これが噂のセリア 「ミニ鉄板」、キャンドゥ「バーベキュー用ミニ鉄板」
ただの板じゃない!フチが高く、リフター用の穴もある
やっとの思いで入手した鉄板。ぱっと見ほぼ似通っています。フチがわずかに高く、食材からでた油がこぼれにくいよう配慮されており、リフターを差す穴も開けられています。
サイズは?
セリアのミニ鉄板は、長さ130mm×幅85mm。キャンドゥはわずかに細長く、長さ132mm×幅84mmです。リフター用の穴は、セリアが1つ、キャンドゥは2つとちょっとした違いがあります。
厚みを比較!
セリアの厚みは2.5mm。対するキャンドゥは1.6mmと、やや薄手です。この厚みの違いが焼き上がりにどう影響するか、興味深いところ。後ほど焼き比べの様子もご紹介します!
ちなみに調べてみると2つとも素材はスチールで、どちらも新潟県燕市の金属加工メーカー「エコー商事」製。スペックの違いに差はあれど、製造元が同じということもあり品質自体に大きな違いはないでしょう。
重量は?
セリアの鉄板は重量208g、キャンドゥは薄手なだけに130gと、80g近い差があります。と言っても、どちらも鉄板であることを考えると十分に軽量な部類。実際持ってみても、そう重さの違いは感じません。
一番の違いは「リフターの有無」
両者の大きな違いは、鉄板を動かすのに必要な「リフター」の有無。キャンドゥには元から付属しており、セリアの鉄板にはついていないため、別に用意する必要があります。
ちなみにセリアの鉄板を使う場合、100均でリフターの代替品を発見! 工具用品エリアで販売されている「ミニスクレーパー」や調理道具の「ミニ起こし返し」いわゆるもんじゃ焼き用のヘラがジャストフィット。
リフターのスリットサイズを測ってみたところ、セリアは37×4mmでした。このサイズに収まるものであれば代替ができそうです。
スペックの違いをまとめるとこう!
製品名 | セリア ミニ鉄板 | キャン★ドゥ ミニ鉄板 |
サイズ | 長さ130mm×幅85mmm | 長さ132mm×幅84mm |
材質 | スチール | スチール |
重量 | 208g | 130g |
厚み | 2.5mm | 1.6mm |
リフターのスリットサイズ | 37×4mm | 36×3mm |
リフターの有無 | 無 | 有 |
ではここから両方の鉄板で食材を焼き、使用感を確かめていきましょう! ……とその前に使用前に注意ポイントがあります。100均の鉄板は、使用する前に「シーズニング」作業をしなくてはなりません。
【使用前・使用後のお手入れ】どちらもシーズニングが必要!
シーズニングとは?
鉄板には錆止め剤が塗られています。購入したらこれを剥がし、こびりつき防止の新たな油膜を作る「シーズニング」という作業をします。
初回だけでなく、使うたびにシーズニングすることで、鉄板が錆びにくく、焦げ付きも減少します。こうして道具を“育てる”ことも、鉄板を持つ楽しみのひとつですね。
方法は簡単5ステップ
またアウトドア用のバーナーでシーズニングをする場合、鉄板からの輻射熱でガスボンベが熱くならないよう注意してください。鉄板が小さいためバーナーのゴトクから落ちそうな場合は、写真のような焼き網を使用するといいですよ!
使用後のお手入れは?
ちなみに使用後もシーズニングを施すことで、鉄板がより長持ちします。せっかくできた膜が取れてしまうので、洗剤は使用せずにお湯で汚れを洗い流してくださいね。
セリア・キャンドゥの100均鉄板をソロキャンプで使ってみた!
準備もできたところで、実際にソロキャンプで100均鉄板を使用してみました。
MAX焼肉用のカルビ肉が2枚おけるサイズ感
今回使用する熱源は、ソロでも持ち運びしやすいポケットストーブと100均の固形燃料。一度に肉が何枚焼けるか、試しに鉄板に並べてみました。
どちらの鉄板もサイズ的に大きめのカルビ肉2枚でほぼぴったりと言ったところ。ガッツリ食べるというよりは、チビチビ晩酌をしながら食べるといった使い方に適したサイズ感です!
いざ、ひとり焼肉開始!焼き上がりを比べてみた結果……
両方の鉄板を使い、肉を焼き比べてみます。ポケットストーブに固形燃料を置き、点火。まずはセリアのミニ鉄板を2分予熱し、カルビを表1分半、裏1分焼きました。続いてキャンドゥも同じ手順で焼いていきます。
同じ熱源、同じ加熱時間で焼いた結果がこちら! セリアの方は全体にしっかり熱が周りふわっとした焼き上がり。キャンドゥは一部に焦げ目が付きカリッとした食感に。鉄板の厚みによる焼き上がりの違いを感じました。
キャンドゥの方が鉄板が薄く熱が直結して伝わるため、焼き時間に配慮が必要。食材に火が伝わるのが早いため、サッと熱を通したいスルメなどの炙り焼きに適しています。
一方セリアの方は、鉄板の厚みのおかげか焼きムラもない印象です。今回のような焼肉にはセリアの方が個人的にはおすすめです。
ここが良かった!使ってわかった、100均鉄板の良いところ
少しの違いはあれど、どちらも「これで110円なら買いだな」と感じさせてくれる良さを感じたので報告します。
どちらも目玉焼きが焼けるサイズです
100均の鉄板ですが、実際手にとってみると「結構小さいな……」という印象を抱く方も多いかと思います。確かにミニサイズなのですが、目玉焼きも焼ける大きさのため、ソロキャンプの朝食作りにも重宝しますよ。
卵の垂れ落ち予防策に厚切りベーコンで土手を作ってみました。ベーコンの脂と塩気で目玉焼きの風味が増し、カリカリのベーコンの食感もよく鉄板調理の醍醐味を感じます。
もし重量のあるソロキャンプ用鉄板の購入を検討しているなら、入門編としても購入しやすい100均鉄板を使ってみるのもおすすめです。
ぴったり入る!小さいからメスティンとの相性も抜群
ミニ鉄板の良いところは、小型軽量で持ち歩きやすく、スタッキングもきくこと! トランギアのメスティンに、ミニ鉄板とリフター、ポケットストーブ、ライター、固形燃料がまるっと入り持ち運びにもちょうど良かったです。
ちなみに100均のキャンプ用品として、話題を呼んだ「ダイソーメスティン」にも入れてみたところ、残念ながら入らず。メスティンへ収納して持ち運びたい方は、サイズを要確認です。
100均鉄板を使う上で注意したいこと
使用するバーナーのゴトクサイズを要チェック
シングルバーナーでミニ鉄板を使うときに注意したいのは、ゴトクのサイズ。バーナーによっては鉄板がゴトクの間から落ちることも。焼き網やバーナープレートを置くなどの安全策を取りましょう。
セリア・キャンドゥともに油飛びに注意
フチが付いていると言えど、油飛びはします。鉄板の面積が小さいため仕方のないことですが、ご覧の通りソーセージを焼いただけでも風防とテーブルに油が飛び、ベトベトになってしまいました……。
拭き取る手間を避けたければ、事前対策としてテーブルにあらかじめアルミホイルを敷いておくといいですよ。
セリア・キャンドゥの100均鉄板の入手方法は……?
話題の商品ということもあり、店舗によっては全く在庫がない場合も。取り寄せや問合せ方法については、各社対応が異なるため事前に確認しておきましょう。
セリアの場合
電話での在庫確認、取り寄せ対応は行っておらず、直接近くの店舗へ足を運ぶ必要があります。また店舗に在庫がない場合、商品名とバーコードNOである13桁(4571196318935)をスタッフの方へ伝えれば、取り寄せ対応の可否を確認してくれるそうです。
キャンドゥの場合
在庫に関しては、利用する店舗へ問合せ可能。ただし他店の在庫状況などは確認できないためご注意を。取り寄せ、取り置きに関しては、商品や店舗によって対応の可否が分かれるため、お近くの利用店舗へ問い合わせてください。
店舗情報はこちら
ソロキャンプのメニューの幅を広げるミニ鉄板、ひとつ持っていてもいいかも!
小兵ながらも立派に用途を満たす100均鉄板。ちょっとした焼き物を楽しみたいけれど、重量がかさむのは避けたいU.L.派に最適です。税込110円でこの使い勝手なら、満足感も◎。旅先で見つけた珍味を一人静かに焼いて楽しむ……。そんな使い方にも可能性がありそうです!