名品はどんなところで生まれてるの?
ここからは日本の正規代理店となるエイアンドエフの吉野さんにお話を伺ってみましょう。
吉野さんは、ブランド設立当初からイチ早く注目し、ロバート氏に会うためにソルトレイクまで足を運んだとか。
ベアボーンズが生まれた場所はどんなところでした?
吉野さん
ロバートさんが住んでいるのは、大自然に囲まれた山間の牧場。広大な土地で家畜や野菜を育て、敷地内にはテントやファイヤーピットも常設されています。
吉野さん
太陽光、水力、風力の自家発電をしているから、ほぼ自給自足。そんな生活の中で長く愛用できるものを作りたいってことで、ブランドをスタートさせたそうです。
ロバートさんと実際に会ってみて、どうでした?
吉野さん
一言でいえば、グレートなおじいちゃん(笑)。物腰も柔らかく、誰にでも隔てなく接してくれる素晴らしい方です。僕がお伺いしたときも、本当に歓迎してくれて、ファミリーみんなでキャンプファイヤーをやってくれたり。プロダクトも魅力だったけど、作っている人たちはもっと魅力的でした。
プロダクト作りのこだわりは?
プロダクト作りにも、こだわりがありそうです。
吉野さん
ゴールゼロ時代から変わらないスタンスですが、ロバートさんのライフスタイルは常に人道支援がベースにあるんですよ。
人道支援というのは?
吉野さん
例えば、ベアボーンズの最初のプロダクトも、災害地の避難生活をサポートする丈夫なテントなんです。アフリカの農家への支援指導や地元では休耕田を使用した農業・職の指導なども継続的に行なっているし、ワークショップやボーイスカウトにも力を入れています。
吉野さん
そうした活動は、やはりお金がかかります。そこでベアボーンズを大きくしたのもあると思いますが、なるべく実用的で長く愛用できるものを適正価格で提案することを心掛けているそうです。
デザインもいいけれど、長く使えるというのは欲しくなる魅力の一つですね。刃物アイテムは、リプレイスメント(交換パーツ)のアイテムもあります。
吉野さん
楽しむためのレジャー用品でも人道支援につなげていくなら、お金を出してくれる人たちが本当に納得できるものじゃないといけないって考えなんですよ。
トレンドに左右されない普遍的なデザインのランタンや、使い込むほど風合いが増すエナメル食器は、ルックスや機能性もさることながら、ちゃんとした理念の下で作られた本当の名品でした。
さらに深掘り! 創設者のロバート氏にインタビュー
ベアボーンズのプロダクトの魅力は、創設者であるロバート・ワークマン氏のライフスタイルや生き方が大きく関係しているようです。そこで、ロバート氏に直接いろいろと聞いてみました。