【あの半透明素材はなに?】インパクト大のハイテク素材キューベンファイバーの魅力に迫る

2020/12/01 更新

半透明のビニールのようなテントや小物を見たことはありませんか?その素材の正体は「DCF」という極薄フィルムで、通称「キューベンファイバー」と呼ばれています。強靭な耐久性と圧倒的な軽量性、防水性を併せ持った次世代素材。その機能と魅力に迫ります。


アイキャッチ画像出典:instagram by@mikikurota

素材感あふれる不思議なテントを発見!

出典:instagram by@mikikurota
キャンプフィールドへ行くとキャンパー達の色んなアイテムを見かけますよね。そんな中で、ビニールのような紙のような、半透明のテントを目にしたことはありませんか? これには「キューベンファイバー」と呼ばれる素材が使われています。

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この素材、見るからに軽そうですよね。でも見た目からして「簡単に破れそう」「劣化が早そう」などのマイナスイメージも。そこで、このキューベンファイバーがどんな素材で、どういった特徴があるのかを調べてみました。

キューベンファイバーってどんな素材?

出典:TOYOBO
まずキューベンファイバーを語る上で欠かせないのが、素材の核となる「ダイニーマ」という繊維。密度の高いポリエチレン素材で、有機繊維として最高レベルの強度・弾性率を有しています。

その強度は、理論上10mmのロープで約20tが吊り下げられるほど。釣り糸やクライミングの落下衝撃に耐えるスリングに使われていることからも、その耐久性の高さがわかります。

このダイニーマを極薄のUV樹脂フィルムでラミネート加工したのがキューベンファイバー。シート状になることで、ダイニーマの特性を保持しながらも、ファブリックとしての使用を可能に。アウトドアギアだけでなく、ヨットの帆や軍隊の防具などにも採用されています。

キューベンファイバーにはいろんな名称がある

出典:LOCUS GEAR
キューベンファイバーは通称で、正式名称は「DYNEEMA COMPOSITE FABRICS(ダイニーマ・コンポジット・ファブリック)」略して「DCF」と呼ばれています。

また、ダイニーマはオランダの化学メーカー「DSM社」と日本の化学メーカー「東洋紡」の共同開発製品。それぞれ同じ機能性を持ちながらも、DSM社は「ダイニーマ」、東洋紡では「イザナス」という異なった名称で展開されています。

キューベンファイバーのココがスゴい!

ここからはキューベンファイバーの魅力に迫っていきましょう! 見た目以上にいろんな機能を秘めたハイスペック素材なんです。

過酷な山岳環境に対応する耐久性

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最大の特徴とも言えるのが、ダイニーマ繊維が持つ圧倒的な耐久性。山の稜線のような強風の吹き荒れる環境にも対応し、岩や地面などの擦れでも破れるような心配はありません。

ただし一点に集中した力がかかると穴が空く可能性があるので、尖った石や枝には気をつけましょう。

とにかく軽すぎる!

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高い耐久性を誇るキューベンファイバーだからこそ、限界まで軽量化された極薄生地が実現されています。中には重量がたった300gのシェルターも。リンゴ一個と変わらない重さで持ち運べるなんて驚きですよね。

水を吸収しない防水素材

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キューベンファイバーは水を吸収しない防水素材。半永久的に防水機能を保持するため、劣化による染み込みを気にせず使い込めます。ただし、縫い目から浸水する可能があるので、100%防水素材というわけではありません。

紫外線劣化に強く、長く使い込める

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耐紫外線性があるため、長時間日光を浴びても変質しにくい特性があります。また、アウトドアギアによくあるPUコーティングの劣化による加水分解も起こる心配もなし。丁寧に使いメンテナンスをすることで、10年選手の相棒として使い込めます。

この質感がポイント!薄っすら透ける生地

出典:楽天市場
キューベンファイバーは半透明の独特な風合いも魅力のひとつ。素材感をむき出しにしたシンプルなデザインは、アウトドアでもマッチしやすい洗練された印象を与えてくれます。テントやシェルターは厚い生地を使用しているため、小物ほどの透け感はないのでご安心を!

そんなキューベンファイバーにもちょっと気になる所が……

熱に弱いので焚き火には注意

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ポリエステル素材は耐熱性に弱いため、キューベンファイバーにとって熱は大敵とも言えます。織物と違いシート状になっているので、一度穴が空くと修復も一苦労。焚き火をする際は火の粉が飛ばないように注意が必要です。

まだまだ流通しにくい素材

キューベンファイバーは価格が高く、一般的な素材を使った同アイテムに比べて2〜3倍の値段設定。ただし長持ちする素材だと考えれば、決してコスパの悪い製品ではありません。

また、大手アウトドアブランドからの商品展開は少なく、多くがガレージブランドから登場しています。テントやシェルターはロット数が少なく受注生産のものもあるため、早めにチェックしておきましょう。

【種類別】キューベンファイバーを使ったアウトドアギア集

出典:instagram by@LOCUSGEAR
ここからはキューベンファイバーを使ったアウトドアギアを、テント・シェルター・サコッシュ・バックパックなどの種類別にご紹介します。

1〜2人用テント

ビッグアグネス フライクリーク HV2カーボン with ダイニーマ
US産ブランド「ビッグアグネス」の小型テント。ダブルウォールにも関わらず、総重量652gは驚異的の一言です。フライにキューベンファイバーを使用したユニークな見た目も特徴。
ITEM
ビッグアグネス フライクリーク HV2カーボン with ダイニーマ
使用人数:2名
フロア面積:2.6㎡
収納サイズ:13cm×47cm
素材:Dyneema(フライシート・フロア)、7d通気加工リップストップナイロン(本体)
総重量:652g




ローカスギア ジェダイ・DCF-イーヴェント・ドーム
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日本のガレージブランド「ローカスギア」から初登場のドーム型シングルウォール テントです。”DCF-eVent”という、キューベンファイバーに透湿性が加わった次世代素材を採用。前室や小タープのオプションがあり、用途に応じた使い分けができるのも◎
ジェダイ・DCF-イーヴェント・ドームの詳細はこちら


1〜2人用シェルター

ミキクロタ エレメンタル1
出典:mikikurota
U.Lギアを展開する人気ガレージブランド「mikikurota(ミキクロタ)」。エレメンタル1は「必要なこと」「必要でないこと」を追求したシンプルなキューベンファイバーのシェルターです。オプションのメッシュインナーで幅広い使い方もできます。

エレメンタル1の詳細はこちら

ローカスギア クフ・DCF-B
出典:LOCUS GEAR
重量わずか335g。ジャケットと変わらない重さでコンパクトに持ち運びできる、キューベンファイバー採用の超軽量シェルター。洗練された無駄のないデザインは、キャンプフィールドでも際立つこと間違いなし。

クフ・DCF-Bの詳細はこちら

サコッシュ

アンドワンダー ダイニーマ・サコッシュ
日本発のアウトドアブランド「アンドワンダー」。50gの軽量サコッシュはアウトドアだけでなくタウンユースにも馴染みやすいシンプルなデザインです。本体はキューベンファイバー素材なので、外からでも中身を確認できるメリットも。
ITEM
アンドワンダー ダイニーマ・サコッシュ
素材:ポリエチレン(Dyneema) 別布 POLYESTER 100%
重量:50g
サイズ:フリー


アトリエブルーボトル ハイカーズサコッシュ-01DCF
ハイカーから絶大な支持を得る日本産ガレージブランド「アトリエブルーボトル」の人気サコッシュ。裏側に透明PVCを採用し、登山中でも地図を出さずに見ることができます。表側のポケット部分にキューベンファイバーを使用した強度のあるモデルです。

ハイカーズサコッシュ-01DCFの詳細はこちら

バックパック

ミレー トリロジー30
登山メーカー「ミレー」のキューベンファイバー素材バックパック。圧倒的な軽量性と高い耐久性を兼ね備えています。使用は極地での登山を想定していますが、ミニマムなアウトドアにもおすすめのアイテムです。
ITEM
ミレー トリロジー30
素材:50D DYNEEMA COMPLEX
重量:630g
容量:30リットル

アンドワンダー キューベンファイバーバックパック
素材感のある見た目が印象的。全体にキューベンファイバーが使われたバックパックです。人気のロールトップ式で容量に応じたパッキングスタイルが可能。重量はたったの225g。背面のパッドを取り除くことでコンパクトに収納できます。
ITEM
アンドワンダー キューベンファイバーバックパック
素材:本体/ポリエチレン100%、別布部分/ポリエステル100%
重量:250g
容量:25リットル

メリットだらけの「キューベンファイバー」が見逃せない!

出典:instagram by@mikikurota
頑強で軽く、水や紫外線にも強い高機能なキューベンファイバー。「一味違ったアウトドアを楽しみたい!」そんな方におすすめのユニークな素材です。独特な風合いのある見た目は、使っているだけで特別感を演出してくれますよ。今後もキューベンファイバーが見逃せませんね。

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標高1,800m、長野県南部にある「鹿嶺高原キャンプ場」を運営。キャンプスタイルはシンプルで、テントとタープさえあればOK。自然の中で迎える朝が好き。

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