CAMP HACK[キャンプハック]


【最低限の装備を揃える】そもそも、何が必要?木村ミサのブッシュクラフト入門 #01

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その1. 有識者に学ぶ、ブッシュクラフトの必需品【バックパック】

道具一式をまとめるためのバックパック


UPI寒川さん
普段キャンプに行くとき、どうやって行ってます?


ミサミサ
荷物が多いので、基本的にクルマに道具を積んで……。


UPI寒川さん
ですよね。でも、ブッシュクラフトは必要最低限の装備が前提にあるので、道具はバックパックひとつにまとめるのが理想です。


ミサミサ
キャンプに行くときも、「身の回りのものをデイパックに入れて」っていうのはありますけど、こんなに大きいタイプは私持ってないです。


UPI寒川さん
せっかくだったら、ここにある一番大きいモデル(容量70L)を背負ってみますか?



UPI寒川さん
ウエストベルトで腰骨を包み込むようストラップをあてて、締め上げて……。


ミサミサ
うわ、大きい! でも、背負い心地は見た目以上にずっと軽いんですね!


UPI寒川さん
背負い方にコツがあって。例えば重たいモノを運ぶとき、腰で持つじゃないですか? あれ、じつはすごく理にかなった行動で。人間の体の部位で腰が一番強いので、バックパックを背負うときも重量の7~8割を腰に乗せるように。肩のベルトは、どっちかというと補助的なギミックなんですよ。


ミサミサが手に取ったバックパックは、フィンランド発のブランドSABOTTA(サヴォッタ)のもの。フィンランド軍のためにデザインされた「ヤーカリ」という本格モデルで、彼女の背負っているものは、シリーズ最大の容量約70L(XLサイズ)です。

サヴォッタ ヤーカリ XL

●容量:70リットル
●重量:3.7kg
●寸法:W:32cm x H:79cm x D:23cm
●カラー:グリーン、ブラック
●主な素材:コーデュラ(R)1000D(ポリアミド100%) ・ウェビング:ポリエステル100% ・フレーム:アルミニウムチューブ




UPI寒川さん
流石に、さっきのはちょっと大きすぎたかもしれませんね(笑)。コチラはどうでしょうか? 同シリーズの容量約20Lタイプ(Sサイズ)で、一番使い勝手がいいサイズ感。タウンユースにもおすすめですね。


サヴォッタ ヤーカリ S

●容量:約20リットル。
●カラー:グリーン、ブラック
●重量:775g
●寸法:W:25cm × H:45cm × D:16cm
●主な素材:コーデュラ(R)1000D(ポリアミド100%) ・ウェビング:ポリエステル100%



ミサミサ
容量20Lのバックパックでも、ソロキャンプって行けるんですか?


UPI寒川さん
ソロキャンプ行くなら、コレのもう一個上、30Lぐらいあったほうが安心かもしれませんね。


サヴォッタ ヤーカリ M

●容量約30リットル
●カラー:グリーン、ブラック



出典:Savotta
UPI寒川さん
ただ、このようなウェビングベルトを施したバッグは、ボトム部分にマットをつけて、側面には追加のポーチやギアを装着して……と、目的に合わせてカスタムすることができるので、コレでソロキャンプに行くという方は結構いらっしゃいます。


バックパックで使用するためにデザインされたSAVOTTAのポーチたち。
ミサミサ
なるほど。容量以上に拡張できると考えたら、20Lのバックパックでも問題なさそうですね。


UPI寒川さん
そうですね。僕らがバッグを選ぶとき、どうしても中の容量を見ちゃうじゃないですか。でも、ブッシュクラフトの本場、北欧では中に入るのは濡らしたくないのもの、濡れてもいいものは外につけるみたいな発想があって……。だから、容量20Lは決して小さなものじゃないんです。

その2. ブッシュクラフトの居住スペースは「ハンモック」も楽しい

次は居住スペースを確保するための道具


 

UPI寒川さん
次は、居住スペースを確保するための道具。テントとタープはすでにキャンプで使われていると思うので、今回はそれとは違ったものを見ていきましょうか。


ミサミサ
え、なんだかワクワクします!



UPI寒川さん
今ちょうど手に持っている、それ。何だかわかります?


ミサミサ
タープ?(でも、それにしては小さすぎるような……。)


UPI寒川さん
そう、タープです。厳密にいうと、ハンモックキャンプ用に作られているレインフライ&シェルターで、ポールではなくロープを木に結んで張るのでフレームレスなのが特徴です。その分、コンパクトかつ軽量なのでブッシュクラフトには好都合。

ちなみに、ハンモックには乗ったことあります?


ミサミサ
ん〜。思い出せないぐらい、かなり昔に乗ったかな……ぐらいです。


UPI寒川さん
じゃあ、久しぶりに乗ってみましょうか!



UPI寒川さん
ちょっと待ってくださいね〜。


そう言い、慣れた手つきでハンモックを設置し始めた寒川さん。設営完了までの時間は、ものの数分。

この日体験させて持ったハンモックは、グランドトランクの「トランクテック ダブル ハンモック」。
UPI寒川さん
ハンモックを張ったら、いきなり乗らずに強度のチェックから。立った状態でハンモックに膝をかけ、軽く体重をのせて設営に問題がないか確認してみてください。


ミサミサ
ぐ〜、ぐ〜。問題なさそうです!


UPI寒川さん
そうしたら、生地を広げたときのちょうど対角線上にお尻を下ろすイメージでハンモックに腰掛けてみましょうか。

しっかりと座れたら、背中側の生地を肩にかけて……。どうですか? 背に体重を預けてみて、転げ落ちそうな不安感とかありますか?


ミサミサ
全然ないです、すごく安定してます!



UPI寒川さん
じゃあ、次はその手をゆっくりとほどきながら、後ろにゆっくり体重をかけてみましょうか。


ミサミサ
おぉ〜。


UPI寒川さん
そして、前に足を蹴り出すように。そうそう、その寝方が一番安定した状態です。


ミサミサ
え、縦に寝るんじゃないんですか?!


UPI寒川さん
頭と腰と足の先が横一直線、フラットになってるでしょ? 「横乗り」という一つの寝転び方で、安定感を求めるならコレがベストです。



UPI寒川さん
最後は、お尻を軸に身体を90度に回転。コレが「縦乗り」。寝るときは、生地を被っちゃってもOKです。


ミサミサ
シュッ!(笑)



UPI寒川さん
あとは、好みで上半身を上にスライドさせながら、自分の一番落ち着けるポジションを探す……。


ミサミサ
あ、今すごくラクです!


UPI寒川さん
虫とかが心配な人は、蚊帳付きのハンモックをセレクトすると◎。その上にタープを張れば、もう普通のテントとなんら変わりませんよね。

実際一人で寝泊まりするんだったら、ハンモックでも十分なスペースを確保できます。何より、浮いて寝るという心地良さは、何にも変えられないですよ。


グランドトランク トランクテック ダブル ハンモック

●サイズ:約335×198cm
●重量:約440g
●耐荷重:約220kg
●素材:オリジナル40D 1.1オンス リップストップナイロン
●内容:ハンモック本体×1、カラビナ×2、収納袋×1 (※ストラップは付属しておりません)



▼ハンモックのテクニック詳細はこちら

その3. クラフト用の道具【ナイフ・ロープ・斧・グローブ】


UPI寒川さん
次は、ブッシュクラフトで一番欠かせないと言っても過言じゃない、クラフト用の道具を見ていきましょう。


ミサミサ
ナイフだけでも、たくさんあって迷いますね……。


UPI寒川さん
そうですね。ブッシュクラフトの醍醐味でもある「ないものは作る」に欠かせないナイフを選ぶわけですから、ここはかなり重要です。

また、奥に見えるロープもブッシュクラフトではマストなアイテム。テントの設営からタープ張り、ランタンを吊るすときなど、何かと出番が多いので、複数のロープを携帯しておくのがおすすめです。



UPI寒川さん
食材をカットしたり、薪を加工したり、ロープをカットしたり、ナイフもさまざまなシーンで活躍します。拾ってきた木片でスプーンやカップを作るウッドクラフトでも必要不可欠。


ミサミサ
私も、いつかこんなの作れるようになりたいな〜!



UPI寒川さん
同じブランドのモーラナイフのなかでも、刃やグリップの形状、素材違いのものなど、ラインナップは豊富。用途に合わせてナイフを選択する必要があります。


ミサミサ
え、刃が四角い!? 右から2つ目もナイフなんですね!


UPI寒川さん
そう! 一口にナイフと言っても、色んなタイプがあります。ナイフ選びはかなり奥深いので、#02でじっくりレクチャーしますね!

グローブ選びも重要

上_ダイコープロダクト「SoH/UPI レザーグローブ」、下_ダイコープロダクト「SoH/UPI ネオプレーングローブ」
UPI寒川さん
あとは、焚き火や調理するときにも必要になるグローブ。怪我防止はもちろん、ナイフを使うときはグリップ力が大事になるので、コチラも合わせて準備しておきたいアイテムです。

ダイコープロダクト SoH/UPI レザーグローブ

■素材 ・甲部:牛革 ・掌部:牛革、タフグリッド750ポンドミルスペックパラコード使用
■サイズ:S、M、L

ダイコープロダクト SoH/UPI ネオプレーングローブ

■素材 ・甲部:クロロブレインゴム(タイタニューム・アルファ加工) ・掌部:人工皮革スエード・シリコンプリント、タフグリッド700ポンドリフレクティブパラコード使用
■サイズ:S、M、L



ミサミサ
上と下で素材が違いますが、それぞれの生地でどういった特徴があるんですか?


UPI寒川さん
そうですね。簡単にいうと、上のようなレザータイプはとにかく耐久性に優れ、長い間タフに使えます。

一方、下にあるウェットスーツなどに用いられるネオプレーンという素材を使ったモデルは、優れた伸縮性が特徴で抜群のフィット感を得られます。



UPI寒川さん
あくまでも好みなんですが、“内縫い”と“外縫い”という縫製の違いもがあって、どっちにするかもグローブ選びでは大事なポイント。

ちなみに、今着けているグローブは外縫いですね。特徴としては、外に縫い目があるので装着したときに縫い代が手に当たらず、肌触りがイイです。逆に内縫いは外側に縫い代が出ないので、指先の細かな作業も引っかからずに快適。


ミサミサ
なるほど。縫い方の違いでも、それぞれで特性があるんですね。


UPI寒川さん
このグローブ、じつは僕がプロデュースしていて、“グローブをつけたままロープを結べる”がコンセプトになっています。


ミサミサ
だから、人差し指と親指の先端に穴が空いているんですね!


UPI寒川さん
そう、グローブを着けた状態でも細かい作業ができるよう、よく使う2本の指だけ穴を空けているんです。



ミサミサ
ちなみに、私みたいな初心者はレザーかネオプレーン、どっちがおすすめですか?


UPI寒川さん
初めてのグローブなら、断然レザータイプですかね。優れた耐久性はもちろんなんですが、耐熱性にも長け、使っていくうちに手に馴染んでいくのがレザーの良いところです。


ミサミサ
ふむふむ。


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