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バンドック ソロベース

2万円の品質じゃない!バンドック「ソロベース」を使ってみたら、規格外だった話

BUNDOK(バンドック)から発売されている「ソロベース」が和風パップテントと呼ばれ話題に!細かい部分までUSパップをしっかり再現しつつ、付属品も充実。最高のコスパを実現している商品ですが、その実力は本物か?実際に使って検証しましたよ!

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目次

アイキャッチ・記事中画像撮影:筆者

憧れのUSパップ(的な)テント

バンドックのソロベース

出典:ハテナ堂

ソロキャンプブームの影響もあり、高い人気を誇るUSパップテント。ガチのミリタリーギアということで扱いが難しく、それっぽいテントが各社からリリースされています。

そんななか、BUNDOK(バンドック)が手がけた「ソロベース」が高クオリティだと大評判! 実際に現物を使ってみました!

バンドック ソロベース

こちらが話題になっているバンドックの「ソロベース」。USパップテントのフォルムやカラーを再現しつつ、付属品も充実しています。

またTC素材が採用されているので、本家と同じ……ほどではないかもしれませんが、火の粉に強いという特長も。それでいて実勢価格が約2万を切るという、驚きの価格で出回っています(※2020年6月10日現在。Amazon販売価格より)。

収納状態&中身をチェック

それでは、バンドック「ソロベース」の実力に迫っていきます! まずは収納状態を見てみましょう。

余裕で持ち運べるサイズ感

バンドックのソロベース 収納

収納時のサイズは直径20cm×長さ40cm、重量は約4.4kgです。コールマンの「 ツーリングドームST」と同じくらいですね。

ソロテントとして「驚きの軽量コンパクト!」ということはありませんが、クルマやバイクで移動するキャンプなら、負担になるサイズではないかと。

「インナーテント」から「サブポール」まで付属する充実さ!

バンドックのソロベース 畳んである

中身を出してみました。左からインナーテント、フライシートというかテント本体、大小の袋が1つずつ。

バンドック ソロベース ポール

大小の袋の中を出してみました。ポールが4本とガイライン、ペグまで付属します。4本のポールは、幕を立てるメインポールが2本と、キャノピーを跳ね上げるためのサブポールが2本という内訳。

アレンジ可能なフライシート本体

バンドックのソロベースの設置

さっそく設営していきましょう。収納袋に説明書が縫い付けられているので、見ながらやっていきます。といっても、非常にシンプルな設営方法でしたが。

バンドックのソロベースの設置

まずメインポール2本で幕を起こし、あとは裾をペグダウンするだけ。初見でも30分はかからないと思います。

それもそのはず、もともとシンプルなUSパップテントの設営方法が、バンドックによって懇切丁寧なものになっているのですから。

バンドックのソロベースの設置

ちなみにメインポールを立てるためのガイラインは、あらかじめ二股になっているという親切さでした。

あっさり完成!サイズ感は?

バンドックのソロベース

キャノピー内に座ってみました。筆者の身長180cm台で、チェアはフィールドアの「ポータブルチェア T/C」です。

モロに頭が当たるので、もっと低いチェアを選ぶか、あるいは武骨にジベタリアンで過ごすのがよさそうですね。

バンドックのソロベース

コット寝を想定してレイアウトしてみました。ご覧の通り、コットも余裕をもって収まるし、足元にも枕元にも、そこそこの荷物を収納することができます。

張り方は自由自在

バンドックのソロベース

こんなポールの使い方をする人はいないと思いますが、サイド部分を開けることも可能。キャノピーを下ろした後の夜間の出入りは、こちらがよさそうですね。

バンドックのソロベース

開閉部分はすべて丸めてフックすることができるので、開放具合のアレンジは自由自在。

バンドックのソロベース

出典:Amazon

こんなふうに、完全にタープ利用することもできてしまいます。実際にUSパップテントを使っているキャンパーが、「こうなればいいのに」と実体験を活かして開発したとしか思えません。ナイステントです。

インナーテント付属も嬉しいポイント

取り付け楽々

バンドックのインナーテント

本家のUSパップテントには存在しない付属品ですが、快適性を高めるためにインナーテントは欠かせません。

4ヶ所のバックルと1ヶ所のフック、2ヶ所のペグダウンで完了と、取り付けはいたって簡単でした。ペグダウンしているのは手前の下2ヶ所ですが、こちらのループはメインポールに通してしまってもいいかも。

バンドックのインナーテント

奥側の下、2ヶ所のバックルは外からでも脱着可能。これはラクチンですね。

フルメッシュで夏もバッチリ

バンドックのインナーテント

インナーテントは全面がメッシュになっています。夏には虫対策をしつつ、涼しく過ごせそうですね。

バンドックのインナーテント

両サイドにポケットがあり、小物を入れることができます。天井にはランタンフックもありました。使い勝手がしっかり考慮された、優秀なインナーテントだと言えるでしょう。

入り口のアレンジ可能

バンドックのインナーテントの入り口

インナーテント出入り口のジップは三つ又になっています。「こういうのって片側だけしか開けなくなるんだよな」などと思っていましたが……。

バンドック ソロベース

出典:Amazon

こんな大胆な開け方が紹介されていました。外幕もそうですが、とにかく自分なりのアレンジができる製品なんです。

気の利いてる3つのポイント

雨風対策もバッチリの「ジップ加工」

バンドックのソロベースのチャック

本家パップテントの場合、自分でジップ加工をする必要があります。ソロベースではそれがあらかじめ施されているだけでなく、ジップ全体が比翼仕立てで覆われる構造です。雨対策でもあり、風対策でもあります。

弱点をカバーする「エンドキャップ」

バンドックのソロベースのエンドキャップ

ポールはハトメに通して固定するので、エンドキャップが付属します。ポールとハトメとの隙間はわずかではありますが、雨が侵入しそうな部分ですからね。

跳ね上げ用の「サブポール」も付属

バンドックのソロベース

当たり前のように、跳ね上げている様子を紹介していましたが、こういったサブポールは別売りしているテントがほとんど。

サブポールまで付属するとは、至れり尽くせりのオマージュ品ですね。憧れのパップテントをグッと身近にしてくれました。

バンドック ソロベース

 

●フライ材質:コットン混紡生地(ポリエステル65%・綿35%) ●フライサイズ:W360xD190xH110cm ●インナーサイズ:W190xD85xH100cm ●重量(約)4.4kg ●収納サイズ:(約)W40xD20xH20cm ●対応人数:1人

【検証その1:火の粉に強い?】至近距離で焚き火してみた

バンドックのソロベース 至近距離で焚火

さてTC素材を採用しているということなので、焚き火台を強気な距離に配置して、火の粉をガンガン飛ばしてみましょう。もしDDタープなどを張っている場合は、ほとんど自殺行為の距離です。

6時間のソロ焚き火を敢行

バンドックのソロベース 至近距離で焚火

夕暮れ前から焚き火を開始しました。できるだけ高く薪を組んで、炎を大きくするよう心がけています。よく写真を見ると、キャノピーに向かって飛んでいる火の粉が確認できます。

バンドックのソロベース 至近距離で焚火

たっぷり6時間、焚き火しました。熱さと煙に耐えきれず、ときどき外に避難するということまでやって、焚き火を続けました。まったくの余談ですが、飲んでいるのは燗をつけた「日本盛」のカップ酒です。

さすがTC素材!

バンドックのソロベース

翌朝、キャノピーを確認してみると……小穴が空いているようなダメージはゼロ! あんなにがんばって焚き火を続けたのに、いい意味で拍子抜けでした。

バンドックのソロベース

じっくりじっくり観察したのですが、やっぱりダメージは皆無。変化といえば、サブポールに結びつけたロープが、焚き火のしすぎで黄色く変色していたぐらいでした。

おそらくキャノピーの真下で焚き火しても、同じ結果になるような気がします。というわけで火の粉への強さは十二分でした。

【検証その2:結露はどう?】河原で一夜をともにしてみた

バンドックのソロベース 夜

さて時間を夜に戻して、就寝の様子を。そろそろキャノピーを下ろして寝る準備に取り掛かります。

ところでLEDランタンを最大光量で吊るしているんですが、ほとんど透けてませんね。着替え時のシルエットが浮かぶことなく、プライバシーが守られます。

バンドックのソロベース 夜

夜露を避けるためにチェアを中に入れたので、背もたれが覆いかぶさってくるようなレイアウトに。次は地べたに座るスタイルにしようと思いました。

そこそこの結露が……

バンドックのソロベース 結露

TC素材は結露がつきにくいはずなんですが、そこそこの結露が確認できました。この朝の気温は氷点下、しかし幕内は5℃程度だったので、どうしても結露は発生してしまう状況でした。

また川のすぐそばに設営したため、地面から通常以上の湿気が立ち昇ったのも原因かと。

バンドックのソロベース 結露

夜露も多かったようで、外側も水滴だらけでした。しかし防水加工が利いているのか、水が染み込んで変色している部分は見つからず。

基本的にTC素材は雨天での使用が推奨されませんが、ちょっとした雨なら耐えられそうです。

反面、防水加工の効能が効いているうちは、TCらしい結露のしにくさが発揮されないのかもしれません。

【検証その3:防水・撥水性は?】水をぶっかけてみた

バンドックのソロベース エンドキャップ

さて、このいかにも失くしてしまいそうなエンドキャップ。これが非常に重要な役割を担っています。これがないと雨が室内に侵入してしまうんです。

バケツで水をぶっかけてみた

バンドックのソロベース

メインポールに接するように、綿100%のグレーのカットソーを配置しました。上からバケツで水を浴びせ、エンドキャップの有無でどう違うのか検証していきます。

バンドックのソロベース エンドキャップ

まずはエンドキャップを装着した状態から。

バンドックのソロベースに水をかける

このようなバケツチャレンジを2回、強要しました。

繰り返しますが、TC素材のテントをリリースしているメーカー各社は、雨天での使用を推奨していません。当製品も「完全防水ではありません」と公式に断言されています。しかしキャンプ中の降雨を完全に回避することは困難ですから、念のため検証しています。

衣類

結果はこの通り。水が落ちた痕跡は見当たりませんでした。

エンドキャップがないと?

バンドックのソロベースに水をかける

次にエンドキャップを外してやってみましょう。まず1回目!

バンドックのソロベースに水をかける

そして2回目! これで計4回目の放水となりますが、これまでの3回で浴びた水が、見事に撥水されている表面にもご注目ください。

バンドック ソロベース

ジップを開けてみると……異変が! ポールに触れている部分が変色しているように見えます。

バンドック ソロベース 濡れ方

ポールをよく見ると、水滴がつたっていました。あの小さなエンドキャップを付けなかっただけで、こんなことになるとは……。

濡れた衣類

カットソーはこの通り、水滴が落ちた証拠を残していました。これではもう、このカットソーを着ることができません(乾くまで)。エンドキャップの付け忘れと紛失には、くれぐれも気をつけたいですね。

ジェネリックに徹したテント

バンドックのソロベースで焚火

実際に現物を見て、使って、非常に完成度の高いテントであることがわかりました。そんな実力以上に、好感を持った部分があるので最後にご紹介します。

バンドックのソロベース

それは、このロゴの目立たなさ! ぶっちゃけよく探さないと見つかりません。冒頭で収納状態の写真を載せていますが、収納袋でもブランド名がわかりにくいんです。

「パップテントをモチーフにつくった、我社のテント」という開発者や広報のドヤ顔がまったく浮かびません。USパップテントを実直にアップデートさせた、ジェネリックに徹した製品なのだと察することができます。

設営が簡単で、フォルムがかっこよくて、しかも火に強い……バンドックの「ソロベース」、大好きです。

バンドック ソロベース

 

●フライ材質:コットン混紡生地(ポリエステル65%・綿35%) ●フライサイズ:W360xD190xH110cm ●インナーサイズ:W190xD85xH100cm ●重量(約)4.4kg ●収納サイズ:(約)W40xD20xH20cm ●対応人数:1人