37年間ありがとう!アウトドアマンを支え続けた三菱「パジェロ」栄光の軌跡

2019/10/23 更新

時代を超えて、フィールドに赴く多くのキャンパーから相棒として選ばれてきた三菱自動車の名車「パジェロ」。惜しまれつつも2019年8月末に国内販売向けの生産が終了となり、このタイミングで感謝の意を込めつつその栄光の軌跡を振り返ります。


アイキャッチ画像・記事内画像提供:三菱自動車

37年の歴史に幕。パジェロの国内生産がついに終了


去る2019年4月24日、三菱自動車が8月をもってパジェロの国内販売向けの生産を終了することを発表しました。1982年、乗用車感覚で使いこなせる全く新しい多目的4WDとしてデビューしたパジェロ。

以降4度のモデルチェンジを経て、現在では電動のロングサンルーフなどが標準装備となる特別仕様車「FINAL EDITION」が発売されています。

提供:instagram by @merichan3832
タフな走破性が最大の魅力とされるパジェロは、アウトドアファンにとっても身近なクルマに。パジェロを相棒にフィールドへ出かけるキャンパーも多く、また日常での乗りやすさから様々なシーンにおいて愛されてきました。

そんな名車の国内販売向けの生産終了というタイミングで、今一度歴史をおさらいしてみましょう。まずはパジェロを愛して止まないキャンパーさんたちに、その魅力を聞いてみました。

僕らのキャンプにパジェロは欠かせない

89年式パジェロのオーナー @kurocky817さん

提供:instagram by @kurocky817

最初にお話を伺ったのは@kurocky817さん。1989年式2.5LディーゼルターボEXCEEDを相棒に、年間通してキャンプを楽しんでいるそうです。


このパジェロに乗り始めたのは2年前。決め手は大量のキャンプ道具も余裕で積める積載力と、初期型特有のこの四角いフォルムです。

パジェロの魅力はとにかくタフで、悪路での走行も快適に乗れるところですね。

提供:instagram by @kurocky817
当時はまだSUVという言葉がなく、レジャー向けのクルマはRV(=Recreational Vehicle)車と呼ばれた時代。その先駆けとなった初代パジェロの佇まいは、一周回って今っぽいルックス。

初代の最終モデルとして登場した1989年式はワイドフェンダーやワイドタイヤの装備を追加したことで、よりイカついスタイルを手に入れました。国内販売向けの生産終了について伺うと……

残念ですが、この初期型パジェロを大事に乗っていきます!

と、今後もパジェロを愛用していく意気込みを語ってくれました。

’06年式パジェロのオーナー @ninnin405さん

提供:instagram by @ninnin405
続いて伺ったのは@ninnin405さん。こちらは2006年にフルモデルチェンジを果たした4代目のパジェロロング V98 ディーゼルエンジン。従来の伝統を継承しながら、プレミアム感の高いオールラウンドSUVとして登場したモデルです。

4WDに乗りたかったのでいろいろ探していたのですが、まわりの人と被るのが嫌でパジェロに行き着きました。乗ってみてわかったのは、とにかく荷物がたくさん積めること。

3列目のシートが簡単に外せて床下収納スペースも積載に使えるのは便利です。あと、ディーゼルはパワーがあるので荷物を積んで標高の高いキャンプ場へ行く際の坂道やワインディングもストレスなく登ってくれます。

提供:instagram by @ninnin405
そう、パジェロの魅力はロングボディがなせる積載力と、低速域から力強いトルクを発揮するディーゼルエンジンの組み合わせ。だからこそ、いまでも多くのアウトドアマンから支持を集めているんです。

ところで、多くのファンを擁する名車パジェロはどのような変遷を遂げてきたのでしょうか。

【5分で理解できる】パジェロの歴史

続いては、パジェロ歴代モデルの特徴と魅力をクローズアップ。三菱自動車広報部ご協力のもと、提供いただいた懐かしい写真とともに振り返ります。


初代パジェロ(1982年~)


全7種類のラインナップで、1982年に産声を上げた初代パジェロ。オフロードでの走行性能を最大限に発揮するため、エンジンは2.3Lディーゼル・2.3Lディーゼルターボ・2Lガソリンエンジンの3タイプを設定。4WD車として初のディーゼルターボを搭載しました。


発売当初はそこまで話題にならなかったパジェロですが、83年に開催された世界一過酷なラリーと言われる“パリ・ダカールラリー”で、なんと市販車無改造クラスでいきなり優勝。85年には総合優勝を果たすなど、一躍その名を世界に知らしめました。

また、レジャー思考の芽生えとともに、より大きな積載・居住スペースを求めるニーズに応えたこともヒットの足がかりに。これをきっかけに一躍知名度が上がったパジェロは、当時のRVブームを牽引していったのです。

2代目パジェロ(1991~)


初のフルモデルチェンジを行った2代目パジェロ。初代パジェロの4WD機構はパートタイム4WD方式を採用していましたが、2代目はそれに加えフルタイム4WDの要素も搭載。

ちなみに、ドライバーによる切り替え操作を必要としないのがフルタイム4WD。手動切り替えによって2輪駆動と4輪駆動を選択するのがパートタイム4WDです。両側面を兼ね備えた世界初のスーパーセレクト4WDとなったことで、オフロードでの走破性に加え、オンロードでの操縦安定性も大幅に向上されました。


また、ゆとりある居住空間と高級感が両立されたコンセプトは、当時真っ只中であったバブル期のニーズともマッチ。夜の都会のデートカーとして、またブームであったスキーへの足として、パジェロが爆発的な人気を博すようになったのです。

実際、パジェロ37年の歴史においても92年製が最多販売台数を記録したそうで、中でもロングのディーゼルモデルが最も売れたというエピソードもあります。

3代目パジェロ(1999~)


8年半ぶりのフルモデルチェンジとなった3代目パジェロは、世の中の流れにのってラグジュアリー路線にシフトしました。「オフロード・オンロードいかなる路面状況でも高い走破・走行性能を発揮し、誰もが安全で快適に乗りこなせる本格4WD車」というのがコンセプト。

ボディサイズも大幅に拡大し、ビルトインフレーム構造のモノコックボディや4輪独立懸架方式のサスペンションを採用しました。しかし、時代はクロスオーバー(既存の乗用車をSUV的な雰囲気に仕立てた車)人気が加速。一時代を築いたパジェロは、少しずつ影を潜めることとなってしまいます。

4代目パジェロ(2006~)


2006年、「地球基準のオールラウンドSUV」としてフルモデルチェンジした4代目パジェロ。従来の伝統を継承しながらも、プレミアム感の高いモデルとして進化を遂げました。

ちなみに国内販売向けの生産終了とともに発表された特別仕様車「FINAL EDITION」は、この4代目をベースに様々なオプションを組み合わせて割安にパッケージされたもの。このモデルを最後に、国内での生産は終了となりました。

パジェロのノウハウは、この先も生き続ける


国内向けのパジェロは生産が終了されましたが、そこで培ってきた技術やSUVづくりのノウハウは、アウトランダーをはじめとする三菱のSUVにも受け継がれていくとのこと。

タフで乗りやすく、常にわたしたちのニーズにも寄り添ってくれたパジェロ、これからもそんな自動車を期待しましょう。ありがとう、パジェロ!


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まつい ただゆき

フリーランスのエディター/ライター。8歳からキャンプをはじめ、現在は二人の子どもを連れてのファミリーキャンプに勤しむ日々。「外でも家のようにくつろぐ」をテーマに、快適でお洒落なキャンプスタイルを探求中

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