燻製をやってみたいけれど……
焼くだけのBBQに一味加えるなら、やっぱり燻製にチャレンジしてみたい! でも、難しそう、というか手間がかかって面倒くさそうなイメージもありますよね。
確かに、チップがあったりウッドがあったり、はたまた樹種(香りの種類)もいっぱい。やっぱりベテランのやるものだな……と諦めていた方は特に必見です。
誰でも手軽に燻製を楽しめるアイテムを見つけました!
敷いて焼くだけでスモーキー「シダーグリルプレート」
SOTOの食材の下に敷いて焼くだけで簡単に燻製ができるという「シダーグリルプレート」。どれほどシンプルにスモークできるのか、試してみました。
SOTO シダーグリルプレート ST-162
1セットで2枚入っています
杉板が2枚、入っていてとてもいい香りです。材質はウェスタンレッドシダーという、カナダ産の杉を使っています。
切り身のサーモン2枚がちょうどよいサイズ感
長さが約280×140mm、厚さは約10mmです。パッケージの写真のとおり、サーモンの切り身を2枚並べるのにちょうどいいサイズのようです。
サーモンのスモークに挑戦
それではさっそく、サーモンのスモークに挑戦です。まずはシダーグリルプレートを水に2時間以上浸けます。
十分に吸水させることで載せた食材がふっくらと仕上がり、プレートの反りや焼け落ちを抑制できます。BBQ場やキャンプ場に着いたらすぐにやっておきたいですね。
サーモンの切り身にレモンをかけ、塩・コショウをしてオリーブオイルを塗ります。
シダーグリルプレートの上にドライローズマリーを散らし、サーモンの切り身を皮を下にして置きます。
炭を平らにして、サーモンを載せたシダーグリルプレートごと網の上に置いてフタをします。
チップやウッドだとフタ付きのグリルやスモーカーで燻す手法が一般的ですが、シダーグリルプレートは、フタがないBBQグリルでもアルミホイルで包めば大丈夫。
効率よく食材への火入れと燻製を可能としています。ただし、底面は包まないようにご注意を!
できあがりは香り高く、ふわっとろ!
フタをして20分。シダーグリルプレートが焼けて、香りも煙も勢いよく出てきました。
中を確認すると、シダーグリルプレートが発火しています! サーモン自体が焦げてしまうので、吹き消しました。
ローズマリーが茶色くなっていたら火から離す合図。場所によってはもはや真っ黒でしたね。
火力にもよりますが、20〜30分で十分のようです(今回は強火でした)。
完成しました。サーモンが色づいていて美味しそう! レモンを絞っていざ実食。
箸を入れてみたら、外見とは裏腹に柔らかい! とろっとろです。
外側にしっかりとスモークがかかっていて、口へ運ぶと香りが鼻を刺激します。そして噛むと瞬時に溶けました。美味〜!
ほじっていたら滴るほどのサーモンの脂が! 尋常じゃない量です。外側に燻製をかけて、内側では脂がにじみ出てふわっとろに。シダーグリルプレートとフタ付きグリルによる相乗効果を実感できたのでした。
牛ステーキ肉、鶏モモ肉でもチャレンジ
サーモンのスモークは大成功。ですが、シダーグリルプレートの実力をもっと知りたい! というわけで、肉料理でも試してみました。
スモークステーキを試してみます
シダーグリルプレートのパッケージに「肉料理にも最高!」と書いてあったので、スモークステーキに挑戦。
30分ほど肉を乾燥させ、塩・コショウを振って準備OK。シダーグリルプレートはしっかり水に浸けておきました。
肉を置いてもシダーグリルプレート上には隙間があるので、シェラカップにオリーブオイルと塩を入れてスモークしてみます。
スモークしすぎると牛肉は硬くなってしまうため、レアな火入れを狙います。炭火なので、火力の判断が難しいですが……挑戦です。
今回は裏返しにせず完成させたいので、グリルにフタをして15分、様子を見ます。
時間が来たのでフタを開けると表面はいい具合に色づき、火も通ったようです。
裏返してみると、火入れが進み過ぎたでしょうか。これは難しい。
10分だと表はレアすぎただろうし、15分だと裏が焼けすぎと。10分くらいで一度フタを開けてチェックすべきでしたね。
これも美味! 間違いないです。フライパンなどで焼くのとは違う柔らかさがありました。ただ、スモーキーさはサーモンほどは感じないかも。
同時に試したオリーブオイルも塩も、燻製具合は微妙。確かにシダーグリルプレートもそこまで燃えていないし、15分だけですからね。いい検証となりました。
鶏モモ肉の照り焼きスモークはできるかな!?
続いて、鶏モモ肉を照り焼きにしてみます。しっかり火入れをする必要がある鶏肉ですが、果たしてうまくできるでしょうか。
シダーグリルプレートに鶏モモ肉を載せ、炭火の上に置きます。裏返すまでは、グリルのフタはせず焼いていきます。
片面に焼き色がついたら裏返して、照り焼きのタレをたっぷり塗っていきます。ここで一度フタをします。厚みのある鶏モモ肉でしたので、30分ほど放置しました。
シダーグリルプレートの表面まで燃えてきましたが、鶏肉のまわりだけは無事です! 火入れとしてはまだ微妙か。
タレをさらに塗って再びフタをして20分。鶏モモ肉部分以外プレートは真っ黒になってきましたが、鶏モモ肉は無事ですのでご安心を。
見た目はいい感じの照り焼きになりました。1時間近く火にかけていましたので、けっこう焼きが入って固くなっているのかな……。
いやいや、カットしてみたら大量の脂が出てきました! 油分水分を中に閉じ込めているんですね。
表面はしっかりスモーキーだし、肉の寸前までプレートが燃えていたあたりはカリっとしていて食感も楽しい。そしてなによりしっとりしたモモ肉は美味です。
シダーグリルプレート、使用上の注意
料理で使ってみての、シダーグリルプレート使用上の注意点を記します。
1回の使用時間は20〜40分
1回の使用時間の目安は20〜40分でしょうか。照り焼きには60分かけましたが、真っ黒焦げでしたから、要は火加減によるのだと体験できました。
炭火から遠ざけて板が焼けてしまうまでの時間を稼ぐ方法もありますが、あまり遠ざけると食材に火が通りにくくなります。
ただ、時間をかければかけるほど、スモーキーさは増します。
炭火から4cmくらいの距離をベースに遠ざけたり近づけたりするのが良いようです。基本は1回の調理で使い切りと考えるのが妥当ですね。
炭火が均等じゃないと焼け方にムラが出る
炭の置き方にムラがあると、プレートの焼け方にもムラが出てしまいます。強風時、熱が風に煽られるようなときは失敗してしまうかもしれません。
残った部分で小さめの食材で再利用はできなくもないですね。そもそも、食材が小さい場合はプレートを半分にカットして使うのもアリです。
燃え残りは完全消火、そのまま焚き木にしちゃおう
スモーク終了後の燃え残りは完全消火。BBQのときは炭火に入れて、燃やし切ってしまいましょう。スモークサーモンしたプレートは脂身たっぷりだったからか盛大に燃えました。
消えたように見えても発火する可能性があります。とくに調理後間もなくは、ゴミと一緒に捨てないように!
1回で1枚の消費はもったいないから……
シダーグリルプレート、2枚で1,280円とお手ごろですが、ひとつの料理に1枚消費はもったいない気も……。
そんな筆者みたいな貧乏性は、いつか料理で使うまでまな板やお皿として使っちゃいます。お皿にしてお肉を食べるとレッドシダーの香りがほんのりお肉にうつって、これはこれで美味しい!
手軽な激ウマ燻製で料理のバリエーションが広がる!
初心者でもとっても手軽に燻製が楽しめて、食材のグレードを確実に上げてくれるシダーグリルプレート。この実力は、試す価値ありですよ。
これからBBQやキャンプのときのマストアイテムになりそうです!
SOTO シダーグリルプレート ST-162