焚き火ラバーたちの日帰り焚き火スタイル拝見 vol.01
一言に「焚き火」と言っても人によって楽しみ方は様々。それが感度の高い方たちなら尚更個性が出てくるものです。この連載では、職種や経歴がバラバラだけど「アウトドア好き」という共通点でフィールドに集まり、焚き火を通して道具やスタイルの違い、そして共通点についてご紹介していきます。
2022/08/18 更新
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編集者
CAMP HACK編集部
月間550万人が訪れる人気No.1キャンプメディア『CAMP HACK』。累計制作記事本数は10,000本以上。環境省等の行政機関、「髙島屋」や「niko and ...」といったクライアントとの連携実績多数。また、TBSテレビ『ラヴィット!』等、各メディアで登壇機会多数の編集部員も所属。
CAMP HACK編集部のプロフィール 制作者
岡本546
フリーランスの浪費家。雑誌・WEBメディアを中心に編集から執筆までこなす一方で、物欲先行型の衝動買いをライフワークとするダメ大人。今日も服・ギア・クルマの整備と浪費に余念がない。
岡本546のプロフィール
この人達の焚き火スタイルが気になる!
撮影:2020年1月頃
ファッションやアウトドアに精通する焚き火ラバーたちの、スタイルと道具にフィーチャーするこの企画。初回となる今回は、筆者含めたこの4名の焚き火スタイルを覗いていきます。
都心からクルマでわずか20分、東京都内で焚き火のできる府中郷土の森にて焚き火愛好家たちのこだわりや想いを聞いて来ました。
参加メンバー紹介
イラストレーター平沼久幸さん
大手セレクトショップ、アウトドアファッションに精通するブランドのプレスを歴任後、イラストレーターとして独立。個展はもちろん、個人で活動するアーティストのキュレーターとしてグループ展などを精力的に開催している。
ジャーナル スタンダード ファニチャー プレス勝山龍一さん
お洒落なライフスタイルを提案するジャーナル スタンダードのインテリア部門を担当。インドアのプロフェッショナルでありながら、大のキャンプ、フェス好きとしても知られる。バランスの良い道具選びはお手本にしたいところ。
ザ・ノース・フェイス プレス鰐渕 航さん
大手セレクトショップのプレスを担当したのち、ザ・ノース・フェイスのプレスに就任。甘いマスクながら本格的に山登りや縦走なども行う山男。難燃素材を使ったウェアをスタイリッシュに取り入れるスタイルの巧みさが光る。
ライター岡本546
アウトドアファッション誌、モノ系ファッション誌の編集部に在籍後フリーランスに。病的な散財力に定評があり、アイテムを自身の物欲センサーに任せて漁り続けている。当企画の発起人であり、編集・執筆も担当する。
まずは下準備。「ナイフ」に共通点アリ!
焚き火をできる場所に着くと、誰に言われることなく薪の山からそれぞれ必要な薪を持ち出し、黙々と割り始める各人。
いややっぱこれがやりたくてってところあるじゃない。
勝さんとボクは全く同じモデル使ってるよ。でもボクはベルトに引っ掛けることもないので、柄は加工しちゃいました。
ボクは去年買ってから一度も使ってないベアボーンズ持ってきたんですが、やっぱりちょっとデカいかなぁ〜。
斧も2サイズ持ってるけど、なかなか手入れが大変ですよね。モーラは正直気になっていました。
それぞれが持ち寄ったナイフたち。
モーラナイフ コンパニオン ヘビーデューティ
●柄素材:ラバー ●刃素材:カーボンスチール ●刃長:約104mm ●全長:約224mm ●刃厚:約3.2mm ●重量:101g(ナイフのみの重量)
ベアボーンズリビング アウトドア ジャパニーズ ナタアックス
●サイズ:約49cm×約2cm×約5cm ●重量:約1.02kg ●刃素材:ステンレススチール ●柄素材:ウォールナット
モーラはさすが北欧ブランドといったスタイリッシュさが良いですよね。
あとコンパクトかつミニマルな設計で、使いやすさも抜群なのでおすすめですね。
個性溢れる、それぞれの焚き火台を拝見
それでは本企画の肝となる、4人の焚き火台をそれぞれ覗いていきましょう。
焚き火台はみなさん個性豊かというか。今回特に制約設けませんでしたが、でもやっぱみなさんコンパクトなのが多いですね。
ボクはキャンプのときもこれ一台で行きます。なんかあの円盤みたいなカタチのやつとかちょっと憧れますけどね!
ペトロマックスやコールマンから出ているようなやつね!
ペトロマックス ファイヤーボウル
●サイズ:φ 38 × 26cm(持ち手含まず) ●重量:約3kg ●材質:スチール
コールマン ファイヤーディスク
●材質:ステンレス ●使用時サイズ:約直径45×23(h)cm ●収納時サイズ:約直径46×8.5(h)cm ●重量:約1.6kg
そうですそうです。なんか覆うものがないから直火感が出るというか。
2パターンいますよね。直火が焚き火の醍醐味であって、絶対に直火OKのところで焚き火したい! って人もいたので。
いるいる。ボクなんかは直火OKなところでも焚き火台使いたいから焚き火台使ってるけどね。
自分も同じ。環境的にもそっちの方がいいんですけど、やっぱ道具として焚き火台を使いたいというか。本当におもちゃ感覚ですよね。
じゃあそんな焚き火の前に、焚き火台ラバーであるみなさんの焚き火台を拝見させてもらいますね!
ブッシュクラフト 「ウルトラライトファイヤースタンド」 ¥8,800
たまたまタイミングよく入手できましたが、なかなか入手困難みたいですね。世界最軽量だとかで。
でもそれ聞くと焚き火台だし、なんか耐久性とか諸々不安になるじゃないですか? と思って一度火入れしたのですが、全く問題ないですね。太めの楢薪を3、4本のせても大丈夫でした。
さっきも話題になった載せる型の焚き火台ですね。くるくる丸めてバッグに突っ込んでも全然荷物にならなさそう。いいなこれ。
風を遮るものがないので着火や燃焼もスムーズ。おもちゃっぽさも一際で気に入ってます!
ブッシュクラフト ウルトラライトファイヤースタンド
●フレーム:チタン ●火床:ステンレスメッシュ ●展開時サイズ:35cm × 44cm × 8cm ●収納時サイズ:約7cm × 7cm × 7cm ●本体重量:352g
ピコグリル オープン価格
続いて勝さんの焚き火台はピコグリル。こちらも登場したときはセンセーショナルでヒットしましたよね。
俺も世界最軽量とか言いたかったんだけどなぁ〜(笑)。
まぁこれも軽いし耐久性抜群。つまり同じマインドで選んでるよね。ボクも平沼くんも鰐渕くんも。546さんだけちょっと違うけど。
(笑)。割と使い込んでますよね。これだけ焼きが入るとやっぱり道具としてカッコいいなぁー。しかも入れ物がクロームのバッグ? ですかね? これはたまたま?
そうそう、たまたま収納ケースのサイズとシンデレラフィットしてたので、ピコグリル用のバッグとして流用しているんです。
ピコグリルの販売はこちら
モノラル 「ワイヤーフレーム」 ¥16,800
言わずと知れた名品ですね!これも初めて見たときは驚きましたよね。
このUL的なファイヤーピットの流れを作った一台じゃない?
いやー世界最軽量とか言えればよかったんですけどね〜(笑)。でもまぁ使いやすいですよ! 五徳も付けられるので、鍋料理にも対応してくれますしね。
うーん、考え方次第ですね(笑)。というのは、モノはすごく考えられててスタイル的にも好きですが、クロスは消耗品なので、コストは他よりもかかるかもしれません。
あとは使った後のしまい方ですね。細かい灰とかクロスの織目に入り込むので完全には綺麗な状態にしにくいので、他のものが汚れないようにちゃんとした方が良いですね。
……(スマホで商品情報をチェック)、50時間耐久目安で替えクロスは1枚3,800円!
確かに高い気もするけど、好きなスタイルには変え難いということだな。
モノラル ワイヤフレーム MT-0010
●材質:特殊耐熱クロス/ステンレス ●サイズ:展開時W36×D36×H28cm 収納時φ9×L37cm ●積載重量:薪3kg/調理器具3kg(別売五徳使用時) ●重量:980g
モノラル ワイヤーフレーム MT-0016
●材 質:特殊耐熱クロス/ステンレススチール/アルミ合金 ●サイズ:展開時W37×H22.5cm/収納時W14,5×L29cm ●積載重量:2kg ●重 量:650g
GEE 「GORILL」
すみません、では手前味噌ながらボクの焚き火台です。
大分年季入ってるねー(笑)。でもこれ実物初めて見たわ! 静岡のお店「GEE」のオリジナル焚き火台だっけ?
使ったら使いっぱなし……ズボラ具合を物語ってますね。そうです! 発売日をチェックして、クリック戦争を制して手に入れた思い出の品ですね。でも今はお店がなくなっちゃったみたいで。
どこか引き継いで作ってるとかないのかな? せっかくデザインがいいのにもったいない!
焚き火スタイルのこだわりは?
そうそう、KEENのアンカレッジブーツですね。ぼくは5年くらい履いてて、勝さん最近買われたんですよね?
そう、最近。平沼くんが履いてるの見ていいなって。暖かいよね、これ。
そうなんですよ。底冷えもしにくく、防水ですしそれこそ街でもキャンプ場でも重宝していますね。
焚き火のときは足元暖かいに越した事ないですよね。ボクも唯一持ってるボア入りの靴履いてきました。それでも爪先はキンキンですが。
違います(笑)。皆さんの手袋事情。こちらはやっぱ皮のグローブを使ってる人が多いのかな?
でもキャラ的に合ってるからいいじゃん、オレンジだし! ラバーのイボイボ付いてるし。友人のブランドのだし(笑)。
これもう何年使ってるか分からないけど、本当に丈夫! 焚き火以外のあらゆる作業で重宝していますよ。
例えばタイヤをスタッドレスに履き替えるために運ぶときとか(笑)。
分かる〜! 俺ももう安定感抜群すぎてこれに頼りきりだわ〜!
グリップスワニーグローブ G-1
●アメリカ産牛皮革&ケブラー使用
じゃあ最後に聞いときたいのはやっぱ服かなぁ〜? みんな超個性的なんですもの。
みんなっていうか平沼くんでしょ(笑)? 546くんも大概だけど。
焚き火って汚れるしニオイもつくから割と作業服に近い感覚で来ました。
ボクも勝さんと同じ感覚です。でもアウトドアの中でも個性を出したくなるのはファッション業界に長くいた性(さが)というかなんというか。
動きやすさから洗濯のことまで考えてこの格好で来ました。
気になりますね! このあと会社に戻るし、また遊んでるって言われるわ〜(笑)。
一同:笑
でもニオイは防ぎようないし、ある程度ニオイがついても良い服っていうのはもちろんで、あとはファブリーズ頼みですね。
だからバブアーのオイルドジャケットは普段着るには良いジャケットだと思うんですけど、ボクは焚き火では着れないなと思っています。
ボクはノースの難燃素材のウェアを着てきたんですが、これはもう焚き火用ってことで、ニオイとか全く気にしてません。
やっぱり火の粉は気になりますよね。難燃って素晴らしい。難燃素材っていうだけで、ニオイまでも許される感じありますしね(笑)。
あとはこれだけフリースが流行っている世の中、本来のアウトドアユースとしてもフリースを着てもらいたいけど、何しろ火の粉にめっぽう弱い!
今日着ている服、フリースですが、火をいじるときはやっぱり怖いのでブランケットを羽織りますね。
ボクもナイロン製のダウンの上からコットン製のビッグサイズのパーカ着てます。
ブランケットも常に携帯していますね。やっぱウールブランケットは必須ですね。
ひざ掛けでも敷物でも使えるしね、余力あるなら一枚は持ってきたいよね。
じゃあコーヒー淹れますのでそれ飲んで締めとしましょうか! 本日はありがとうございました。
Photo:烏頭尾 拓磨