「テントから眺める自転車と自然のコントラストも最高!」
ミリタリー色が濃いナオキさんのキャンプサイトですが、テントはもちろん、簡単な料理が楽しめるリビングセットやコンパクトな焚き火台もあり、かなり快適そう。もはや普通のソロキャンプと大差ありません。
工夫次第で、ここまでいろんなギアを積載できるってことですね。もちろん大切な“相棒”もサイトの一部です。
自転車キャンプは積載量に限りがあるので、必要なギアだけを選ぶことが大切です。それでも現地でいかに快適に過ごせるか。いろいろと想像して、工夫していく達成感を楽しんでいます。
それと、テントに寝転がりながら見る自転車と自然のコントラストも最高。自転車とテントを自分好みの配置にセッティングして、ソロ用の小さな焚き火台をそばに置き、それを眺めながらお酒と食事を楽しむ時が至福の時間です。
もちろん、ライド中の爽快感や現地に着いたときの達成感、なにが起こるかわからない冒険感も自転車キャンプの魅力。コロナ渦での運動不足が解消できる上に、ちょっとした旅行気分が気軽に味わえるので、ストレス発散にもなりますよ!
【けんたさんの場合】最小限のパッキングで、走りやすさを重視!
そして最後は、自転車系youtuberのけんたさんにお話を伺ってみました。グラベルロードで淡路島を一周するなど、自転車キャンプの動画を何本も配信する、バイクパッキングの達人のひとりです。
自転車キャンプ歴は4年ほど(2020年時)で、今は必要なものをいかに最小限でスタイリッシュに積載できるかを追求しているとか。その秘訣、ぜひとも教えてほしいです!
100kmライドでも快適な、安定感抜群もULパッキング
けんたさんの現在の愛車は、半年ほど前に入手したチネリのキングジデコ。そこにバイクパッカーにはお馴染みのメーカー、ボントレガーやブラックバーンのフレームバッグやサドルパックをセット。あえてパニアバッグを使わないことで、アクティブ感に溢れたスポーティなパッキングに仕上がっています。
これはライドも不自由なく楽しめる自転車キャンプスタイルです。走りやすさを重視して無駄を削りまくっているので安定感も抜群! 荷物が邪魔にならないので、とても走りやすいですよ。それでも食料さえあれば何泊でもできるし、100km以上のライドでも快適です。
収納されている装備がこちら。アウトドアリサーチのヘリウムビビィとモンベルのフライシートを併用することで、テントを使わずとも快適な寝床を確保。かなりのスペースの簡略化と軽量化を実現しています。
ということで、早速パッキングのこだわりとポイントを聞いてみましょう!
衣・食・住のギアをバランスよくスマートに配置
調理器具や食料など重量があるアイテムは、下段のフレームバッグにまとめています。それにより重心が自転車の中心の真下にきて安定するんですよ。
上段のフレームバッグは、すぐに取り出せる着替えやレインウエア、撮影機材を入れています。タープのポールもフレームバックと一緒にフレームに巻き込むとスッキリと収納できますよ。
ビビィやフライ、シュラフなど、軽いけど大きくてかさばる寝具系は、サドルバッグにまとめています。こんな感じで、積載する場所によって荷物のジャンルを分けておくと整理整頓しやすいでよ。
そしてチェアやテーブルはハンドルにタイタンストラップで固定して積載。ジャンル的には“過ごす系”のギアですね。ヘリノックスのテーブルの収納袋は、ドロップハンドルにぴったりハマるサイズ感なんですよ。なので、そのまま取り付けても安定感抜群なのでオススメ!
「いつもより非日常感が味わえ、1日が長く濃くなります(笑)」
ミニマムなギアで構築された、けんたさんのキャンプサイトはULハイカー並みのコンパクト感。それでもロングライドの疲れを癒せる、開放的なリラックス空間になっています。
自転車に詰めるギアの量は限られているので、普通のキャンプみたいに贅沢はできません。でも、そこがまた良くて、限られたギアでキャンプをすると、ちょっとエクストリームで、より非日常感を味わうことができます。しかもUL系のギアは、様々な工夫が施されているからロマンもありますよね。
もちろんキャンプ地までの過程のすべてを楽しむことができるし、ガイドブックには載ってない美しい景色や美味しいご飯屋さん、現地の素敵な人々に出会える可能性も高いです。
車や電車よりも圧倒的にアクティブな旅感を味わえるし、全ての動力が自分次第なので、1日が長く濃くなりますよ(笑)。
今回、紹介してくれたセットは、けんたさんの動画でもチェックできます。自転車キャンプの魅力も含め、さらに詳しくパッキングスタイルの解説してくれているのでチェックしてみてください!
スマートな積載術を覚えて、自転車キャンプに挑戦!
自転車キャンパーさんたちの積載術は、どれも実用的で即戦力にものばかりでした。三者三様、それぞれのこだわりがありますが、みなさんが共通しているのは、キャンプだけでなく、そこに向かう道中もとことん楽しむこと。その遊び心が、快適でスマートな積載術に繋がっているようです。
とはいえ、慣れるまでは荷物を積んだ自転車で長距離を移動するのは、なかなか大変なのも事実。やはり最初は短い距離からスタートして、少しずつ距離を伸ばしていくのがよさそうです。そうやって無理をしないで楽しんでいくうちに、きっと新しいキャンプの魅力に出会えるはず!