ULギアを自転車に積んで、気ままなソロキャンプ
ますます高まるソロキャンプブーム。しかし、ひとくちに“ソロキャンプ”といってもそのスタイルは人によって千差万別。
ということで今回のシリーズでは、思い思いのスタイルを追求する各分野のエキスパートたちに密着し、一日の過ごし方や愛用品についての話を深堀りしていきます!
▼今シリーズで紹介する他のスタイル紹介はこちら
UL自転車キャンプを実践するPRディレクター辻井国裕さん
今回ご登場いただくのは、ファッションやアウトドアブランドのPR会社「ボルシチ」の代表を勤める辻井国裕さん。コロナ禍をきっかけに自転車キャンプをスタートしたのだとか。
もともと登山キャンプをやっていたこともあり、所有しているキャンプ道具はUL(ウルトラライト)なギアが中心。そのため、自転車キャンプもスムーズに始められたそうです。
バックパックに荷物を詰めて、電車に乗ってソロキャンプというスタイルを7年ほどやっていました。予定を立てず、思い立ったらキャンプに行きたい質なので、自転車キャンプを始めてからはその頻度も増えましたね。最近は毎週どこかのキャンプ場へ向かっています(笑)。
紫のフレームに一目惚れし、世田谷の名店「テンプラサイクル」で購入したという愛車はアメリカのブランドSALSAのもの。専用のバッグを多数取り付け、そこにULギアを収納していく作業自体も楽しいそうです。
仕事柄、いろんなギアに触れ合っているんですが自転車は公私ともに今回がはじめて。知らなかったブランドや便利なギアがいろいろあって、とにかく楽しい。すごく新鮮な気持ちでキャンプを満喫しています。
辻井さんのキャンプスケジュールを紹介!
今回はそんな辻井さんのソロキャンプに密着! 普段のキャンプスタイルを拝見してきました。
【AM11:00】都心から4時間かけて道志に到着
中目黒にある自宅を7時に出発してたどり着いたのは、「最近よく来る」という山梨県の道志方面。勾配の急な坂道や、キャンプ場内のオフロードもなんのその。長距離ライドの疲れも見せず、軽快にペダルを踏んでいきます。
「他の人がやっていないスタイルにしたかったんです」という紫×ヒョウ柄の組合せはインパクト抜群。
昔のヤンキーってこんな感じかなぁと、族車をイメージしてコーディネートしてみました。でも、実際にマンガを読み返してみると主人公クラスの族車ってすごいシンプルで(笑)。あくまでも族車イメージってことで。
ヒョウ柄で統一した、ステムキャリー、フレームバッグ、サドルパックの3点セットは、サンフランシスコのガレージブランドOUTER SHELL ADVENTUREのもの。
ヒョウ柄って仕入れている店が非常に少なくて、探すのに苦労しました。3つ揃ったことで、イメージどおりのヤバい見た目になりました(笑)。
【PM12:00】ULギアでスピーディに設営
辻井さんのソロキャンプの目的はとにかくのんびり過ごすこと。ひと目につかないフィールドのすみっこに陣取り、さっそく設営を始めます。
重い荷物は前輪側に寄せたほうが車体も安定するんです。サドルパックには寝袋や防寒着など、軽めのものを小分けにしてパッキングしてます。
タープとして使っているのは実はポンチョ。軽量で防水性の高いキューベンファイバー素材なので、雨のときはレインウエアにもなるし、晴れた日はガイラインを張ってポールを立てれば日よけにもなるそう。
登山用のアイテムは自転車キャンプでも大活躍するということですね!
辻井さんが愛用しているテントは、ジャック・ウルフスキンの「EXOLIGHT Ⅰ」。
いろいろなソロテントを持っていますけど、これは最も細長いテント。ジャック・ウルフスキンは丈夫な作りに定評がありますが、軽量化をコンセプトに作られた新作なので自転車キャンプにもぴったりなんです。
【PM1:00】ミニマル調理ギアで大人のキャンプ飯
ソロキャンプでも料理に手を抜かないのが辻井さん流。自転車という限られた積載環境にも関わらず、選び抜かれたミニマルな調理ギアを並べれば、素敵な即席キッチンの出来上がりです。
お米は毎回シェラカップで炊いています。今日のおかずはレトルトのダッカルビに、地元の野菜と自家製の大葉ペーストを和えた炒めもの。
男のソロキャンプ飯とは思えない、彩りの美しさはさすがですね。
料理好きの辻井さんが食材の買い出し時に重宝しているというのがHALF TRACK PRODUCTSの「カルメノバッグ」。
コーデュラリップを使った、その名の通り超軽量なショルダーバッグはショッパーとしても便利。畳めば手のひらサイズになるし、ストラップを外せばスタッフバッグにもなる優れものです。
【PM3:00】絵の具と小石でアートなひととき
夕飯までの空き時間、最近ハマっているという小石を使った「なんちゃってアート作品」作りを披露してくれました。持ってきたアクリル絵の具と小枝を使って、一時間ほど作業に没頭します。
初のソロキャンプではじめて以来、気がついたらどんどん作品が増えていきました。小さい子供は喜ぶと思いますので、ぜひファミリーキャンプでもやってみてほしいです。小石を顔に見立てると、想像力が膨らみますよ。
長時間のツーリングで疲れた足を癒やすため、キャンプ場ではOOFOSのサンダルを愛用。
これはランニングブランドのELDORESOとコラボした第二弾モデル。今年発売されたモデルなんですが、パッションのあるグラフィックが気に入って、キャンプには欠かせないアイテムになっています。
自転車キャンプは移動時間も楽しめる
「自転車移動は大変じゃない?」とよく聞かれますが、自分のペースで進めば大したことありません。渋滞のストレスもないですし、景色がきれいなところで立ち止まって写真を撮ったりできるので、発見の連続ですよ。
直近の目標は、「もう少し遠いキャンプ場まで行って2泊以上すること」と語る辻井さん。そのために、いかに装備をコンパクトにするか、日々イメージを膨らましているようです。
9月29日発売の『CAMP HACK MAGAZINE』だけの情報も!
2021年9月29日(水)発売のCAMP HACK初の公式BOOK『CAMP HACK MAGAZIE』では、ここでは紹介しきれなかった「辻井さんがいま気になっているアイテム」の情報も掲載しています。
また、公式BOOKではその他にも、編集部おすすめキャンプギアや最新ファッションアイテムの紹介、ソロキャンプ料理レシピなど情報満載なので、ぜひ全国の書店で手にとってみてください!
宝島社 公式BOOK『CAMP HACK MAGAZINE 』
撮影協力/椿荘オートキャンプ場