安くて安心でかっこいい……高コスパテントを賢く手に入れたい
近年相次ぐ新規ブランドの参入で、年々増加するテント のラインナップ。最近では“安い・安心・かっこいい”の3拍子が揃う高コスパテントも珍しくありません。
これからキャンプを始める人には特にうれしい3拍子。高コスパテントを賢く手に入れて、スムーズなキャンプライフのスタートを切りたいですよね。
お手頃なのはうれしいけれど、安いテントって実際どうなの?
高コスパテントというと聞こえはいいものの、やはり気になるのはそのクオリティ。お値段が安い分、心配になってしまう人もいるのでは?
「テントの適正」に応じて材質や構造が異なる
一般に高価なテントは、厳冬期登山や雪中キャンプなど、過酷な環境下に耐え得るハイスペック素材を採用。より強度や利便性を高める構造や細部の作りにもこだわりが。
一方お手頃価格のテントは、「年1〜2回ハイシーズンのみ」などの使用の適正に応じて、強度と価格のバランスが取れた材質や構造。つまり、極端に安価なテントを除けば、単純に“安い=悪い”ではないんです。
チェックしておきたいスペック「耐水圧」
テントによって異なる適正なシチュエーション。価格が安いからNGという判断ではなく、自分のキャンプスタイルに合ったテントを選ぶことが大切です。
ただし、どんなテントでも不可避なのが「雨」というシチュエーション。いくら他のスペックが高くても、中程度以上の雨をしのぐには、最低でも1,500mm以上の耐水圧のものを選びましょう。
ソロやデュオキャンプ、ツーリングにおすすめの高コスパテント
使用人数や設営方法などの特徴別に、おすすめの高コスパテントをセレクトしてみました。まずは、ソロやデュオキャンプ、ツーリングにおすすめのテントからご紹介!
①フィールドア「クロスポールドーム240」
まずはコスパ優秀ブランド、フィールドア から。鋭角シルエットが特徴のこちらは2人用テント。美しいだけでなく、靴など置くのに便利な前室を備えた、実は合理的な形状。
フライ・インナーはポリエステル生地で、耐水圧は安心の1500mm。ポールには、軽量で高強度のアルミ合金「超々ジェラルミン(A7075)」を使用。
さらに生地にはUPF50+のUV加工、最大12.7℃の遮熱効果があるシルバーコーティング加工が。両サイド上部のベンチレーションで通気性も◎。暑い季節も快適に過ごせる工夫が随所に。
そしてもう1つ注目なのが寝室奥のスペース。大人2人がゆったり寝転んでも荷物置き場が確保できて、使い勝手がUP。
ポールを追加すれば写真のようにドア部分を上げてキャノピー使用も。大雨でなければタープ なしでOKです。ただし、下部に冷気を防ぐスカートがないため、春〜初秋のキャンプ向き。
シックなワントーンデザインの4色展開、ゆとりのスペースにハイテク加工でお値段8,470円〜はお買い得です!
フィールドア クロスポールドーム 240
②キャプテンスタッグ「リベロツーリングテント(UV)」
お次は、老舗ながらお手頃価格が魅力のキャプテンスタッグ 。その名の通りツーリングにピッタリの2人用テント。どこがツーリング向きかというとズバリ、収納時40cmというコンパクトな横幅。
メーカーサイトに耐水圧の表記こそないものの、標準的な防水(PU)加工が施されたフライには70Dポリエステルを使用。
上部両サイドのベンチレーションで通気性もクリア。さらにインナーとの間に80mmの間隔を確保した結露しにくい構造に。
居室こそ130×210cmと2人ではやや手狭ながら、前室も備えた過不足ない設計でおよそ7,000円台〜。口コミでも定評あるテントです。
キャプテンスタッグ リベロ ツーリングテントUV
③Naturehike(ネイチャーハイク)「Cloud Up」シリーズ
圧倒的な安さで、ハイカーの注目を集める中国発「NatureHike(ネイチャーハイク)」 。中でも人気なのが、軽量で設営簡単なソロテント「CloudUp」シリーズ。旧モデルの「CloudUp1」がセール価格で狙い目。
【Cloud Up 1(210T)】
注意したいのが、CloudUpシリーズではカラー別に生地スペックや価格が異なる点。「CloudUp1」ではオレンジとグリーンが210Tポリエステル生地を採用し、耐水圧はPU3,000mm。
ポールには高強度の7001アルミ合金を使用し、約1.6kgと超軽量。このハイスペックさで、Amazonでは9,900円〜と驚きの安さに。
【Cloud Up 1(20D)】
続いてグレー。こちらは生地にシルコーティングの20Dナイロンを使用し、耐水圧はなんとPU4,000mm。暴風雨にも耐えられるスペックですが、通気性に劣り結露しやすい側面が。寒い時期や3000m級以上の本格登山向きテントです。
20DタイプはAmazonで12,900円〜。 両タイプとも前室を備え、表側上部にベンチレーションを装備。
ネイチャーハイク CloudUp1
【Cloud Up 2(210T)・(20D)】
続いて「CloudUp2」。旧モデルからアップデートしたのは主に3点。さらに設営簡単な自立式になり、張り縄の本数が増えて安定性UP、後部にもベンチレーションが搭載され通気性も改善。
オレンジ・グリーンの210Tタイプは12,900円〜。グレー・フォレストグリーン・イエローグリーンの20Dタイプは16,900円〜。いずれもこのレベルのテントでは圧倒的な安さ。素早い設営&撤収や、高耐水圧が求められるシーンにおすすめです。
ネイチャーハイク CloudUp2
④One Tigris(ワンティグリス)「スーパーシェルター アップグレード版」
続いても中国発新進ブランド「One Tigris(ワンティグリス)」 。このほどナチュラムでも取り扱いがスタート。ミリタリー感溢れるデザインと低価格が魅力の今季注目ブランドです。
今回ご紹介するのは最も人気の「スーパーシェルター」。パップテント風のデザインに、ダブルジッパー式の虫よけメッシュドアが標準装備。
アップグレード版では生地が75Dナイロンになり、耐水圧は3,000mm。さらに背面下部にメッシュ通気口がプラス。インナーなしのシングルウォール構造で、耐寒や結露の心配の少ない春〜夏向きのテントです。
この装備とスペックでAmazonではお値段9,900円〜。ただしポール別売りで、アジャスタブルなトレッキングポールなどとの兼用が想定されたワイルド仕様のため、ややベテラン向きの幕。CAMP HACKチャンネルで実際にレビューしています。こちらも要チェック!
ワンティグリス スーパーシェルター アップグレード版
とにかく設営がイージーな高コスパおすすめテント
⑤クイックキャンプ「3人用ワンタッチテント」
高コスパでお馴染み、通販サイトeSPORTSのプライベートブランド「QUICKCAMP(クイックキャンプ)」 。こちらの「3人用ワンタッチテント」、なんと累計販売2万張以上という大ヒットアイテム。
人気の理由は設営の簡単さにあります。傘のように骨組みを開いてペグダウンするだけ。ビギナーでもあっとう間の、驚異の約15秒設営を実現。
フライシート一体型で耐水圧は1,500mm。さらにUPF50+のUV加工と体感温度ー5〜10℃の遮熱効果があるシルバーコーティング加工が施され、暑い日も快適。トレンドを押さえたカーキ・サンド・アイボリーの3色展開も魅力です。
ほぼシングルウォールなので春〜夏向きですが、この便利さで、楽天ではお値段6,490円〜。炎天下で汗だくの設営を回避したいときやビギナーにぜひおすすめしたいアイテムです。
クイックキャンプ 3人用ワンタッチテント
⑥AND・DECO「ワンタッチドームテント」
そしてこちらも傘のように開くだけ、約45秒で設営可能なワンタッチテント。スタイリッシュなインテリア雑貨を展開する「MODERN DECO(モダンデコ)」オリジナルブランドのアイテムです。
楽天デイリーランキングテント部門1位を獲得した実績を誇る人気商品。生地の耐水圧は同価格帯のテントでは最高クラスの2,000mmを誇り、UPF50+でUVカット率は99%をマーク。
また、ワンタッチ式ながら、定員4人までOKのワイドサイズ。デザインやカラーバリエーションもオシャレで、お値段は楽天で6,999円〜。
遮熱機能やベンチレーションがなくほぼシングルウォールなので、春や秋など暑すぎず寒すぎない季節のライトなキャンプにピッタリ。
AND・DECO ワンタッチドームテント
⑦デカトロン「ケシュア ワンタッチテント 2 SECONDS EASY FRESH&BLACK 2人用」
そしてやはり秒速設営といえばケシュア 。しかもこちら、2SECONDSシリーズで最もポピュラーな、放り投げタイプとは別の特許を取得。ポップアップテント特有の、コツのいるあの独特の畳み方から解放され撤収時も実にスムーズ!
設営時は上部両側の赤い紐を引っ張るだけ。撤収時は青いパーツ中心部のボタンをプッシュ。あとはくるくる巻いてベルトで留めるのみでコツ要らず。
耐水圧はフライが2,000mm、フロアが5,000mm。ベンチレーションも完備し、独自の「FRESH&BLACK」テクノロジーが遮熱、遮光(99%)を実現。UPF50+で紫外線もカット。さらに50km/hの風に耐える強度でお値段は17,900円〜。
イージー撤収、かつよりハイスペックさを求める人にイチオシのテントです。
ケシュア 2 SECONDS EASY FRESH&BLACK ワンタッチテント 2人用
3人以上のキャンプにおすすめの高コスパテント
⑧キャプテンスタッグ「クレセント3人用ドームテント」
キャプテンスタッグより2幕目、こちらAmazonでは4,243円〜という本記事中最安値のテント。最もベーシックなX型のポール構造のためポールが2本で済み、設営も簡単で2.5kgと軽量。収納時も66x14x14cmと実にコンパクト。
ダブルウォール構造で、フライにベンチレーションこそないけれど、インナーの前後だけでなく左右上部にもメッシュ素材を使用。通気性も確保した堅実な作りで、最安値ながら口コミでの評価も高い信頼のロングセラー。
キャプテンスタッグ クレセント3人用ドームテント
⑨クイックキャンプ「3人用Wウォールテント」
クイックキャンプからも2幕目。こちらも基本的にはフレームと生地が一体型のワンタッチテントですが、先にご紹介した開くだけのタイプとは少し違う設計です。
フレームのロックやハブカバーの取り付けなど少し手順が増えますが、それでも約30秒の簡単設営が可能です。
また設計の違いゆえ、フルフライシートと通気性の高いポリエステルインナーがしっかり分離したWウォール構造を実現。結露の多い秋冬シーズンにも対応、耐水圧も2,000mmの本格仕様で楽天でお値段11,280円〜と高コスパ。
設営が手軽かつオールシーズン使える高コスパテントが欲しい人は、チェック必須のアイテムです。
クイックキャンプ 3人用Wウォールテント
⑩フィールドア「2ルームテント560」
最後はフィールドア2幕目、今度はかなり大型の高コスパテント。こちらなんと2つのインナーテントを標準装備。1つに大人各3人、最大6人が寝られる2ルームタイプです。
インナーテントはどちらも付け外し可能。1つで広々リビングレイアウトもよし、インナーなしで大型シェルターにするもよし。
別売ポールを追加すれば、各ドアを跳ね上げてキャノピー使用もOKのマルチぶり。生地の耐水圧は1,500mm、UPF50+のUV加工、最大12.7℃の遮熱効果があるシルバーコーティング加工で夏も快適。
上部にはベンチレーション、下部には冷気を防ぐスカートも備え、オールシーズン対応なのに楽天ではお値段17,600円〜。マルチに使える大型テントでは、ちょっと他に類を見ない高コスパテントです。
フィールドア 2ルームテント 560
自分のスタイルをしっかりイメージして選ぼう!
安いテントを賢く手に入れるコツは、単純に値段だけで良し悪しを判断しないこと。自分の望むキャンプスタイルをしっかりイメージして、それとマッチする適正のテントを探すことが大切です。あなたもこの記事を参考に、ぜひ自分にフィットする高コスパテントを見つけてくださいね。