの正しい使い方、知ってる?
石油ストーブを買ったら「さあ、使おう!」となりますが、その前に安全に使うための注意点もしっかり心得ておきましょう。火器類の間違った使い方は思わぬ事故に繋がることもあるので、初心者の方はとくに必読ですよ!
石油ストーブを使う上での注意点
近くに燃えやすいものを置かない
洋服やタオル類をストーブから離すことはもちろん、スプレー缶やカセットボンベをストーブの前や上に置かないこと。熱によりスプレー缶内部の圧力が上がって破裂してしまう危険があるため、特に気をつけましょう。
適度に換気を行う
石油ストーブ使用中は、1時間に1〜2回の定期的な換気が必須。換気をせずに長時間使い続けると一酸化炭素中毒を引き起こし、最悪命を落とすこともあり得ます。アウトドアでも基本は幕外で。幕内で使う場合は風が出入りするよう窓やベンチレーションなど2ヶ所ほどを開けながらの使用をオススメします。
また、一酸化炭素は無味無臭で気づくことが出来ないと言われいているため、一酸化炭素チェッカーがあるとより安心。電池切れや故障で機能しなかったりすると大変なので、2つの違うタイプを離れた場所に設置すると良いでしょう。
▼一酸化炭素中毒について詳しくはこちら!
一酸化炭素警報器のおすすめはこちら!
シーズンが終わったら燃料を抜いて保管
灯油の保管期間はワンシーズンが目安。保管状態によってはシーズン中でも劣化する場合があるので、使用頻度が少なければ定期的に確認するのがオススメです。
また、石油ストーブ内に長期間灯油を入れたままにしておくと、灯油の質が悪くなったり灯油容器に水が貯まるなど燃料・着火不良を引き起こす原因に繋がることも。シーズン中であってもストーブを使わない日はタンクから灯油を抜いておきましょう。
不良灯油に注意!廃棄方法は?
もしも大量の不良灯油を処分したい場合は、ガソリンスタンドや購入店に相談してみると良いでしょう。
少量であれば布や紙に染み込ませて可燃ごみとして出せる自治体もあるので、破棄前に確認を。
シーズンオフに入る前に掃除をしよう
ワンシーズン使った石油ストーブは内部に埃が溜まっていたり、キャンプにも持ち出していれば虫の死骸が入りこんでいることも……! 次のシーズンも気持ちよく安心して使うため、本体を取り外して清掃点検をしておきましょう。詳しい方法はこちらの記事でまとめていますよ。
最後に、石油ストーブを快適に使うために揃えておくと良いアイテムをご紹介。楽々給油できるアイテムや暖房効率アップに一役買ってくれるグッズがこちら!
あると便利!石油ストーブを快適に使えるグッズ
電動式給油ポンプ
給油ポンプは安いものなら100均でも手軽に手に入りますが、オススメは電池式の電動タイプ。スイッチを入れるだけで補給が開始されタンク内の灯油が一定量になると自動で止まるので、こぼす心配がありません。
▼電動タイプの給油ポンプのおすすめはこちら!
▼その他おすすめの灯油まわりのアイテムはこちら!
ストーブファン
石油ストーブを購入する際、ぜひ一緒に揃えてほしいのがストーブファン。回る羽根が暖かい空気を部屋全体に広げてくれるため、暖房効率アップ! 小さい火力でも暖かくなるので経済的なメリットも期待できます。
石油ストーブで暖まろう!
部屋を潤しながら暖めてくれるだけでなく、災害時やキャンプなど活用シーンも幅広い石油ストーブ。おしゃれなデザインや家具に馴染みやすい色など、各メーカーから多くの商品がラインナップされています。ぜひお気に入りの1台を見つけて、安全に暖かく冬を乗り切りましょう!