自転車キャンプの荷物、どうしてる? 先輩キャンパーに聞いた、積載の「コツ」と「ポイント」

2020/12/01 更新

バイクパッキングという名称で、人気急上昇中の自転車キャンプ。その要となる、自転車へスマートなパッキング方法を、ベテランの自転車キャンパーさんたちに聞いてみました。厳選されたギアで快適に楽しむ、彼らのキャンプスタイルも要注目です!


アイキャッチ画像提供:けんたさん

自転車キャンプ、どうすれば快適に楽しめる?

提供:けんたさん
抜群の機動力と身軽さが魅力の自転車キャンプ。自分のペースで行動できるためソロキャンプ向きですが、もちろん仲間や家族と一緒にツーリング感覚で楽しむこともできます。

しかしビギナーにとっては、自転車にギアを積載するって時点で、ちょっとハードルが高いイメージがありますよね。当然、持ち運べるアイテムにも制限があるし、テント等の大型ギアの積載方法も気になるとことです。

ベテラン自転キャンパーに、コツを聞いてみた!

そこで、快適なキャンプを楽しんでいるベテラン自転キャンパーさんたち3名に、積載のコツとポイントを聞いてみました。最後には、自転車系youtuberのけんたさんも登場しますよ!

【大場さんの場合】バランスを意識しつつ、用途別にパッキング

提供:大場さん
一般社団法人くりはらツーリズムネットワーク業務執行理事/くりくりサイクリングくらぶ主宰 大場寿樹さん
宮城県の栗原市で自転車や旅行の事業に携わる傍ら、自身も自転車でソロキャンプを満喫している。「釣り、トレイル、パックラフトなどのアクティビティを加えて、自転車キャンプのスタイルを拡張していきたいです」。インスタは(@hisakioba)をチェック。
大場さんが自転車キャンプにハマったのは1年半ほど前。元々自転車に乗っていたけれど、海外のサイクリストがバイクパッキングで大自然を旅している姿に憧れ、そのタイミングでキャンプも始めたとか。

自然が身近なタープ泊で、ノンビリと焚き火を楽しむセット

提供:大場さん
こちらが大場さんのキャンプ装備一式。愛車はアメリカの老舗サイクルメーカー、コナのグラベルロードバイク(ツーリングバイク)、ローブLTD”の2019年モデル。

サドルバッグはもちろん、トップチューブバッグ、ステムバッグ、フレームバッグなどをフル活用して、かなり大量のギアを小分けに積載しています。さらにスタビライザーも使用。

これは軽量性と自然との一体感を優先したタープ泊で、焚き火を楽しむキャンプのセットです。焚き火系のギアを優先して、着替えやクッカーを最小限に抑えました。それでも安全性を考慮して、エイドキットやレインウエア、工具類は必携ですね。

それはで一体、どんな部分にこだわったパッキングをしているのでしょうか。

適材適所に小分けしながらも、重心は自転車の中心。

提供:大場さん

できるだけ用途別にパッキングし、重さと使う順番を意識して各バッグに入れるようにしています。例えば、走行中に使うアイテムは、トップチューブやフレームなどの手が届きやすいバッグに。

ハンドルとトップチューブ周りのフロント側のバッグには、寝袋やビビィなどの比較的軽いギアやレインウエア、カメラなど使用頻度の高いもの。サドルバッグとスタビライザーには、焚き火道具やクッカー、ペグなど重いものを収納。

フロントが重いと軽快さが無くなる気がするので、なるべく自転車の中心部分に重心を集めるように心掛けています。

提供:大場さん
ちなみに積載されていた全てのアイテムがこちら。タープ泊のためテントはありませんがが、焚き火台や鉈などワイルドなギアも揃っています。なによりも、こんなにも多くのギアがコンパクトに収納されていたことに驚きを隠せません。

用途に合わせてバランスよく小分けしていけば、これだけの荷物を積載しても快適なライドが楽しめるとか。

「キャンプ地へのアクセスもアクティビティになります」

提供:大場さん
タープ泊とはいえ、一晩中じっくりと焚き火が楽しめる大場さんのサイト。ソロキャンプなら、これでも充分ですよね。しかも自転車キャンプの魅力は、それだけじゃなさそうです。

自転車キャンプは基本的には1泊2日。移動距離は仕事帰りに行ける最短の5kmから100km未満までいろいろ。林道や農道などの未舗装路も必ずルートに入れて、アドベンチャー気分を高めています。

やっぱり、キャンプ地へのアクセスもアクティビティになるのが自転車キャンプの魅力ですから。自分でルートを調べて、目的地のキャンプ場まで辿り着いたときの達成感と安堵感は最高ですよ。

最初はデイキャンプからはじめて、少しずつ距離を伸ばしたり、ギアを増やしたりしていくとチャレンジしやすいかも。それで自分にとって必要なアイテムを厳選していくのも、自転車キャンプの楽しさのひとつだと思います。

【ナオキさんの場合】オフロードを走ることも想定して積載する

提供:ナオキさん
BYCRUISE ORIGINALSアンバサダー ナオキさん
自転車&アウトドアをコンセプトにした都内のショップ「クルーズ」のブランド「バイクルーズオリジナルズ」のアンバサダーとして活躍。キャンプ歴は5年で、昨年より自転車キャンプにハマリ中。インスタは(@naoki_0304)をチェック。
続いては都内在住のキャンパー、ナオキさん。元々キャンプを楽しんでいたが、都内のアウトドア系の自転車屋で今の愛車に一目惚れし、「これで自然の中をライドしてみたい!」と、自転車キャンプを楽しむようになったとか。

ミリタリーを意識したタフなルックスの一泊装備


提供:ナオキさん
そんなナオキさんのキャンプセットがこちら。相棒はBMXシーンから派生したタフなブランド、フェアデールのフラッグシップモデルとなるウィークエンダーノマド。そこにラックをセットして積載量をアップ。前後にパニアバックも装備しています。

このセットは週末に一泊できるキャンプ装備で、移動距離は10〜20kmくらい。最長で90kmくらいは走れます。1番のお気に入りは前後にセットしたペラゴのコミューターラックですね。

他に、フロントにラルローダーズ、リアにオルトリーブの防水パニアバッグを装備して、ポーセリンロケットのフレームバッグと、ブラックバーンとウルフトゥースのステムバッグをセットしています。

提供:ナオキさん
そこに収納されているギアがこちら。ミリタリーを意識して、なるべく統一感を出しているとのこと。ライトファイターのソロテントや、ヘリノックスのタクティカルチェアやテーブルも迷彩カラーで揃えています。

では、気になる積載のポイントやこだわりは?

各所をしっかり固定して、左右を同じ重さにする

提供:ナオキさん

まずはしっかりと荷物を固定することを心掛けています。キャンプ場までの道中ではオフロードを走ることも多いですから。途中で荷物が落ちていないか、チェックすることも大切。目的地に到着してから、「あれ? 無い!」ってこともありますから(笑)。

提供:ナオキさん

積載幅が1番大きいテントはポールを先に抜いて別々にするのもポイントですね。幕はフロントラック、ポールは後ろのパニアバックに収納することで、驚くほどコンパクトになります。

提供:ナオキさん

あとは、できるだけ左右を同じ重さにすること。左右のバランスが崩れると走行に支障が出るので注意してください。オルトリーブの防水パニアバッグも、左右同じサイズのペアモデルを使っています。


「テントから眺める自転車と自然のコントラストも最高!」

提供:ナオキさん
ミリタリー色が濃いナオキさんのキャンプサイトですが、テントはもちろん、簡単な料理が楽しめるリビングセットやコンパクトな焚き火台もあり、かなり快適そう。もはや普通のソロキャンプと大差ありません。

工夫次第で、ここまでいろんなギアを積載できるってことですね。もちろん大切な“相棒”もサイトの一部です。

自転車キャンプは積載量に限りがあるので、必要なギアだけを選ぶことが大切です。それでも現地でいかに快適に過ごせるか。いろいろと想像して、工夫していく達成感を楽しんでいます。

それと、テントに寝転がりながら見る自転車と自然のコントラストも最高。自転車とテントを自分好みの配置にセッティングして、ソロ用の小さな焚き火台をそばに置き、それを眺めながらお酒と食事を楽しむ時が至福の時間です。

もちろん、ライド中の爽快感や現地に着いたときの達成感、なにが起こるかわからない冒険感も自転車キャンプの魅力。コロナ渦での運動不足が解消できる上に、ちょっとした旅行気分が気軽に味わえるので、ストレス発散にもなりますよ!

【けんたさんの場合】最小限のパッキングで、走りやすさを重視!

提供:けんたさん
自転車系youtuber けんたさん
現在、約20万人の登録者数 を誇るYOUTUBEチャンネル「けんたさん」で、自転車に関する動画を発信。CAMP HACKチャンネルでもアワイチ動画でご一緒しました! 自転車キャンプも満喫中。「ソロキャンプが多いので軽量化が必須ですが、今後は荷物を気にしない、グルキャンやファミキャンもやりたい!」チャンネルはこちら
そして最後は、自転車系youtuberのけんたさんにお話を伺ってみました。グラベルロードで淡路島を一周するなど、自転車キャンプの動画を何本も配信する、バイクパッキングの達人のひとりです。

自転車キャンプ歴は4年ほど(2020年時)で、今は必要なものをいかに最小限でスタイリッシュに積載できるかを追求しているとか。その秘訣、ぜひとも教えてほしいです!

100kmライドでも快適な、安定感抜群もULパッキング

提供:けんたさん
けんたさんの現在の愛車は、半年ほど前に入手したチネリのキングジデコ。そこにバイクパッカーにはお馴染みのメーカー、ボントレガーやブラックバーンのフレームバッグやサドルパックをセット。あえてパニアバッグを使わないことで、アクティブ感に溢れたスポーティなパッキングに仕上がっています。

これはライドも不自由なく楽しめる自転車キャンプスタイルです。走りやすさを重視して無駄を削りまくっているので安定感も抜群! 荷物が邪魔にならないので、とても走りやすいですよ。それでも食料さえあれば何泊でもできるし、100km以上のライドでも快適です。

提供:けんたさん
収納されている装備がこちら。アウトドアリサーチのヘリウムビビィとモンベルのフライシートを併用することで、テントを使わずとも快適な寝床を確保。かなりのスペースの簡略化と軽量化を実現しています。

ということで、早速パッキングのこだわりとポイントを聞いてみましょう!

衣・食・住のギアをバランスよくスマートに配置

提供:けんたさん

調理器具や食料など重量があるアイテムは、下段のフレームバッグにまとめています。それにより重心が自転車の中心の真下にきて安定するんですよ。

上段のフレームバッグは、すぐに取り出せる着替えやレインウエア、撮影機材を入れています。タープのポールもフレームバックと一緒にフレームに巻き込むとスッキリと収納できますよ。

提供:けんたさん

ビビィやフライ、シュラフなど、軽いけど大きくてかさばる寝具系は、サドルバッグにまとめています。こんな感じで、積載する場所によって荷物のジャンルを分けておくと整理整頓しやすいでよ。

提供:けんたさん

そしてチェアやテーブルはハンドルにタイタンストラップで固定して積載。ジャンル的には“過ごす系”のギアですね。ヘリノックスのテーブルの収納袋は、ドロップハンドルにぴったりハマるサイズ感なんですよ。なので、そのまま取り付けても安定感抜群なのでオススメ!

「いつもより非日常感が味わえ、1日が長く濃くなります(笑)」

提供:けんたさん
ミニマムなギアで構築された、けんたさんのキャンプサイトはULハイカー並みのコンパクト感。それでもロングライドの疲れを癒せる、開放的なリラックス空間になっています。

自転車に詰めるギアの量は限られているので、普通のキャンプみたいに贅沢はできません。でも、そこがまた良くて、限られたギアでキャンプをすると、ちょっとエクストリームで、より非日常感を味わうことができます。しかもUL系のギアは、様々な工夫が施されているからロマンもありますよね。

もちろんキャンプ地までの過程のすべてを楽しむことができるし、ガイドブックには載ってない美しい景色や美味しいご飯屋さん、現地の素敵な人々に出会える可能性も高いです。

車や電車よりも圧倒的にアクティブな旅感を味わえるし、全ての動力が自分次第なので、1日が長く濃くなりますよ(笑)。

今回、紹介してくれたセットは、けんたさんの動画でもチェックできます。自転車キャンプの魅力も含め、さらに詳しくパッキングスタイルの解説してくれているのでチェックしてみてください!

スマートな積載術を覚えて、自転車キャンプに挑戦!


自転車キャンパーさんたちの積載術は、どれも実用的で即戦力にものばかりでした。三者三様、それぞれのこだわりがありますが、みなさんが共通しているのは、キャンプだけでなく、そこに向かう道中もとことん楽しむこと。その遊び心が、快適でスマートな積載術に繋がっているようです。

とはいえ、慣れるまでは荷物を積んだ自転車で長距離を移動するのは、なかなか大変なのも事実。やはり最初は短い距離からスタートして、少しずつ距離を伸ばしていくのがよさそうです。そうやって無理をしないで楽しんでいくうちに、きっと新しいキャンプの魅力に出会えるはず!

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サブカル全般が守備範囲の、文化系外遊びライター&編集者。アメリカンカルチャーやアウトドアを軸にしたファッション誌やWEB媒体で活躍。キャンプと焚き火と山とお酒と漫画が好き。今年はULハイクにも挑戦したい。

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