CAMP HACK[キャンプハック]


薪火と炭火づくしの冬に感じる“薪のありがたさ”【写風人の駒ヶ根アウトドアライフ~第3章#19】

0


使っている炭はラオス備長炭。国内産の備長炭に比べ若干火持ちは劣りますが、爆ぜにくく匂いも少なく何より安価でとても気に入っています。

サイズも豊富で、火鉢にちょうど良い荒太丸を30kg常備しています。
面倒な火起こしは、薪ストーブに放り込むだけ。
薪火と炭火の併用は体の芯まで暖めてくれるので、どんなに外が寒かろうが快適に過ごせます。

倒木作業で、思いがけない功名が!

※ちょうど一年前に撮影。我が家から東向き
さて、再び薪作りと原木の話に戻ります。我が家には隣接する森があり、間伐しながら森の管理を任されています。ただ忙しさにかまけて手入れを怠るとすぐにうっそうとした原始林となってしまい、こうなったらもう手が付けられません。

※森から我が家を見た写真
ところが先日役場によって松枯れの伐採が行われ、パワーショベルで道が切り開かれると我が家が少し見えるようになってきました。こうなると、もっときれいにしたいという欲が沸いてくるものです。
ノコギリ・鉈・小型チェンソーで低木や雑木を切り倒し、造林鎌で笹や蔓(つる)を払います。すべて手作業で、ブーツは傷み作業着やグローブは破れ、丸3日かけての重労働……。

しかしそれが念願の景観を手に入れるきっかけに! というのも、我が家の東側には富士山に次ぐ第2位の高峰「北岳」や、第3位の「間ノ岳」がそびえ立つ絶景があるのですが、この森に遮られ眺望は諦めていたのです。

駒ヶ根に移住する者にとっては南アルプスか中央アルプスが見えることがひとつのステータスであり、東西に2つのアルプスが見えれば最高の贅沢とも言えるのです。

そこで今回は、松枯れがなくなったことでさらに見通しを良くするための伐採を決行しました。
唯一ネックになるのが真横に通っている電線で、素人技で倒すにはとても危険な作業。そこで林業の友人に応援を頼み、より確実に倒すことにしました。20m近いカラマツ・ヒノキを7本倒し、視界が開けてスッキリ!
デッキからの眺めです。南アルプス一望という見晴らしではないですが、右側がぽっかり開いて北岳・間ノ岳が眺められるようになりました。

また伐採した大木は、玉切りにすると200個分ほどの収穫。荒れた雑木林を整備して大木を倒し、玉切りにして運び、割って井桁状に組んで乾燥させる。一年以上かけて、やっと燃やせる薪になるのです。

薪は森からの恵み。一から取り組むことで、薪作りの苦労と薪のありがたさを実感しています。焚き火の炎を眺める機会があれば、どうか薪について思いを馳せてみてください。自ずと薪に対するささやかな愛着と、感謝の念が生まれるかもしれません。

写風人の過去の連載記事はこちら

写風人

1955年生まれ。長野県駒ケ根市在住のプロカメラマン。薪ストーブを中心とした火のある生活を愉しみつつ、ダッチオーヴン料理や薪ストーブクッキングなどの講座も行う。かねてより念願であった森暮らしを実現。薪ストーブと焚き火三昧の日々を愉しんでいる。Instagramは@syahoo_jin

関連記事