収納サイズから違いが一目瞭然
右の旧型は直径15×長さ40cm(約)。左の新型は本体:直径16×長さ30cm(約)とポール:直径9×長さ56cm(約)。新型は小さく感じますが本体とポールが別収納で、ポールの長さが気になるところ。
ペグやポールを含む総重量は旧型は約2.3kg、新型は約1.65kg(カタログ値)。なんと約30%も軽くなりました!
すべてのパーツが軽量化されていた!
パーツの全容をチェック
旧型の収納袋には本体、フライシート、フレームが入っています。ちなみにコチラ、個人の所有物のためペグは社外品。市販状態ではペグも収納されています。
新型は本体収納袋に本体、フライシート、ペグが、別途収納袋にはフレームと補修パーツが入っています。 また、市販状態での張り綱は最初からフライシートに取り付けられています。
インナー&フライシート、生地の重量比較
どのパーツがどれだけ軽量化したのかを、キッチン上皿はかり(最小単位10g)でチェック! まずはインナーを計量します。以下、すべて実測値です。
旧型約860gに対し、新型は約590g。約270gの軽量化。
お次はフライシート。旧型約650gに対し、新型は約420g。約230gの軽量化。
フレームの重量比較
フレームは旧型約530gに対し、新型は約450g。収納状態で双方を持った感覚だと「フレームが軽量化の主役かな?」と予想しましたが、軽量化への貢献度は、意外にもほかのパーツより低めでした。約80gの軽量化。
小型化の要因を探るため、フレームの直径をチェック。旧型は直径約11mmで、棟部のフレームと脚部のフレームを接続するソケットは樹脂製です。
新型のフレームは、直径約9mm。旧型からマイナス2mm細くなっています。
しなりやすい材質で、すべてのフレームの先端にはボール状のキャップが圧着。棟部のフレームと脚部のフレームを接続するソケットは、別形状のアルミ製に変更されています。
テントの骨格なので、とりわけシビアに改良を加えた部分でしょう。強度を保ちながら材質を見直し、適宜フレーム径を設定し直したことがうかがえます。
収納袋も軽くなっていた!
現実の運搬には、収納袋の重量も影響します。測ってみると旧型100gに対し、新型は40g。なんと、収納袋まで大幅な軽量化が図られていました。収納袋だけでも60gの軽量化!
伝統と信頼の「超簡単設営」は不変です!
ムーンライトテントといえば月明かりの下でも立てられる超簡単設営で知られていますが、旧型と新型の設営方法に変更点はあるのか? 実際に設営してチェックしました。
旧型:ムーンライトテント1型の手順
まずは旧型を設営。取扱説明書にある設営の記述は、たったの3工程5項目。その最初の工程は本体を下に広げて、フレームをすべて繋ぐこと。
組み上がった脚部フレームに本体底部4隅にあるピンを差し、棟部の前後にあるソケット部に本体天井部のゴムループを引っ掛けます。
続いて本体天井部中央のフックを棟部フレームの中央にかければインナーテントが自立します。
フライシートの棟部内側前後にあるフックを棟部フレーム先端に掛け、本体の底部両側にあるトグルをフライシートの裾部のリングに掛けます。さらにフライシートの4隅のフックを、本体四隅の二重リングに掛けて固定。
屋内での取材ゆえペグが打てないので、ウェイトでペグの代わりとして設営完了です。
新型:ムーンライトテント1型の設営手順
お次は新型の設営。フレームは旧型と同様にショックコードで繋がれていますが、フレームの繋ぎ箇所は旧型14に対し、新型は11。フレームの組み上げは新型の方が若干スピーディーです。
次に4本のフレーム脚部先端を、インナーのグロメットに差し込みます。旧型と比べ、フレームをかなりしならせる必要があります。
フレームのソケット部に本体を取り付ける部分は、ゴムループから特殊なフックに変更され力要らずに。
しかし、フレームと本体を接続するフックは、撮影に使用した旧型が1箇所(3箇所モデルもあり)なのに対し、新型はソケット部のフックを含め合計10箇所と、強度と居住空間の拡大のために設営作業の手数も増えています。
フレーム&インナーにフライシートを取り付ける方法は、旧型とほとんど同じです。
しかしながら、出入り口左右のフレームとフライシートを結ぶベルクロテープが新設されたことで、ここでも作業の手数が増えています。
新旧モデルを重ね合わせてみた
旧型と新型の右端を揃えたシルエットを重ねた状態です。シルエットの違いが見受けられますね。
屋内設営でペグが打てないため、生地のテンションが十分に出せませんでしたが、新型はフレームのテンションが高いためビシッと張れます。一方、前室は新型より旧型の方が若干広く感じました。