万能とウワサのユニフレーム 山クッカー
持ち運びやすくアウトドアでの料理にとても便利なクッカー。形やサイズが違うものがたくさんある中、定番人気のひとつがユニフレームの「山クッカー角型 3」(以下略:山クッカー)です。
鍋2つにフライパン1つという3点セットで、複数料理を楽しめる超万能アイテム。それでいて収納性が良く持ち運びやすいというまさに“いいとこ取り”のクッカーセットで、キャンパーはもちろんハイカーからも支持は絶大! 生産が間に合わず、定価購入が困難なほど人気のアイテムなんです。
その人気の理由を知るべく、今回は「山クッカー」を実際に使ってみます。料理もしてみた上でのメリットや、ちょっと気になるところも率直にレビューしていきますよ!
セット内容をチェック
フライパンと鍋2つがセット
鍋は大小2つがセットになっていて、こちらは大きいサイズの「鍋13」。サイズは約12.7×12.7cmで、深さは7.45cm。水は約1L入れることができ、お米は約2合まで炊けます。
お鍋や麺料理は、これ1つあれば2~3人前は作れるサイズ感です。
そしてこちらは、小さいサイズの「鍋11」。サイズは約10.8×10.8cmで深さは6.4cm。満水容量は約0.6Lで炊飯は1合までと、鍋13の約半分のサイズ感です。
フライパンはフッ素加工済み
同じく角型のフライパンは、サイズ約13×13cmで深さは3.4cm。簡単な炒め物や焼き物ができ、目玉焼きなら2個同時に作れるサイズ感です。
取っ手部分にはストッパー機能が付いていて、ストッパーをフライパン本体側に寄せると取っ手を強く握ってもロックが外れないようになっています。
スタッキングの手順はこう
フライパンを一番下にして鍋を入れ、「11」のフタを裏返した上に「13」のフタを置きます。これは慣れれば簡単です!
鍋の取っ手にはストッパー機能が付いていないのでガチャガチャ動いてしまうのですが、付属のメッシュ素材の収納袋に入れれば問題ありません。
素材
本体と蓋の素材はアルミ製。耐久面ではステンレスやチタンに劣りますが、鍋2つにフライパンという3点セットにして総重量449gに抑えられるのは軽いアルミならではです。
つまみの素材はフェノール樹脂製。本体を火にかけても熱くならないための工夫ですが、焚き火で料理をするときは溶ける可能性があるので注意が必要そうですね。
そしてハンドルは強度の高いステンレス製と、パーツによって素材が選ばれた丁寧なつくりはさすがユニフレーム。仕上げ加工もしっかりされていてバリもなく、すぐに使える状態で届きました。
ユニフレーム 山クッカー 角型 3
スペックを見てみたところで、さっそく調理開始。角型や複数アイテムのセットならではのメリットをチェックしていきます。
メリット① 袋麺スッポリ!炊飯もコツ要らず
うどんがいきなりジャストフィット
「袋麺を入れてください」と言わんばかりの角型クッカーには、四角い麺がすっぽり。それも割らずに入れられるので、麺が長いままで食べられるんです! ズルズルっとすするあの感じは美味しさが倍増する……と思うのは筆者だけでしょうか?
乾麺以外も普通は折れない冷凍うどんをそのまま入れられるのも注目ポイントです。
角型は「角」を使うと湯切りも簡単。もちろん傾けすぎると麺も一緒に出てしまいますが、傾け具合が分かってくると圧倒的に丸型より簡単に湯切りができます。
大小2つのクッカーがあらかじめセットになっているので、炊飯も快適。2合炊きのときは13で1合だけで良いときは11と、炊きたい量に合わせて鍋を選べます。
このときは「鍋13」で2合を炊飯。30分ほど水に浸けたお米を強火にかけ、蓋が浮いてきたら重しを載せて弱火~中火に。これといったコツも要らず、20分ほどで炊きあがりました。
深型クッカーなので、炊飯や麺類を茹でる以外もしゃぶしゃぶなどお鍋を楽しむのも良いですね。
メリット② いろんなメニューが楽しめる
フライパンがセットになっていることが本当に便利で、麺やご飯のおかずとして目玉焼きやソーセージなどちょっとした焼き物ができます。
少しこだわれば主食+おかず+スープと言う豪華な食事を楽しむこともできちゃいます。数品作るとなるとシングルバーナーだけでは大変かもしれませんが、オートキャンプで積載に余裕があれば2バーナーでの同時調理もできそうですね。
いつもは味気ない具無しのラーメンも、野菜炒めをプラスしてちゃんぽん風にアレンジ。チャーシューを焼いたり茹で卵を作ってみたり、「脱・素ラーメン」でプラスアルファのアレンジを楽しむこともできます!
メリット③ 洗いやすい
鍋にはフッ素加工はされていませんが、炊飯時の焦げつきも麺を茹でたとのこびりつきも無く洗うのもスムーズ。ウェットティッシュでふき取る程度でも十分綺麗になったので、撤収で時間のないときはサッと拭いて家でしっかり洗うということもできそうです。
写真は新品ではなく、一通り料理をした後に洗い終わった「鍋13」。アルミ素材なのでサビさせないために、しっかり乾かしてからスタッキングします。
フッ素加工が施されたフライパンは炒め物や焼き物をしても焦げつくことなく、やはり料理後の洗い物もとても楽。使ったあとの片付けが楽なのは、何かを時間に追われがちなキャンプではとても大きなメリットではないでしょうか。
メリット④ パッキングや収納性も抜群!
クッカーに限ったことではなく、四角い形はパッキングや収納においてスペースを有効的に使えるというメリットがあります。
角型の山クッカーも、バックパック内でデッドスペースをつくることなくスッキリ収まりました。
ちなみに山クッカーはクッカー同士のスタッキングだけでなく、シングルバーナーやカトラリーなどの他のギアを収納して持ち運ぶこともできます。バーナーや持ち手がたためるシェラカップを収納すれば、調理まわりのグッズがひとまとめにできて便利です!
調理も持ち運びも予想以上に快適で人気ぶりにも納得ですが、使ってみていくつか気になったところもありました。
「山クッカー」のちょっと気になるところ
バックパックキャンプにはソコソコ重いかも・・・
3点セットの総重量は約0.5kgで、実際手にしたときに少し重いかな? と感じました。クッカーにプラスして燃料とバーナーを持ち運ぶことを考えると荷物多めのバックパックキャンプには少し重いかもしれません。
そのままだとOD缶が入らない
クッカーセットの中には燃料やバーナーを一緒に入れて持ち運べるものもありますが、山クッカーは110のOD缶をそのまま入れると蓋が微妙に浮いてしまいます。
そこでスッキリ閉じることができる裏技(というほどでもないですが)が、鍋のつまみを外すこと。つまみはネジ式で簡単に外せます。外した状態でスタッキングしてみると「鍋11」の蓋は少し浮いてしましますが、「鍋13」の蓋はしっかり閉じました。
燃料とバーナーをオールインワンで持ち運びたい場合は、このつまみを外す方法を試してみてはいかがでしょうか。もちろん外したつまみも入れておくのを忘れずに!
3点セットにしてコンパクト収納・・・優秀すぎる!
サイズ違いの鍋2つとフライパンの3点セットがこれだけコンパクトにスタッキングできるのは、かなり優秀。3種類あるのでいつもの料理にプラス1品を添えることもできるので、料理の幅も広がりますね。
個人的には袋麺を割らずにそのまま入れられるのがありがたく、今後ファミリー・ソロといったスタイルを問わず一軍クッカーの予感! 煮る・炊く・焼くなど幅広い料理ができる山クッカー、全キャンパーにオススメです。
ユニフレーム 山クッカー 角型 3