よし決めた!次のキャンプまでに「メスティン」をカスタムしよう
次のキャンプに備えてギアを整理していると、購入してから一度も使用していないメスティンを発見! ステイホームで時間を持て余した筆者は、普段やらないDIYに挑戦してみることにしました。
目指すは、鏡面磨きのロゴ入りメスティン!
目指すカスタムは、Instagramで見かけたこちらの、ロゴを残した鏡面磨きのピカピカのメスティン。かなりイケてますよね!
難しいのでは? と調べてみると何やら必要な道具&作業工程も少なくDIY初心者でも簡単にできるそうなので、筆者もさっそく挑戦。完成までの工程を全カット写真付きで、実践レビューしていきます!
【予算:およそ1,000円】ロゴ加工に必要な道具はこれだけ!
今回カスタムするのは、トランギアの「メスティン(TR-210)」。新品未使用なんですが、箱から出した状態で保管していたので所々にキズが目立ちます……。果たして、うまく鏡面磨きができるのか。まずは、加工に使う道具からチェックしていきます。
トランギア メスティン
ロゴ加工に必要な道具は、必要最低限でこの4つ
以前CAMP HACKで取材した@akubida19 さんのこちらの「メスティン磨き」の記事を参考に、筆者は必要最低限の道具で済ましたく、この4つだけでチャレンジしてみました。
この他にも作業中の手を保護するために軍手やゴム手袋があると安心。また、バリ取りに耐水ペーパーがあると時短にも繋がるそうです。
ちなみに「ピカール液」とは“金属用の研磨剤”。頑固な汚れやサビを簡単に落とせ、かつ新品同様の光沢感を復活してくれる優れものです。これが鏡面磨きに一役買ってくれます。
日本磨料工業 ピカール液 180g
ここ重要!ロゴステッカーは「カッティングシート」タイプのものを選ぼう
今回は“ロゴ活かし”の鏡面磨き仕上げが目標なので、準備するステッカーはあらかじめロゴの文字が切り取られたカッティングシートであることがマスト条件です。カッティングシートのステッカーとは、写真のように一番上に透明フィルム、真ん中に切り抜かれたロゴステッカー、一番下に台紙の3層構造になっているステッカーのこと。
アウトドアブランドからも、カッティングシートのステッカーが販売されているので、お気に入りのブランドのものを探すといいですよ。
ザ・ノース・フェイス カッティングステッカー
チャムス カッティングシート チャムスロゴS
ちなみに筆者の場合「ピカール液」以外、必要な道具は自宅にあるものばかり。ピカール液だけネット通販で購入したので、今回のカスタムにかかったコストはたったの396円(2020年6月2日付け楽天市場価格)だけです。
仮にすべて調達すると考えても、ステッカーは大体300〜500円ほど。クロスと綿棒はともに100円ショップで調達できるので、それぞれ100円ずつ。およそ合計1,000円程度で揃えることができそうですね。
メスティンのフタにロゴを入れるカスタム方法
工程① まずは、ステッカーを貼る
それでは道具が揃ったところで、早速作業に取り掛かります。まずは台紙を剥がし、透明フィルムと一体になっているロゴステッカーをメスティンのフタへ貼りつけていきます。歪まないよう細心の注意を払いましょう……!
ちなみに歪みが心配な方は、ステッカーを貼る前にマスキングテープなどでステッカーの“角”をとっておくと◎です。目印をつけておけば、一発勝負のステッカー貼りも失敗することなく攻略できるはず。
ステッカーを貼ったら、クロスで空気を抜くようにしっかりとステッカーを上から押さえ、メスティンに粘着させます。
次にロゴが剥がれないよう、透明フィルムだけゆっくり剥がします。ポイントは、写真のように透明フィルムを寝かせながら剥がすこと。上に引っ張ると、切り抜きのロゴが透明フィルムにつられて浮き上がってしまうので注意してください。
ここまでステッカーを貼るのにかかった時間は5分ほど。本番はこれからです!
工程② ピカール液で磨き上げ
無事にステッカーを貼り終えたら、クロスに「ピカール液」を適量取り、メスティンを磨いていきます。まずは、クロスでステッカーを貼っていない部分だけ磨きましょう。
研磨できている部分から、メスティン表面の成分が剥がれ落ち、「ピカール液」が黒く濁りはじめました。磨きはじめは、“ゴシゴシ”と指先にしっかりとした磨いている感触があるのですが、研磨していくうちにその感覚は滑らかになり、表面がツヤツヤになっていくのが分かります。
このとき、クロスでステッカーに力を加えてしまうとロゴがずれたり、最悪の場合剥がれたりすることもあるので、クロスでの研磨中は絶対ロゴに触れないよう注意してくださいね。
磨き終えたら、次はロゴ周辺のかなり細かい箇所の磨き上げに入ります。ここではクロスではなく、綿棒を使いましょう!
綿棒の先端に「ピカール液」を浸し、文字の隙間やフチなど撫でるように磨いていきます。
ステッカー付近の磨き上げは地味で、根気のいる作業……。しかし、完成度を大きく左右する工程なのでここは踏ん張りどころです! 磨き残しが無くなるよう丁寧かつ慎重に擦っていきます。
ちなみに、綿棒を使う際はこのようにペットボトルキャップに「ピカール液」を流し込んでおくと作業効率がアップするのでおすすめです。
さて、やっとフタの磨き上げが終わりました。ステッカーのデザインが細かすぎたせいか、ここまでに要した時間は約2時間。あとは、本体下を磨き上げるだけです。
本体の下側はステッカーを貼っていないので、先ほどに比べるとかなりラク。ですので、慎重かつスピーディーに磨いていきます!
底と側面をひたすらゴシゴシ……。ボディーの角もキレイに磨き上げていきます。未使用なので、バリ取りも同時進行で。
取手を取り付ける接合パーツは、先ほど同様に綿棒が大活躍! 細かな作業ですが、ここも抜かりなく磨き上げます。
取手も忘れずに。金属棒を指で挟み、“クルクル”とひねりながらピカピカに仕上げていきます。
これで、磨き作業のすべてが終わりました。フタと本体下、取手の3つを磨き上げるのにかかった時間は1時間半、トータルで3時間半。若干ヘトヘトな筆者ですが、達成感に満ち溢れております! さて、きれいに磨けているでしょうか。
工程③ あとは、カッティングシートを剥がすだけ
傷つけないよう最後の仕上げも慎重に。ステッカーを丁寧に剥がしていきます。一瞬、「ロゴに傷が!」と思った筆者でしたが、これはステッカーの粘着剤がメスティンにこびりついているだけ。一安心です。
ステッカーをすべて剥がし終えたら、水洗いして自然乾燥。さて、どうなっているのか……。
完成品がこちら!
こちらが完成品です! ステッカーロゴをきれいに再現でき、メスティンの下に敷いた雑誌の文字がしっかりと映るほどの鏡面っぷり。我ながら、なかなかの仕上がりに大満足!
今回は磨き上げを一度しかしていないですが、もっとピカピカに鏡面させたい方は2〜3回同じ作業を繰り返すと、鏡ばりの状態まで持っていけるそうです。ぜひ、お好みの具合で挑戦してみてください!
世界に一つだけのメスティンに火入れしてみた!
カッコよく仕上がったはいいものの、「実際使った時に変色しないの?」と気になった筆者。シーズニングを兼ねて、火入れしてみることにしました。
米の研ぎ汁を入れて、10〜15分ほど火にかけます。米の研ぎ汁とメスティンを大きな鍋に入れて沸騰させるシーズニング方法もありますが、ここではメスティンに直接火を加えたかったので、この手法を採用しています。
“ふつふつ”と沸騰し始めました。自画自賛するようで申し訳わけないですが、こうやって火入れしているときも鏡面がかったボディとフタのロゴ……、いい感じです。次のキャンプで何を作ろうか。そんなことを考えるのも楽しくなります。
米の研ぎ汁が沸騰したところで中の液体を捨て、水洗い。こちらは火入れ後のメスティンです。どうですか? 全く変色していないですよね。しかも、洗ってもしっかりと持続するこの鏡面具合。ピッカピカです!
達成感に浸れるメスティンカスタム。皆さんも自分好みにチューンしてみては?
作業自体は難しくありませんでしたが、思ったより所用時間の長い戦いでした。しかし、昨今はおうち時間が増えるなか「することない」という方は数多くいらっしゃるはず。
今回、ひたすらメスティンと向き合い、ほとんどの時間を磨き上げ工程に使いましたが、4時間半いう長い時間もあっという間に過ぎていました。皆さんもぜひ、次のキャンプに備えて自分好みのメスティンにカスタムしてみてはいかがでしょうか。
Text&Photo&Edit:GGGC