編集部がアイテムを厳選!!CAMP HACK STORE
フレイムストーブマックス

【コレってレンジャー級?!】話題のホームセンター・ナフコの焚き火台「フレイム ストーブマックス」を調査

ここ数年、アウトドア業界において見逃せないのがホームセンターのPB(プライベートブランド)製品。なかでも「NAFCO(ナフコ)」が売り出した焚き火台「フレイムストーブマックス」は、一時入手困難になるほど大ヒットしています。一体どのような魅力を持っているのか、実際に使ってみましたよ。

本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。

目次

話題沸騰の焚き火台「フレイムストーブマックス」

フレイムストーブマックス出典:ナフコ

「NAFCO(ナフコ)」は福岡県の北九州市に本社を構え、358店舗を展開するホームセンター。東日本の人にはそれほど馴染みがないかもしれませんが、PB製品として発売した「フレイムストーブマックス」がキャンパーの間で話題となり、全国的に有名になりました。

リーズナブルながら二次燃焼を起こす焚き火台 として注目され、一時は品切れ状態が続いた大ヒット作です。

なんとか入手成功!

フレイムストーブマックス
こちらが外箱。二次燃焼を起こすことを示す、図解イラストが記載されています。運良く入手できた実物を使ってみます!
フレイムストーブマックス開封、そして中身を出していきます。すべてのパーツに養生ビニールが貼られていたので、まずは剥がしている様子です。これはそこそこ面倒な作業でした。
フレイムストーブマックスふう、剥がし終わりました。当製品はこれら4つのパーツで構成されます。組立方法はなんとなく察しがつきますが、重ねる際に天地の方向を間違えたりしないよう、念のため説明書を見てみましょう。

……と思ったら説明書は付属していませんでした。

組み立て方は外箱に記載あり

フレイムストーブマックス説明書的な要素は外箱に記載されています。外箱の広大な面積を有効活用し、説明書を添付するコストを削減しているようです。外箱は捨ててしまう方も多いと思うので、もし不安な方は組み立て図や注意書きはスマホで撮影しておくのがいいでしょう。

そして組立方法は、外側が穴だらけのパーツを一番下に、あとは大きい順に重ねるだけですね。

組み立ては非常にシンプル

さっそく組み立ててみました。ご覧のように何ら難しいことはありません。注意すべきことは「乱暴にやるとうるさい」ぐらいでしょうか。
フレイムストーブマックス使用時のサイズは直径36×高さ40cm。なかなかの大型アイテムです。重量は公表されていませんが、まったく同形状の製品が「Field to Summit」 というブランドからも発売されており、そのスペックによると約5.26kgとのことです。

構造はどんな感じ?

それでは製品のディテールをチェックしていきましょう。二次燃焼を引き起こすという構造は、一体どのようなものでしょうか? ちなみに素材は全パーツがステンレス製です。

随所に空けられた穴、穴、穴!

フレイムストーブマックス一番下のパーツには、外側をぐるりと一周して穴が空けられています。ここから内部に空気が取り込まれ、一次燃焼にも二次燃焼にも酸素を供給します。
フレイムストーブマックス火床にも無数の穴が。ここから昇ってきた空気が、まずは一次燃焼を起こします。そして一次燃焼で生じた煙が燃焼室内を昇っていって、二次燃焼の燃料となります。
フレイムストーブマックス燃焼室の上部には、360°にわたって穴が。ここから高熱の空気が飛び出して煙を燃やし、二次燃焼を起こすというわけです。

煙は可燃性のガスであり、煙すらも燃やしてしまうのが当製品です。

側面は全体が二重構造に

フレイムストーブマックス上部パーツは二重構造。焚き火することでパーツ自体がめっちゃ高温になり、隙間を通った空気が熱せられます。

そうして穴から燃焼室内に飛び出す頃には、煙を燃やす(二次燃焼を起こす)ほどの高温になるんですね。
フレイムストーブマックス下部のパーツは単体では二重構造ではありませんが、火床となるパーツと重なることで、二重となります。つまり組み立てた状態では、円筒の壁全体が二重構造となります。

ゴトクを渡すこともできそう

フレイムストーブマックス一番上にはリング的なパーツをはめ込みます。これが燃焼効率的にどういった役割を果たすのかわかりませんが、ゴトクを渡しやすくなるのは確か。ちょうどいいサイズのゴトク を用意すれば煮炊きもできそうですね。

ソロストーブ「レンジャー」とのサイズ比較

ソロストーブ レンジャーさて、ここまで見てきて……というか見てこなくても、ある製品が思い浮かぶのではないでしょうか。そう、SOLO STOVE(ソロストーブ)の「レンジャー」 に似ていますよね? 円筒型で二重壁で、焚き火台としての要素が共通しています。

ここでレンジャーとサイズ等を比較してみましょう。

スタンド付きレンジャーの方が長身?

並べてみました。地面保護のスタンドがある分、レンジャーの方が長身に見えます。全体の直径は同じような印象ですが、口の開き具合に大きな違いがありますね。基本スペックは次のとおりです。

ソロストーブ レンジャー キット

●サイズ:高さ約31.75cm、直径:約38.1cm ●重量:約6.8kg ●材質:ステンレススチール(SUS304) ニクロムワイヤー ●付属品:レンジャー専用スタンド、収納袋、日本語説明書 ●価格:36,300円(2021年9月8日付け楽天市場価格)

ナフコ フレイムストーブMAX NF-BMAX

●展開時:約Φ36×H40cm ●収納時:約Φ36×H23.5cm ●素材:ステンレス ●付属品:キャリーバッグ付き ●価格:17,500円(2021年9月8日付け楽天市場価格)

収納サイズには大きな差が

slider image
slider image
{"pagination":"true","pagination_type":"bullets","autoplay":"true","autoplay_speed":"3000","direction":"horizontal","auto_stop":"false","speed":"300","animation":"slide","vertical_height":"","autoheight":"false","space_between":"0","loop":"true"}
本体が一体型のレンジャーと違って、分解できるのがフレイムストーブマックスの大きな特長。収納時には高さ23.5cmとコンパクトに(レンジャーは高さ約32cm)!

展開サイズはレンジャーと似たような大きさでしたが、収納サイズでは大きく差をつけます。

双方とも専用の収納袋が付属します。丈夫そうなのがレンジャーの方、出し入れしやすいのがフレイムストーブマックスの方とそれぞれ長所が。

重量はレンジャーが約6.8kgあり、約5.26kgと推察されるフレイムストーブマックスはかなり軽量に感じられました。

ちなみに両者の価格差は、18,800円(2021年9月8日付け楽天市場の参考価格。レンジャー36,300円、フレイムストーブマックス17,500円)。

レンジャーは、地面に配慮し専用スタンド付きとセット内容も違います。「レンジャー」について詳しく知りたい方は、こちらのレビュー記事も参考に!

キャンプ場で実際に焚き火してみた

フレイムストーブマックスそれでは実際に使ってみましょう。クルマを横付けできないキャンプ場だったので、コンパクトに収納できる仕様はとてもありがたかったですね。

さて、燃えっぷりはどんなものでしょうか……!?

レンジャーと同様のビッグな炎

フレイムストーブマックス無事に着火でき、少しずつ薪の量を増やしていきます。二重壁が充分に温まるまでは二次燃焼は起こらないので、まだ煙が目立ちますね。

しかし円筒型ゆえ煙突効果があり、一次燃焼からして素晴らしい燃えっぷりです。
フレイムストーブマックス燃えのよさに気を良くしてどんどん薪を投入していったところ、あっという間に大きな炎に……! あまりの勢いにちょっとビビッてしまい、チェア を後ろに引いて距離を取りました。

二次燃焼の噴き出しも確認

焚き火二次燃焼もしっかり起こりました。内壁の穴から飛び出した高熱の空気が、煙を捕まえて燃やしてしまいます。

若干の風があったので、中央に吸い込まれるような二次燃焼の炎は撮影できませんでしたが、とにかく二次燃焼も盛んでした。
焚き火ちなみに別の日に撮影したレンジャーの炎がこちら。二次燃焼の炎は、レンジャーの方が勢いがあるように感じられます。二重構造の壁の厚さや、一体型であることが影響しているのかもしれません。

といっても薪の状態や風など、まったく同じ条件でテストしたわけではないので、「レンジャーの方が二次燃焼が活発」というのはあくまでも個人の感想です。

火力は十二分だけど調理もできる?

焚き火調理基本的に炎を楽しむ焚き火台ではありますが、焚き火調理もやってみましょう。ゴトク的な付属アタッチメントはないので、調理用の器具は自分で用意する必要があります。

写真はスノーピークの「BBQロッド」 。ソーセージを吊り下げて焼いてみました。
焚き火調理熾火の状態になっても燃焼室内の温度は非常に高く、ソーセージを潜らせると「ジュウウ……」と食欲をそそる音が。美味しそうに全体を炙ることができました。

別にゴトクを用意すれば煮炊きOK

五徳とTKGコーポレーションのロースター手持ちのゴトクを渡してみました。TKGコーポレーションのロースター (300×150mm)がちょうどよくフィットし、薪を追加する隙間もキープできました。

火力は一般的な焚き火台と比べるとだいぶ強く、「そろそろかな」という感覚を遥かに超えた、早い時間に沸騰が訪れます。写真のラージメスティン の蓋を「そろそろ沸騰するかも……」と外したとき、恐ろしいほどに沸騰しまくっていました。

燃え残りは微々たるもの!

フレイムストーブマックス焚き火を終え、片付けタイム。一体型のレンジャーに比べて、灰の片付けは圧倒的にラクチンです。バラバラに分解できるので重さの負担もなく、また内部に灰や燃えカスが残りません。
燃えカス
キャンプ場で購入した2束の薪を燃やし、燃え残ったのはこれだけ。炭はとても細かく、薪の面影を残していません。燃え残りの少なさもまた、片付けの手間を減らしてくれますね。

ナフコ フレイムストーブMAX NF-BMAX

●展開時:約Φ36×H40cm ●収納時:約Φ36×H23.5cm ●素材:ステンレス ●付属品:キャリーバッグ付き ●価格:17,500円(2021年9月8日付け楽天市場価格)

注意が必要な点は?

炎の面倒を見る楽しさは……

フレイムストーブマックス
どうしても二次燃焼に目を奪われがちですが、煙突効果による燃焼効率のよさも見逃せません。薪としてはいくらなんでも太すぎるような、こぶりな丸太でも丸呑みするように燃やしてしまいます。

反面、薪の組み方を工夫したり、薪の追加タイミングを見計らったりする楽しみは少なく、炎の面倒を見たいキャンパーは退屈に感じるかもしれません。

地面への配慮が超必要


今回使った焚き火シート には、見事に円形の焦げ目がついていました。本体がいかに高熱であったかを物語っています。

芝生サイトや草原サイトの場合は、焚き火シートだけでなくレンガやスタンドを用意して高さを出すなど、地面への入念な配慮が必要でしょう。あと枯れ葉の上に設置するのも、山火事的な意味で非常に危険です。注意しましょう。

工夫された収納でもやっぱり大きい

収納バッグパーツを分割することでコンパクト収納を実現した当製品ですが、直径36cmの焚き火台はやっぱり大きな荷物。車載の負担になることは間違いありません。

せめて収納時、円筒パーツの内側にも荷物を詰めてスペースを有効活用したいところです。

凄まじい炎をリーズナブルに

フレイムストーブマックス二次燃焼で煙すら燃やしてしまう「フレイムストーブマックス」。レンジャーの泣き所だった収納サイズと片付けにくさを、見事に克服したアイテムでした。さらにレンジャーの54%の値段で購入できるリーズナブルさもあり、品薄になるのも納得の製品です。

ガンガンに焚き火したいグループキャンパー、ファミリーキャンパーはぜひ購入を検討してください。