今回アイテムを紹介してくれる、アウトドアプランナーの猪野正哉さん
先輩キャンパーに愛用のキャンプアイテムを教えてもらう当連載の第9回目ゲストは、アウトドアプランナーとして活躍中の猪野正哉さん。雑誌やWEBライターとして活動するかたわら、『日本焚き火協会』の会長としてイベントやワークショップを開催したり、千葉でプライベートキャンプ場『たき火ヴィレッジ<いの>』を開墾・運営したりと、キャンプをメインに幅広く活動しています。
そんな猪野さんがキャンプ道具を選ぶうえで大切にしているポイントは、“タフさ”。
アウトドアギアは消耗品だと思っているので、基本タフさを重視して選びます。僕はあまり物欲がないので、キャンプ道具の買い替えは少ないですね。いいと思って手にしたアイテムはとことん使い込みます!
そんな猪野さんの愛用アイテム、拝見です!
①水に突っ込んでも消えない!魔法のような《マッチ》
UCO「ストームプルーフマッチキット」
公私ともにオールシーズン焚き火を楽しむ猪野さん。着火のときは雰囲気を優先して、ライターよりマッチを使うことが多いそう。
でも、一般的なマッチは湿気や水に弱いので使い物にならないときもあって。そんななか、とあるアウトドア展示会でUCOのストームプルーフマッチを知って、ここ3年くらいずっと愛用しています。
とにかく火力が強いので、少しの間なら水の中に突っ込んでも消えません! 燃焼時間も15秒と長いので、1本で失敗せずに焚きつけできますよ。
このマッチが“最強”と呼ばれるゆえんは、とにかく着火後のタフさ。仮に雨に濡れても、強風に吹かれても、土の中に突っ込んだりしても、一瞬火が消えたのち、瞬時に再び着火するという、本当に魔法のようなマッチなのです。
ちなみに猪野さんは、お守り代わりとして登山にも持って行くそう。付属のケースには防水性があるので、携行時の水濡れの心配も不要です。これは防災アイテムとしてもかなり有力……!
UCO ストームプルーフマッチキット
②《蚊取り線香ホルダー》で夏キャンをストレスフリーに
ペレグリンファニチャー「蚊取り線香ホルダー」
僕が管理人をしている千葉のキャンプ場には蚊が多いので、とにかく夏場の救世主。今までは一般的な蚊取り線香ホルダーを枝や木に引っかけて使っていたけど、片付け忘れてしまうこともあって……。でもこれなら忘れることもなく、見た目もオシャレで気に入っています。
かれこれ2年ほどお世話になってるという、ペレグリンファニチャーの蚊取り線香ホルダー。枝にかけたり、テーブルに乗せたり、足元に置いたり。さらに、市販の蚊取り線香の缶の上に置いて使うこともできちゃうという、スグレモノ。
タモ材で作られた木のベースプレートは、ウッドファニチャーとの相性も◎。落ちた灰の受け皿になっています。
使用しているボルトとナットは、丈夫なステンレス製。安心感のあるカラビナタイプと、シンプルなフックタイプがあります。
キャンプだけじゃなく、自宅やベランダでも使いたくなるデザインですよね。公園や河原に持って行くのもよさそう!
ペレグリンファニチャー 蚊取り線香ホルダー
③火の粉が飛んでも怖くない《ポンチョ》
グリップスワニー「ファイヤープルーフポンチョ」
撮影のときにスタイリストさんがよく使っていて、気になり購入しました。僕は普段着で焚き火をすることが多いので、羽織るだけで洋服を保護できるので重宝しています。
ヘビーデューティーなグローブやウェアを数多く生み出しているグリップスワニー。独自の難燃素材を用いたファイヤープルーフポンチョは、火の粉や汚れから守ってくれる強力な助っ人的存在です。
肌寒い夜には防寒着としても役立ってます。羽織らずブランケット代わりにするときもありますね。
身長180cm以上ある猪野さんが羽織っても、上半身をすっぽりと覆うことができるゆったりとしたデザイン。厚手のフリースも着込めます。
前面にジッパーポケット2つと、大型のフロントポケット付き。焚き火グローブやライター、お財布などの貴重品を入れておくのに便利ですね。
グリップスワニー ファイヤープルーフポンチョ
④焚き火マイスターが惚れ込んだ《焚き火台》
ムラコ「サテライトファイヤーベース」
去年の発売当初から愛用しているという、ムラコのサテライトファイヤーベース。
一見軟弱に見えますが、太い薪だってガンガン燃やせますよ。組み立てが簡単で、持ち運びもラク。モデル名でもある“衛星”のような個性的なデザインにも惹かれました。
四隅のカラビナを脚に引っ掛けることで火床を支えるという、これまでに類を見ないユニークなギミックですが、この構造によって重たい薪も支えることができるそう。
そんなタフさとはウラハラに、収納時の見た目はまるで折り畳み傘のようにスリム&コンパクト。筒状でスペースを取らないため、猪野さんはいつも車に積みっぱなしにしているとのこと。スタイリッシュでかっこいい……!
ムラコ サテライトファイヤーベース
⑤《薪ケース》は焚き火の名脇役
アソビト「薪ケース」
今まではラップタイプのキャリーを使っていましたが、それだと一度にたくさんの薪を運ぶことができなくて。年々、焚き火の回数と時間が増えていることもあって、大量に入れられるアソビトのトートバッグタイプに新調しました。
焚き火を楽しむうえで、あるとじつは便利な薪ケース。アソビトのカタログ撮影に立ち会った際にひと目惚れして即購入したんだそう。
持ち手は、手さげと肩掛けができる2way仕様。さらに底部にもハンドルストラップが設けられているので、重たくなった際にも力が入れやすいように配慮されています。これぞ、まさにユーザー目線のつくり。
素材は、トラックの幌などにも使われている頑丈な綿帆布。そのうえパラフィン加工を施してあるので、防水性と耐久性もバッチリ。猪野さんはキャメルとオリーブ、2色買いしてヘビロテ中とのこと。クラシカルなルックスながら、実用性のある薪ケースです。
アソビト 薪ケース
焚き火文化を、次世代へ
焚き火の普及と啓発を目的に設立された『日本焚き火協会』の会長でもある猪野さん。なぜ今、直火がご法度とされているのかなど、土壌の専門家を交え、焚き火を科学的な側面で研究したいと考えているそう。また、”焚き火検定”の実施に向けても動いているそうなので、焚き火好きな方は要注目ですよ。
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