アウトドアマン・写風人さんが送る”南信州の森暮らし”
長野県・駒ヶ根市に居を構える写風人さん。アウトドアと密接な日々の暮らしを綴ります。
1955年生まれ。GRIP SWANYオフィシャルカメラマン。FIRESIDE薪ストーブエッセイ著作家。2019年より南信州に移住し、薪ストーブを中心とした火のある生活を愉しんでいる。Instagramのアカウントは@syahoo_jin
南信州も、今年は“特別な夏”
長い梅雨が明けたと思ったら、今度はジリジリした猛暑。新型コロナウイルスも再び感染が広がり、特別な夏とも言われていますね。というわけで今夏はお盆休みも帰省せず、おとなしく自宅待機することに。
南信州でも日中はさすがに暑く、それでも家に隠ることなく外で過ごす時間が多い森暮らし。幸い我が家の南には森が茂り、川も流れているので爽やかな風が吹き抜けます。
川の見た目は用水路のようですが、中央アルプスの雪解け水でとても冷たく清涼感があります。
毎年夏になると川の水を引き込み水場を設けています。“足湯”ならぬ“足水”です。水温は15°Cほどの冷たさがあるので、スイカや飲み物も気持ちよく冷えます。
暑さのあまり、滝行で水浴び
暑くてたまらないときは冷水を思いっきり頭から浴びたくなり、滝行もどきの水浴びで暑さを吹っ飛ばしています。
身体が心地よく冷えたところで、薪(たきぎ)を集めながら焚き火の始まり。枝払いをした薪があちこちに散乱しているので、整理しながらOzpig(オージーピッグ)を使ってクッキング開始です。
オージーピッグ ファイヤーサイドエディション
暑気払いといえば、やっぱりカレー
夏はやっぱり手早くできるカレーに限りますね。コッパーシェラカップでご飯も炊いて、真夏のアウトドアランチ。噴き出る汗に我慢できず再び水浴びをしてしまいますが、この繰り返しは意外と体力消耗をします……。
東向きのデッキは午後から日陰になり、とても過ごしやすくなります。先日DIYしたデッキは、カーカムスの「キャンプサイト3」が張れるよう奥行き2,600mmにしました。
データ上、余裕で張れると思っていたニーモの「オビ2P」はペグダウンするとギリギリ。メーカーの設営面積はガイロープの長さまで表示していない場合があるので、要確認ポイントでした。
デッキはペグが打てないので、固定にはデッキ用アンカーを使っています。
デッキの隙間にはめ込んで回すと、抜けにくくしっかり固定されます。デッキテントは部屋から自由に出入りできるので、おうちキャンプには持ってこいですね。それに土や草で汚れないので片付けも手早くできます。
さて、そんなおうちキャンプの合間に、夏休みということでいくつか来客がありました。おもてなしにこの夏購入したオーブンが大活躍したのでご紹介したいと思います。
新調したポータブルピザオーブン「KABUTO」が大活躍
今年はコロナ禍のため大人数の集まりは控え、少数での入れ替わり立ち替わり。子供連れの来客にはテントやらハンモックでキャンプ気分を味わってもらいましたが、連日のランチはすべて「KABUTO」が活躍してくれました。
ファイヤーサイド KABUTO
ピザはもちろんあらゆるオーブン料理に対応できるというもので、前から欲しかったアイテムです。
燃料は枯れ枝とペレット。炭も併用すると火持ちも良くなります。
燃焼室の炎は天井を這う構造になっており、余熱は30分ほどで300°Cに。オーブン室は400°Cにも達するので、本格的ナポリピッツァも焼けるプロ顔負けの薪窯です。
KABUTOでアウトドア料理をおもてなし
メニューの一例です。ピザはほぼ1分で焼けるので、KABUTO1台でも回転が速く効率的。最初に少し時間のかかるオーブン焼きから始めます。
まずは「アボカドのオーブン焼き」。種をくり抜いた穴に卵を落とし、マヨネーズと黒コショウで味付けして10分ほど焼き上げます。
こちらは「鳴門金時のメープルバターチップス」。スライスした鳴門金時を耐熱皿に並べ、溶かしバターとメープルシロップを全体にかけ、約20分焼き上げます。
「ホロホロ鶏のロースト」は時間に余裕のあるときに試しに作ってみました。味付けはシンプルに塩コショウとローズマリーだけ。器はLODGEのコンボクッカー(旧タイプ)がピッタリ収まりました。
オーブン室の温度は上部の奥が最も高いので、15分毎に4回転して焼き上げました。
ピザは日替わりで色々作りましたが、特に美味しかった2品を紹介します。こちらが「生ハムとしらすのハーフ&ハーフ」。
同じくしらすを使った「4種のチーズとお餅」。生地は既製品で済ませましたが、トッピングだけでも十分楽しめます。
「KABUTO」は多少かさばりますが、煙突がはずれて脚も折りたためますし、別売りのカバー&ケースを使えば持ち運びも簡単。燃料も小枝をポキポキ折って入れるだけですので、キャンプ場でも十分活躍できるオーブンだと思います。
最後に、最近のマイブームをひとつ
カレー調理でご紹介したオージーピッグ。薪割りで出た木っ端を上からポイポイ放り投げて焼却できるのもとても便利なのですが、その熱源でお湯を沸かしコーヒーを淹れています。
この時間になると長袖を着ていても涼しいくらい。切り株に腰掛け森に溶け込む薪棚を眺めながら、一杯のコーヒーを飲み干す。これが一日の〆になっています。
遠出のできない今年の夏ですが、森暮らしのおかげで自宅でもアウトドアを感じながら過ごせています。短い夏、工夫をしながら楽しみたいですね。