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【市販品からの卒業】100均の材料でカンタン!自作の着火剤「チャークロス」の作り方(2ページ目)

チャークロスの作り方

用意するもの

・厚手の布(綿100%)

・フタ付きの缶(スチール製)
・バーナー
・ナイフまたは太い釘
・ハンマー
・はさみ
・グローブ

準備にあたり購入したのは、「厚手の布」と「フタ付きの缶」のみ! どちらも100均で手に入るため、材料費は220円しかかかっていません。

【必読】材料選びの注意点!

チャークロスの材料と道具

チャークロスの材料となる布は、必ず綿100%のものを選んでください。化学繊維が混じっていると炭化せずに溶けてしまいます。また厚手の布の方が、できあがりがしっかりします。筆者は、100均の木綿のマットを購入してみました。

また布を入れて燃やすフタ付きの缶は、スチール製のものを準備してください。アルミ製の缶は熱で溶けることがあるのでご注意を!

作り方1:缶のサイズに布をカット

布をカットする

缶の大きさに合わせて10cm×6cmに布をカット。大きさはお好みのサイズで問題ありませんが、このくらいが持ち運びもしやすく、使いやすいです。

作り方2:缶に穴をあける

ナイフで缶に穴あけ

缶のトップに、釘やナイフの先で小さく穴を開けます。怪我に十分注意してください。

缶の穴アップ

穴の大きさは5mm程度が適当。これ以上大きいと、中に火が入ってチャークロスが燃えきってしまいます。

作り方3:布をきっちりと詰める

缶に布を詰める

隙間がない方がうまく焼けるので、布を缶の中にギチギチに詰めました。準備ができたら、いよいよ火を入れて燃やしていきましょう!

ここからが本番!用意した布を入れた缶を加熱する

焚き火でチャークロス作り
出典:Instagram by @ecco.camp

加熱の工程は「焚き火に入れて燃やす(上の画像)」か「バーナーで熱する」2通りの方法があります。今回筆者は、火力調整ができて簡便なバーナーを使用。

バーナーを使用する場合は、熱源と燃料となるガス缶の距離に十分注意してください。一体型のシングルバーナーは、輻射熱の影響の恐れもあるため使用は避けましょう。

それでは、いざ点火!

点火すると、穴から煙が……

点火、煙が出始める

バーナーに点火し、すぐ様ごく弱火に調整。火をつけてから約1分後、穴から魔法のランプのような煙が一筋出てきました。

缶から煙が出る

点火してから約3分経つと、フタの隙間からもモクモクと白い煙が上がってきます。この煙には可燃性ガスが含まれているので、チャークロス作りは屋外で行うのが望ましいです。

穴に火がつく

約7分後、缶の穴にポッと火がつきました。この程度のごく小さい炎なら放置しても大丈夫ですが、大きく炎に包まれるようだと中に火が回り、布が燃えきってしまうので、火力をさらに小さく調整し、トングなど燃えないもので炎を払って消しましょう。

煙が出なくなる

点火してから約13分後、煙が出なくなったので消火。冷めるまで放置します。温度がまだ高いうちにフタを開けてしまうと、空気中の酸素と結びついてあっという間に燃え尽きてしまうので注意

火を止めてから10分後、缶の温度が下がる

燃焼が終わって冷めた缶

火を止めて10分後、缶が冷めてきました。高温に晒されたため、表面は黒くススがついて塗装も焼けています。さて、中の布はどんな風に変化しているでしょうか……?

完成、いざオープン!

布が真っ黒に変化!

缶を開ける

おそるおそる缶のフタを開けてみると、真っ黒に炭化した物体がお目見え! 布地が全て炭になっています。

アップで見てみると……

チャークロス、アップ

手触りはパリパリしています。分厚かったマットの繊維が縮んで、向こうが透けて見えますね。これにて、チャークロス作りは無事成功しました。

チャークロスの重量

焼く前の布片は1枚4.2gでしたが、できあがったチャークロスは1枚0.9gと1gを切る軽さに。大きさは9×5cmと、縦横約1cmずつ縮みました。これくらいのサイズと重さなら持ち運びも苦になりませんね。

チャークロスを使って、焚き火の火起こしをしてみよう!

ファイアースターターで点火する

ファイアースターターで火花を飛ばす

ファイアースターターを使って、焚き火の着火を試みてみましょう。焚き火台の上に薪と小枝、落ち葉を重ね、てっぺんに置いたチャークロスをめがけて、火花を飛ばします。

チャークロスに火がついた!

チャークロスに着火

何回か火花を飛ばしたところで、チャークロスに火がつきました! この火種を大事に育てて大きくしましょう。火吹き棒で吹きながら、ほぐした麻紐の繊維を当てがいます。

麻紐に着火

チャークロスから麻の繊維に着火! 炎が上がりました。

小さな焚き火に成功

細薪を燃えているチャークロスの上にくべ直します。細薪にも火が移りました。ここまで来ればもう消えることはありません。無事着火に成功!

ちなみに1枚の燃焼時間は約5分

チャークロスの燃焼時間

試しにこんな実験も! チャークロス単体でどのくらい火を保っているか、時間を測ってみました。

9×5cmのチャークロス1枚にライターで火を付け、焚き火台のメッシュ地の上に置きます。この日は時折風速2〜3mの風が吹く状況でしたが、燃え尽きるまで約5分でした。

火種が5分保てば、落ち着いて着火作業ができるというもの! 改めて、チャークロスの持つ能力に感心しました。

簡単・安い・持ち運びしやすい!焚き火道具に入れておこう

火起こし道具

チャークロスの最大のメリットは、先に試みた通り、ゆっくり燃えるので着火にバタバタと焦らなくて済むこと。安価に作ることができ、また、平たくて軽いので持ち運びもラク。

焚き火道具と一緒にキャンプに持っていき、必要量だけ手でちぎって使えるので用意しておくといいでしょう。

チャークロス以外にも手作りの着火剤が!動画で詳しい作り方をチェック

じつは、今回ご紹介したチャークロスの他にも着火剤を作る方法があるんです! 動画ではチャークロスの作り方を含む、4つの方法を詳しくご紹介しています。併せてチェックしてみてくださいね。

着火用に持っていれば安心!チャークロスを作る工程も楽しもう

チャークロスと着火道具

チャークロスは、ブッシュクラフトで焚き火をするときの便利品ですが、チャークロスを使って焚き火を育てるのはなかなか楽しい体験です。思ったより簡単に、そしてかなり安価に作れます。焚き火を眺めながら、のんびりチャークロス作りに挑戦するのも一興ですよ!

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