バンライフブームの火付け役「CielBleu.(シエルブルー)」って何者?【人気ガレージブランドの裏話vol.5】

2021/02/26 更新

情報が少なく、ベールに包まれていることが多いガレージブランド。どんな人が、どんな想いでプロダクツを生み出しているのか?また、話題の商品はどうすれば入手できるのか?今回はウッドファニチャーやキャンパー・バンのカスタムでお馴染み、「CielBleu.(シエルブルー)」のワカさんとアネゴに詳細を聞いてきました。

アイキャッチ・記事内画像撮影:下城英悟

人気ガレージブランドをクローズアップ

大手メーカーによる大量生産品とは違い、職人技術やハンドメイドにこだわった高品質なアイテムが人気を博すガレージブランド。少量生産ながらもここ数年で人気がうなぎ登りのアイテムも少なくありません。

そこでこの企画では人気のガレージブランドにスポットを当てて、そのヒストリーと魅力に迫ります!

第5回目は「CielBleu.(シエルブルー)」

提供:シエルブルー
2020年に立ち上げ10周年を迎えた「シエルブルー」。ガレージブランドという文化がまだない2010年、第二次キャンプブームの前夜から活動をしている夫婦によるデザイナーズユニットです。

ウッド製ファニチャーの製作にはじまり、ここ数年はキャンプ向けバン(=キャンパー・バン)のカスタムを手掛けることで、キャンプカルチャーに新たな道を切り開いております。

地元は岡山県の倉敷。2012年2月に一念発起して埼玉県に引っ越してきました。新しいことをやるには、やっぱ東京周辺にいたほうがいいかなと思いまして。

家具作りを本格的に始めたのは、倉敷にいた2008年。埼玉に引っ越してからは自宅兼アトリエで、夫婦ふたりで製材から加工、組み立てまでをやっています。最近はキャンパー・バンのカスタムが中心で、ファニチャーの製作は時間が取れそうなときに限られた数だけ作っています。おそらく、日本で一番買いづらいブランドかもしれません(笑)。

と語るのは、シエルブルーの茨木一綺さん(通称ワカさん)。


シエルブルーの手掛けるウッド製ファニチャーは、自宅のインテリアとしても十分に使えるクオリティの高さが人気の秘密ですが、現在はバックオーダーが溜まっているそうで、ワカさんのおっしゃるとおり、手に入れるのはなかなか困難そう……。

今回は、そんな激レアファニチャーを手に入れる方法から、バンライフブームに火を付けたシエルブルーの近況について詳しく聞いてきました。

インタビュー!「CielBleu.(シエルブルー)」って何者ですか?

ブランド立ち上げのきっかけは?

提供:シエルブルー



活動を始めたのは2010年。ガレージブランドのなかでは老舗の部類に入るシエルブルーは、茨木一綺さん(通称ワカさん)と美伽さん(通称アネゴ)の夫婦で運営されています。

もともと、ママが倉敷でおうちカフェの経営をしていて。当時からキャンプが好きだったので、僕はアウトドアブロガーとして活動していました。当時はウッド製のファニチャーってほとんどなくて。だったら自分たちが欲しい物を作ろうとチェアやテーブルを作り始めたのがきっかけ。そうしたら「売って欲しい」という声が出てきて、片手間で始めたというのが正直なところです。(ワカさん)


2010年といえば、今のようなキャンプブームとなる前夜。インスタグラムも下火の時代だっただけに、ブランドの認知拡大にはとても労力を費やしたそうです。

関東には知り合いも少なかったので、時間があるときは東京・中目黒まで行って、飲み歩いては知り合いを作っていました(笑)。今のようにSNSで気軽に繋がれる時代じゃなかったから、すべてがリアル・コミュニケーション。そこで出会った人たちから人脈が広がっていって、いろんなイベントに招待されるようになって。そこから軌道に乗っていきました。(ワカさん)

すべて手作業!なかなか買えない至高のファニチャー

提供:シエルブルー
シエルブルーの代表的なプロダクツといえば、ウッド製のテーブルとチェア。外注はせず、全行程を夫婦ふたりで仕上げています。

家族用の大きなテーブルから持ち運びに便利な小さいテーブルまで。基本的には自分たちが欲しい物、仲間から要望があったものをベースに製作しています。シエルブルーは夫婦ユニットなので、要所要所に女性視点が入っているのが特徴。テーブルの隙間にカラービーズを挟んでみたり。ほかのガレージブランドよりは女性ユーザーが多いのも特徴ですね。(アネゴ)

提供:シエルブルー
2014年~2016年頃は作れば完売という状態が続いていて、ふたりは寝る間も惜しんで月間50~60台ほど作っていたそう。それでもオーダーに追いつかなくなり、現在はできる範囲で製作を行っています。それが故に、買いにくい状況が続いているとか。

購入を希望の場合、まずはメールで問い合わせ

待っていただいている方には申し訳ないのですが、現在は時間が空いたときに製作できる台数をこなしているという状況です。というのも、ちょうど2016年からキャンパー・バン(アメ車のバンをキャンプ仕様にカスタムした車のこと)のカスタム依頼があって、ここ数年はバンのカスタムがメイン業務になっています。

ですので、いろんな方から「今年は家具作るの?」と聞かれるのですが、キャンパー・バンの製作の合間に作っているというのが正直なところです。(ワカさん)

ファニチャーのオーダーは、シエルブルーのホームページ経由で問い合わせをするのがベストとのこと。現在は問い合わせを頂いた順に製作しているそうなので、気長に待てるという方は、まずはメールで連絡を!

キャリアの集大成!?現在はキャンパー・バンのカスタムが生業


若い頃からアメ車が大好きで、20代の頃は高級外車を中心としたオーディオ・インストーラーとして働いていたというワカさん。現在は古いアメ車のバンをキャンプ仕様にカスタムすることが生業となっています。

アメリカでバンライフのムーブメントが来ていたので、自分も愛車のシェビーバンをカスタムして車中泊仕様に改造していました。2016年に知り合いからカスタムの依頼を受けたのをきっかけに、キャンプ関係の知り合いから立て続けに依頼をいただき、今までで計7台のカスタムを手掛けてきました。

提供:シエルブルー
車の知識とファニチャー製作で培った木工加工の技術を活かしたキャンパー・バンのカスタムは、まさにシエルブルーの真骨頂。内装を引っ剥がし、壁・床・天井を一面ウッドで覆ったキャンパー・バンはまたたく間に感度の高いキャンパーから注目を集めることに。

最近では、イベントで自分の愛車を展示することも増え、ますます問い合わせも増えてきているそうです。

提供:シエルブルー

バンライフを流行らせたいという思いで始めたのですが、最近はバンライフというキーワードが独り歩きして、キャンピングカーと勘違いする方も増えてきてしまいました。「キッチンは付けられますか?」とか聞かれるんですけど、僕らはキャンプがベースにあるからキッチンは必要ない。ですので、あえてキャンパー・バンという言い方にして、現在はシェビーバンを中心にカスタムの依頼をお受けしています。


アウトドアとカスタムカーを絡めたイベントも開催

撮影:筆者
2020年11月には、シエルブルーの10周年を記念したイベント「Let’s Chill Out!」も開催。日本では初となる、アウトドア×カスタムカーを軸とした、多様なカルチャーが集結したイベントです。

撮影:筆者
会場となった静岡県のハートランド・朝霧には、普段のキャンプ場ではあまり見かけないようなカスタム満載のアメ車やヨーロッパ車に乗ったオーナーたちが集結し、尖ったキャンプスタイルを楽しんでいました。

撮影:筆者

僕らはキャンプが好きだし、アメ車も好き。でも、この2つのカルチャーってあまり混ざることがないので、一緒にしたら面白い化学反応が起きるんじゃないかと思って企画しました。

予想通り、アウトドアイベントに来なかったような人が来てくれたり、普段は目にしないものが垣間見えて面白いと言ってくれたりで、好評でした。

キャンプをブームで終わらせない。カルチャーを作っていきたい


ファニチャーの製作からキャンパー・バンのカスタム、イベントの企画まで、幅広い活動をしているシエルブルーのおふたり。

物を作るのが好きなので、この先もクリエイターとしていろいろやっていきたいと思っています。

ここ数年はブームもあってキャンプ界隈が盛り上がっていますが、これをブームで終わらせたくはない。イベントは今年もやりたいですし、ガレージブランドなどを集めて個展もやってみたい。とにかく、キャンプカルチャーを作っていきたいですね(ワカさん)。

夫婦ふたり、二人三脚でキャンプシーンを牽引していくシエルブルー。2021年の動向も目が離せなくなりそうです。

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フリーランスのエディター/ライター。8歳からキャンプをはじめ、現在は二人の子どもを連れてのファミリーキャンプに勤しむ日々。「外でも家のようにくつろぐ」をテーマに、快適でお洒落なキャンプスタイルを探求中