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絶対覚えておきたいロープワーク「自在結び」あなたは3パターンのどれが好み?(4ページ目)

自在結びパターン③

自在結び
そしてパターン③がこちら。これは株式会社ブッシュクラフトの公式サイトで紹介されている結び方です。
自在結び
直感的に、撤収時にほどきやすそうだと感じました。ペグや木にひっかける方の結び目(右側)は、ロープを回す方向がキモになりそうですね。


相馬さん
これは私が考案した結び方ですね。「動かしやすさ」「撤収が早い」「固定力」のバランスを鑑みたパターンで、一度結んでしまえば、1つ目の結びを動かした段階で手を放しても比較的緩みにくくなっています。

また、撤収時は2つ目の結びが引き解けになっているため、末端を引っ張ればスルスルと簡単にほどけます。

【操作方法と注意点】
こちらもパターン①②と同じく、張るときも緩めるときも「しゃくとり虫」が基本。1つ目と2つ目の間の末端側ロープがたるんでいると、不意に全体がゆるむことがある。

パターン③の結び方

自在結び
最後にパターン③の結び方を。どの結び方が好みか、実際に試してみてくださいね。

自在結び

まずは流れをイメージして……こちらも細かく見ていきましょう。

自在結び
まずアンカーにロープを通します。これはパターン①、②とは違い、奥から手前に。
自在結び
軸となるロープを横切って乗り越えます。
自在結び
引き返し、軸となるロープをくぐります。
自在結び
Uターンして乗り越えます。
自在結び
もういっちょ乗り越えます。
自在結び
引き返して軸となるロープを再びくぐります。
自在結び
Uターンして乗り越えます。これで計3回、軸となるロープを乗り越えました。
自在結び
さっきと同様、もういっちょ乗り越えます。
自在結び
軸となるロープをくぐります。これで計3回、軸となるロープをくぐりました。
自在結び
下のロープを乗り越えます。
自在結び
このまま結び目を締めれば、1つめの結び目は完成。
自在結び
2つめに進みましょう。軸となるロープを乗り越えます。
自在結び
Uターンしてくぐります。
自在結び
下のロープもくぐります。
自在結び
先端を折りたたみます。
自在結び
Uターンし、くぐったばかりのロープを乗り越えます。
自在結び
輪っかに侵入していきましょう。
自在結び
折りたたんだ部分の半分まで侵入し、あとは結び目を締め付けます。
自在結び
締め方はこんなふうに。片花結び的に、ほどきやすくしておくというわけです。
自在結び
完成しました。やってみると難しそうで難しくない工程でした。

自在結び

パターン①、②と同様、2つの結び目をスライドさせることで張力を調整するわけですが、ピンと張るときは右側の結び目から、緩めるときは左側の結び目から動かしましょう。


相馬さん
この結びは、何より撤収が楽なことが特徴です。キャンプって、設営しているときは楽しいけど、撤収ってすごくダルいですよね。

そんなとき、ロープひとつでも素早くほどけるだけでかなり気分が違います。

自宅や旅行先でも役立ちそう

自在結び
以上、自在結びの3つのパターンをご紹介しました。どれをマスターするかはお好みで。

人によってしっくりくる結び方、記憶しやすい結び方ってありますから。筆者は個人的にはパターン③がお気に入りですかね。ロープのほどきやすさがお手軽でした。
自在結び
自在結びはテントやタープ絡みだけでなく、物を吊るしたいときにも活躍します。キャンプで濡れたタオルを干すときなど、非常に有効なスキルとなるでしょう。

また旅先や自宅で、臨時の物干し竿が必要になることもありますよね。必要に応じて、さっとパラコードを自在結び……そんなスマートなキャンパーになってしまいましょう!

最後に、相馬さんからいただいたコメントで締めくくります。


相馬さん
自在金具はとても便利な道具ですが、適合ロープ径引張強度など、範囲が限られているものがほとんど。

「便利で簡単な道具」って、じつは「その道具のスペックに人間が合わせる」ということでもあるのです。あなたの自由が、「道具のスペックに縛られる」なんてもったいない。

でも大丈夫! 自分で「自在結び」を覚えてしまえば、どんなロープでも、思いつくままの用途に使えるようになりますよ!

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