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ネイチャーハイク・WAQ(ワック)・デザートウォーカーのコット

ヘリノックスと比べてどうなの…!?ハイ&ローどっちもOKな「格安コット」3台を徹底比較

王道コットであるヘリノックスの「タクティカルコットコンバーチブル」と、リーズナブルなコット3種を徹底比較!価格・収納・設営・寝心地など、格安コット3台をあらゆるポイントにおいて比べてみました。スペックと価格の両面で納得のいくコットを選びたいなら、要チェックです!

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目次

アイキャッチ・記事中画像撮影:筆者
※この記事は外出自粛要請の前に撮影されたものです。

コットって値段でどれだけ差があるの?

コットの上に置かれた寝袋

土間スタイルのシェルターで寝るときやテント外での昼寝、あるいは腰掛けとしてあると何かと役立つコット。お手頃価格なものから高価なアイテムまで種類は様々ですが、みなさんはどれを使っていますか?

キャンパー愛用コットといえば「ヘリノックス」ですが…

ヘリノックスの「タクティカルコットコンバーチブル」

王道コットとして挙げられるのが、ヘリノックスの「タクティカルコットコンバーチブル」。もれなく筆者も長年愛用しているのですが、こちらなかなかお高いですよね。

48,400円の本体に別売のコットレッグ11,000円を加えると約60,000円……。もはやテントと同等クラスの高価格です。

ヘリノックス タクティカルコット コンバーチブル

●サイズ: 全長190×幅68×高さ16cm ●収納時サイズ:54×16.5cm ●重量:2540g ●耐荷重:145kg

スペックも良く家族分揃えられるリーズナブルなコットは無いものかと探してみたところ、このたび対抗馬となりそうな3台を発見!

ハイ&ロー切替式コットの使い勝手を徹底検証してみる

ネイチャーハイク・WAQ(ワック)・デザートウォーカーのコット

その3台とは、ネイチャーハイク・WAQ(ワック)・デザートウォーカーの各コット。いずれも価格は1万円代で、かなりリーズナブルです。

それでいて使用時のサイズと構造はヘリノックスと似通っているこの3台、はたしてスペックはどうなのか? 実際に各アイテムを設営し、価格やサイズ・寝心地について詳しく比較していきます!

格安コット比較その①価格は?

WAQは15,800円

WAQの「2WAYフォールディングコット」

まずはWAQの「2WAYフォールディングコット」。価格は15 ,800円と、ヘリノックスの約4分の1! ハイにするための脚が最初からセットに含まれているのも良心的です。

WAQ 2WAY フォールディング コット

●サイズ:ハイver/長さ約190cm x 横幅約65cm x 高さ約37cm、ローver/長さ約190cm x 横幅約65cm x 高さ約17cm ●収納時サイズ:横約60cm x 高さ約18cm x 幅約18cm ●重量:約3.2g ●耐荷重:150kg

デザートウォーカーは約18,000円

デザートウォーカーのコット

次のデザートウォーカーは、本体は13,500円で脚は4,850円の別売。合計約18,000円で、こちらはヘリノックスの約3分の1のお値段。他のコットは脚が3本なのに対し、4本あるのが大きな違いです。

デザートウォーカー アウトドア ベッド

●サイズ:長190×幅66×高16cm(ロー)39cm(ハイ) ●収納時サイズ:49×10cm ●重量:2.3㎏(本体のみ) ●耐荷重:200㎏

ネイチャーハイクは15,000~18,000円

ネイチャーハイクのコット

3台目はネイチャーハイクのコットをチョイス。価格は通販サイトによって幅がありますが、概ね15,000円といったところでした。

いずれも1万円台ということで、価格においてはヘリノックスよりはるかにリーズナブルです。では次に、3台それぞれの収納状態を比較してみましょう。

格安コット比較その②収納状態と重量は?

(左から)WAQ・ネイチャーハイク・デザートウォーカー

WAQ・ネイチャーハイク・デザートウォーカーの収納ケース

WAQとネイチャーハイクはほぼ同じ大きさですが、WAQのバッグには肩掛けベルトが付属。デザートウォーカーは脚が別売のためバッグが2つに分かれますが、比較的コンパクトな印象です。

重量は、デザートウォーカーが別売の脚込みで2.95kgと一番軽く、WAQが3.2kgでNaturehikeが3.1kgといずれも同程度。ちなみにヘリノックスは脚込みで約3kgです。

並べて収納サイズを比べてみると…

WAQ・ネイチャーハイク・デザートウォーカー・ヘリノックスの収納ケースの比較

ヘリノックスの収納サイズと比べると、ネイチャーハイクが一番近い模様。重量と収納サイズを比べても、積載や運搬面でさほど違いはなさそうですね。

続いては、設営についてチェックしていきます!

格安コット比較その③組み立てやすさは?

基本の組み立て方は3台ともヘリノックスと同じ

コットを組み立てている様子

3台とも基本的な組み立て方法は同じで、シートの長辺両端に2本のポールを通し、脚を取り付けてテンションを掛けます。ポールを通す時やテンションを掛ける力などもほぼ同じでしたが、なかには構造上若干違いがあるものも。

デザートウォーカーは脚が4本

デザートウォーカーのコットの脚

デザートウォーカーは脚が1本多い分、そこまで大変ではありませんが単純にひと手間増えます。その分安定感は増しますが、寝心地より設営の手軽さを優先するならここをどう判断するかですね。

デザートウォーカーの脚のパーツ

1脚分のパーツを全てバラした状態。ハイにするためのレッグも4本多くなります。

ネイチャーハイクは脚が外せない

ネイチャーハイクのコットをローにした様子

ネイチャーハイクはハイ&ローの切り替えはできるものの脚がショックコードで繋がっているため、取り外すことができません。ハイで使う時は楽ですが、ローに切り替えるときに脚が勝手に差さってしまったりしてやりづらさを感じました。

ネイチャーハイクのコットの脚のパーツ

ローでしか使わないという場合は、ゴムでレッグを束ねてしまうと使いやすそうです。

最新モデルは脚が外れるようになった!(※2020年12月追記)

ネイチャーハイクのコットの脚のパーツ

惜しい点であった脚が外せないというデメリットは、2020年アップグレードモデルで解消されています! サイズはほぼ同じで耐荷重は変わっていません。
価格は約2,000円ほどアップしていますが、パーツが取り外し可能になりハイ・ローの切り替えがスムーズにできようになった進歩は大きいですね。

ネイチャーハイク コット 【2020年最新モデル】

●サイズ:長さ190×横幅65×高さ38cm ●収納時サイズ:19×52cm ●重量:2.3kg ●耐荷重:150kg ●素材:フレーム/7075アルミニウム合金製 生地/600Dナイロン

WAQの設営はヘリノックスと同じ

WAQのコットの脚パーツを収納した様子

WAQはヘリノックスと似たような設営手順で、これといってデメリットは見当たりませんでした。むしろ、脚を留めるためのマジックテープが付属していて収納しやすい印象。

WAQのハイ&ローの切り替え部分

ハイ&ローの切り替えはヘリノックス同様レッグを抜き差しするだけですが、このとき少しキツめに感じました。

では、サイズや使用感についてはどうでしょうか?

格安コット比較その④サイズと使用感は?

サイズはすべてほぼ同じ

ネイチャーハイクのコットに寝ている男性

※ネイチャーハイクに寝た状態

長さはヘリノックスを含む全てのコットが190cm。いずれも幅は65〜68cm、高さは37〜39cmと図ったかのように同じような寸法です。なので当然横になった時のサイズ感はほぼ変わらず、身長180cmの筆者だとジャストサイズでした。

さて、コットをハイの状態にして、実際に横になってみて寝心地をチェックします。

ネイチャーハイクは柔らかめ

ネイチャーハイクのコットに寝ている男性

ネイチャーハイクは、Amazonのレビューで「動いた時のバリバリ音が気になる」というコメントが目立ちましたが、実際に寝てみるとそれほど気になりませんでした。シートのテンションはヘリノックスと比べると少し柔らかめですが、コット自体の安定感は申し分なし。こちらは耐荷重150kgです。

WAQはほどよい弾力

WAQのコットに寝ている男性

WAQはネイチャーハイクのシートと同じように弾力があり、寝心地も似ています。フレームの歪みは少なく、安心して横になることができました。こちらも耐荷重は150kgです。

デザートウォーカーは、たわむけど耐荷重最大値!

デザートウォーカーのコットに寝ている男性

デザートウォーカーはポールが他のコットと比べて細く、シートの生地が薄くて柔らかめ。肌触りは良いですが、横になった時のフレームの歪みが大きく沈みこむのが気になりました。ただ、脚が4本あるおかげで耐荷重は200kgと最も大きな数値!

大柄な男性2名でも余裕を持って腰掛けられますね。

ちなみにヘリノックスは…

ヘリノックスのコットに寝ている男性

本家のヘリノックスはというと、最もシートが厚くて張りも強く、硬めの寝心地。耐荷重は145kgと数値上は4つの中で最も小さいですが、それでも大人2名が腰掛けられるので充分です。

格安ながらヘリノックスに及ぶコットかどうかという視点で3台のコットを比較してきましたが、ここでそれぞれの要点をまとめてみましょう。

格安コットそれぞれの要点まとめ

ネイチャーハイク・WAQ(ワック)・デザートウォーカーのコット

まずネイチャーハイクは最も安いですが、ローでの使い勝手があまり良くないので実質ハイスタイル専用。耐荷重重視で頑丈なベンチ代わりとしても使いたいということであれば、デザートウォーカーがオススメです。

筆者の個人的な感想としては、ヘリノックスに一番近い使い心地に感じたのはWAQでした。

今回の検証で格安コットも十分実用に耐えうる品質ということはわかりましたが、となると気になるのは「なぜヘリノックスのコットがそこまで高価なのか」ということ。最も近しいと感じたWAQと比べて、そこも深掘りしてみます。

WAQとヘリノックス「タクティカルコットコンバーチブル」をまじまじと比べてわかったこと

WAQとヘリノックス「タクティカルコットコンバーチブル」を比較している様子

ヘリノックスのコットのどこが優れているのかについて、細部を比べてみました。並べて縫い目を見ても非常に似ていますね。まずは、シートの機能性の違いについて。

ヘリノックスは拡張性と収納性が高い

ヘリノックスのコット両サイドに縫い付けられたデイジーチェーン

ヘリノックスの両サイドにはストレージボックスなどを取り付けることができる拡張性のあるデイジーチェーンが縫い付けられています。

ヘリノックスのコットのメッシュポケット

また、シートの裏側には寝る時に携帯電話や財布などの貴重品を入れておくことができるメッシュポケットが装備されているなど、機能面で大きな違いがあります。

ポールを通すときもヘリノックスのほうがスムーズ

WAQのコットの脚を取り付ける穴とポール

ヘリノックスのコットの脚を取り付ける穴とポール

シートの両端にポールを通すときも、WAQは脚を取り付ける穴のところでいちいち抜けてしまい煩わしさを感じます。一方ヘリノックスは抜けづらい構造になっているため、一気にポールを通すことができるというちょっとした配慮が行き届いていました。

縫製とレッグにも若干の違いが

WAQとヘリノックスのコットの縫製の比較

さらによく見ると、縫製にも違いが……。WAQに比べてヘリノックスの生地の縫製はかなり細く丁寧に縫い付けられています。これだけ縫製の違いがあれば、その分強度にも差がありそうです。

WAQとヘリノックスのコットのレッグの比較

レッグの品質にも大きな違いを感じました。WAQのレッグは1本60gに対し、ヘリノックスは40g。軽いだけでなく、細くてスタイリッシュな作りのわりに強度があります。

抜き差しする時の力加減にも違いがあり、WAQは結構力が必要ですが、ヘリノックスは簡単に着脱できます。さすが約1万円で別売だけのことはありますね。

DACのタグ

ヘリノックスのコットで使われているポールは、自社製の高品質な「DAC」製のもの。世界中のアウトドア用品で使われている信頼性が高いポールなので安心感が違います。というように似てはいるものの、やはりヘリノックスには価格なりの理由がありますね!

格安コットは期待以上のコストパフォーマンスだった

テント室内に設置したテーブルとチェアとコット

コット各種を比較してみた今、細かいつくりにそれほどこだわらなければ格安アイテムアリかな? というのが正直な感想です。ただより完璧なスペックを追求するなら、値が張ってもヘリノックスを選ぶというのも賢い選択ではないでしょうか。

いずれにしても今回検証に使った3台のコットは、リーズナブルながら実用性は十分の優秀アイテムであることは確かです!

WAQ 2WAY フォールディング コット

●サイズ:ハイver/長さ約190cm x 横幅約65cm x 高さ約37cm、ローver/長さ約190cm x 横幅約65cm x 高さ約17cm ●収納時サイズ:横約60cm x 高さ約18cm x 幅約18cm ●重量:約3.2g ●耐荷重:150kg

デザートウォーカー アウトドア ベッド

●サイズ:長190×幅66×高16cm(ロー)39cm(ハイ) ●収納時サイズ:49×10cm ●重量:2.3㎏(本体のみ) ●耐荷重:200㎏

ヘリノックス タクティカルコット コンバーチブル

●サイズ: 全長190×幅68×高さ16cm ●収納時サイズ:54×16.5cm ●重量:2540g ●耐荷重:145kg