キャンプにも街着にも便利な黒パンツを穿き比べ!
どんな色にもマッチしやすいモノトーンカラー。特にブラックは引き締め効果も相まって、愛用する人も多くいます。
今回は、キャンプでも街でも穿ける黒パンツを穿き比べ。洋服愛歴20年のYouTuber・なじまりさんが、数多ある黒パンツの中で選び抜いた10本を紹介します。
選定ポイントは?
街着としてだけでなく、キャンプでも穿けることを考えると、雨対策として撥水性があることは前提条件。また、アクティブな動きにも対応してくれるストレッチ性があるかどうかもポイントです。
キャンプにも街着にも適したパンツとは……どんな黒パンツが登場するのでしょうか……!?
実証!10本の黒パンツを穿き比べてみた
では早速、実際になじまりさんが購入して履き比べた、おすすめの黒パンツたちを紹介します!
その1.ザ・ノース・フェイス「アルパインライトパンツ」(メンズ)
最初に紹介するのは人気アウトドアブランド、ザ・ノース・フェイスのパンツ。こちらは同ブランドの中でもハイクラスの性能をもつサミットシリーズに属しています。年中通して使える山岳向けパンツで、無駄を削ぎ落としたとにかくシンプルなデザインが特徴です。
なじまりさんはこのアルパインライトパンツにどハマりしたことがあり、ブラック以外にもニュートーブ(カーキ)やアーバンネイビーなど他の色も持っているとか。
細身の美シルエットと、足上げのしやすさがスゴい!
生地にはポリウレタン(ストレッチ素材)を10%と多めに混紡させているため、伸縮性は抜群! 横だけでなく縦にも伸びます。
膝まわりを立体裁断にすることで、動きやすさを格段にアップ。足上げも楽にできるよう配慮しています。
フロントファスナーは通常シングルがほとんどですが、ザックを背負ってハーネスをつけた状態でも用を足せるように、ダブルファスナー仕様にしています。本格アルパイン向けに作られれたからこそ考えられた細かいポイントです。
穿いてみると、太ももから足首にかけてキレイに細くなるテーパードシルエットになっています。スッキリした見た目になり、これならキャンプから街までシームレスに穿けますね!
後ろ姿もシルエットがキレイ。細身ではありますが、ピタッとしない程よい空間があるのでストレスもほぼありません。
表面には撥水コーティングを施しているので、雨の日も安心。山岳ガイドがこぞって使っている理由がわかりました。
ザ・ノース・フェイス アルパインライトパンツ ブラック
その2.ザ・ノース・フェイス「バーブ 9/10 テックパンツ」(メンズ)
続いてもザ・ノース・フェイスのパンツ「バーブ 9/10 テックパンツ」。アウトドアで培った技術を踏襲し、旅やビジネスでも穿けるように設計したスタイリッシュなデザインに仕上げています。
ちなみに、商品名の9/10とは丈の長さを表し、こちらは9分丈(アンクル丈)に設定されています。
ウエストベルトは、アジャスタータイプではなくフックタイプになっているので、片手でも簡単に引っかけることができます。
抜群のストレッチで激しく動いても超快適
生地にはポリウレタンが10%含まれているので、ストレッチ性も申し分なし。縦にも横にもしっかり伸びます。マットでハリのある生地感は上品さも感じられます。
また、クライミングでも使えるように股マチが付いています。180度開脚しても股が裂けにくい構造で、どんな場所でも楽に足運びができるのも魅力です。
実際に穿いてみると、アルパインライトパンツに負けず劣らずの美シルエット。テーパードが利いていて、スッキリした見た目です。
後ろ姿もご覧のとおり。おしり周りももたつかず、街で穿いていてもこれなら問題なし。9分丈にすることで裾上げをする必要もないので、買ってすぐに履けるのもいいですね!
ザ・ノース・フェイス バーブ パンツ
その3.デサントポーズ「パッカブルパンツ」(メンズ)
総合スポーツウエアブランドのデサント。長年培ったアスリート向けの技術を普段着に落とし込み、いつもの生活をより快適に過ごせるように生まれたのが、デサントポーズ。今をときめく人気ファッションブランド・オーラリーのデザイナーとコラボした製品です。
そんなオリジナルブランドの中で、こちらのパッカブルパンツはキャンプにもバッチリ!
伸縮自在!手のひらサイズに収まるパッカブルも魅力
素材にはPrimeflexを採用。耐久撥水ストレッチと呼んでいるように、高い撥水性を備えながら、縦にも横にも自在に伸びる4WAYストレッチ機能を備えています。
ストレッチ性がありますが、ポリウレタンは使っていないため、生地が伸びきらず長く使えるのが魅力です。ソフトは肌触りもいいですね!
また商品名にもあるように、このパンツは収納して小さく持ち運べるのも特徴。左ポケットを裏返してパンツを中に収納すれば、両手サイズまでコンパクトになります。ソロキャンプなど荷物を小さくまとめたい人に良さそうです。
長さも一般的なパンツと比べて短めに設定されています。裾を見ると、シングルではなくダブルになっているのが分かります。これはスラックスに見られる裾上げの種類で、裾を折り返して固定することで足元を汚さないようにしたのが所以とされています。
また、折り返すことで足元に重みをもたせることができ、シルエットをキレイに見せやすくする効果もあるとか。
見た目の印象としては、ザ・ノース・フェイスと比べてややゆとりがあるシルエット。でも、裾に向かってキレイなラインになっています。
後ろ姿もスッキリしています。ちなみに、ウエストはゴムバンド内蔵のイージーパンツ仕様なので、サッと履けるのもポイント。リラックスして過ごしたい人におすすめです!
デサントポーズ パッカブルパンツ
その4.ゴールドウィン「ワンタックテーパードストレッチトラウザース」(メンズ)
元々スキーウエアブランドとして昔から親しまれてきたゴールドウィン。近年はその技術を活かし、アウトドアからデイリーまで幅広く着られる洋服を展開しています。
シンプルなデザインでありながら高い機能をもたせたウエアは、トレンドセッターを中心に利用者が急増しているそうです。
ゆるすぎず、太すぎない絶妙なシルエットに愛用者続出!
こちらのパンツは、ワンタックとテーパードを両立したトラディショナルデザインを採用。それもあり、ゆとりはありながらもだらしなく見えない絶妙なシルエットに仕上げているのが特徴です。
ワンタックとは、ウエストの生地をたたんで作るひだを1本つけたもので、これによりタックがないものと比べて股下(脚を通す筒部)がゆったりします。
このワンタックはスーツやチノパンなどに多く使われるものですが、それをアウトドア向けパンツに採用することで、独自のシルエットを構築しました。しっとりとした質感も病み付きになります。
後ろから見ても、まるでスラックスのような美しいシルエット! これならジャケパンスタイルのようなフォーマルウエアとして穿いても問題なさそう。幅広い場面で使えるのがこのパンツの魅力です。
ゴールドウィン「ワンタックテーパードストレッチトラウザース」詳細はこちら
その5.フーディニ「コミットメント チノ」(メンズ)
フーディニは、1993年にスウェーデンで誕生したアウトドアブランド。機能美とミニマリズムをデザインの根本に据えて作っており、フーディニフレンズと呼ばれるアンバサダーたちに何度もテストしてもらうことで本格的なウエアに仕上げています。
メンブレンなしなのに透湿性もある!?
こちらのパンツは、リサイクルポリエステル41%、ポリエステル38%、PTT ストレッチポリエステル21%と複雑な繊維を使用しています。この独自生地をメトロポリスストレッチツイルと名付け、速乾性、透湿性、ストレッチ性を備えているのが特徴です。
ツイルとは、チノパンやジャケットなどによく使われる生地の織り方で、こちらのパンツは化繊を使用しながらもコットンライクな肌触りに仕上がっています。
また、両サイドに三角形のマチが付いており、膝の曲げ伸ばしが楽になり、移動中やチェアの立ち座りも楽になります。横から見てもスタイリッシュに見えるのはこのパンツだけ!
左の腰にはセーフティーポケットが設けられており、コインケースほどの小さいモノであれば問題なく収納できます。
実際に穿いてみました。レギュラーフィットデザインと同社で謳っているように、細すぎずゆったりしすぎないちょうどいいシルエット。
後ろ姿もスッキリしています。太ももがややゆったりしているので、キャンプから普段まで幅広く問題なく穿けそうです!
フーディニ コミットメント チノ
その6.フーディニ「MTM スリル ツウィル パンツ」(レディス)
フーディニのレディスにも、メトロポリスストレッチツイルを使ったツイルパンツがあります。メンズもありますが、こちらのほうがシルエットが美しいのが選んだ理由です。
立体裁断構造でどんな脚にもしっかり密着
人間工学に基づいた2WAYストレッチの生地で、動いたポーズからパターンをあてがって作る斬新な手法をとりいてています。こちらも立体裁断を採用しており、膝上げも楽チン。
穿いてみると、メンズと比べて膝から裾にかけてのテーパードがかなり利いています。これによってボルダリングやマウンテンバイクといったアクティビティがしやすいデザインになっているので、外遊びを満喫したい人は履いてみてはいかがでしょうか。
フーディニ MTM スリル ツウィル パンツ
その7.デナリ「コーデュラ ツイルパンツ」(メンズ)
日本のファッションブランド・DE-NA-LI(デナリ)は、山の中でリラックスして過ごすのと同じく、街中でも快適に過ごしてもらいたいという思いでモノづくりをしています。
どんな同ブランドが作ったこちらのパンツは、その思いがまさに詰まった1本でしょう。
イージーパンツ仕様でも抜かりない美シルエット
生地にはコットン、コーディラナイロン、ポリウレタンを混紡したジャージー素材。ストレッチ性のある肌触りのいい仕上がりになっています。
ウエストと裾にはゴムバンドが入っており、リラックスして穿けるイージーパンツ仕様もポイント。
クライミング仕様にしていることもあり、シルエットはゆったり目。しかし、ダボッとしないのはおしり周りがスッキリしているため。
この点は長年ファッションブランドで培ってきた技術が生かされているところです。
足上げも余裕! ちなみに、フロントはファスナーではなくスナップボタン仕様になっているので、トイレや着替えもスムーズにできるのもおもしろいポイントです。
デナリ「コーデュラ ツイルパンツ」詳細はこちら
その8.デサント オルテライン「BOA ロングパンツ スリムフィット」(メンズ)
特定のシーンや流行に流されることなく、真のモノづくりを追求したウエアは、ファッション業界でもひと目置かれるブランドとして定着しています。
片手でウエスト調整できる新発想
こちらのパンツは、他にはない特別なポイントがあります。それが後ろに装備されたBOAシステム! 知っている人なら「えっ、これってシューズに使われる機能じゃないの?」と思うかもしれません。
BOAシステムとは、ダイヤルを回転することでサイズ調整できるクロージャーシステム。シューズなら靴紐を調整しますが、こちらのパンツは内蔵のウエストベルトを調整します。
穿きながらでも調整は簡単。回せば閉まり、上フタを持ち上げれば瞬時に緩みます。片手でできるので、作業時にもすぐにウエスト調整できるところが魅力です。ベルトでは再現できない絶妙なフィット感は一度体験してもらいたいです。
生地に含まれているナイロンはセボナーナイロンというものを使用。これは東レが独自開発した繊維で、生産工程の中で発生した繊維端材を再利用し、それをタテ糸に使ったナイロン素材です。
環境に配慮しながらも高い耐久性をもち、それでいてコットンのような風合いを備えたハイスペック生地なんです。
さらに、腰周りや両サイドの縫い目を極力減らしたデサント独自の構造・S.I.O.ミニマルパターンを採用し、脚の形にしっかり沿った立体デザインで不快感を軽減しています。
生地からウエスト調整にいたるまで、細かいところに配慮したこのパンツは、アウトドアから街中までシームレスに使える至高の1本といえるでしょう!
デサントオルテライン公式HPはこちら
その9.ブリーフィング「ロングパンツ」
ミルスペックをテーマに1998年に誕生したブリーフィング。当初はバッグブランドとしてスタートしましたが、今ではゴルフアイテムやアパレルまで幅広いアイテムを展開しています。
今回紹介するウエアはゴルフ向けパンツ。とはいっても、シンプルな佇まいで街着やキャンプウエアとして使用してもOKな1本です。
10本の中でもっとも高いストレッチ性に注目
使用している生地はナイロン85%とポリウレタン15%の混紡。後者の割合は他のパンツと比べて高めなので、伸び率は圧倒的。今回紹介するパンツで一番伸びました。
生地はメリル・マイクロファイバーという繊維で構成されており、ソフトな肌触りで汗などの不快感を軽減するのが特徴です。
また、ウエストの内側は滑り止めを配しており、運動しているときにズレやすい腰回りをしっかり固定してくれます。これはスポーツウエアらしいポイントです。
シルエットは少し細めのテーパードシルエット。裾はやや長めなので、なじまりさんはロールアップして使用しているとのこと。
お尻周りもスッキリしているので、野暮ったく見えずスッキリ穿けます。ゴルフ向けとはいえ、これならキャンプでも普段着にも気兼ねなく穿けそうです。
ブリーフィング ゴルフロングパンツ
その10.リーバイス「511」
最後に紹介するのが、デニムの王道であるリーバイス。この511は他のシリーズと比べてやや細めに作られたスリムフィットタイプです。パッチまでブラックに染め上げたシックなデザインがいいですね!
キャンプで穿くなら2〜3インチ上の大きめをチョイス
生地はコットン99%とポリウレタン1%。デニムというだけあり、コットンの割合がほとんどのため今回紹介する黒パンツの中でもっともハリがあります。
とはいっても、少なからずポリウレタンが入っているので伸縮性はちゃんとあります。デニムだけど動きやすいパンツがいい、と思っている人にピッタリです。
ジャストサイズだと脚にピタッと張り付いてしまうので、少し余裕を持たせて2インチ大きめ(34インチ)のものを購入しました。一般的なデニムと比べてゴワゴワせずストレスフリー。
後ろ姿もスッキリしています。ただし、最初の数回は洗濯時に色移りする可能性があるので、その点は注意しましょう。
リーバイス 511
似て非なる黒パンツは持っておいて損なし
10本の黒パンツをザザッと紹介してきました。パッと見ると違いが分かりにくいと思いますが、穿き比べるとシルエットや素材感、特徴的な機能など違いがありますよね。
ジャケットやシャツを選ばず、様々なファッションにマッチする黒パンツ。気になったものがあればぜひお店で試着して使ってみてはいかがでしょうか。