37年の歴史に幕。パジェロの国内生産がついに終了
去る2019年4月24日、三菱自動車が8月をもってパジェロの国内販売向けの生産を終了することを発表しました。1982年、乗用車感覚で使いこなせる全く新しい多目的4WDとしてデビューしたパジェロ。
以降4度のモデルチェンジを経て、現在では電動のロングサンルーフなどが標準装備となる特別仕様車「FINAL EDITION」が発売されています。
タフな走破性が最大の魅力とされるパジェロは、アウトドアファンにとっても身近なクルマに。パジェロを相棒にフィールドへ出かけるキャンパーも多く、また日常での乗りやすさから様々なシーンにおいて愛されてきました。
そんな名車の国内販売向けの生産終了というタイミングで、今一度歴史をおさらいしてみましょう。まずはパジェロを愛して止まないキャンパーさんたちに、その魅力を聞いてみました。
僕らのキャンプにパジェロは欠かせない
89年式パジェロのオーナー @kurocky817さん
最初にお話を伺ったのは@kurocky817さん。1989年式2.5LディーゼルターボEXCEEDを相棒に、年間通してキャンプを楽しんでいるそうです。
このパジェロに乗り始めたのは2年前。決め手は大量のキャンプ道具も余裕で積める積載力と、初期型特有のこの四角いフォルムです。
パジェロの魅力はとにかくタフで、悪路での走行も快適に乗れるところですね。
当時はまだSUVという言葉がなく、レジャー向けのクルマはRV(=Recreational Vehicle)車と呼ばれた時代。その先駆けとなった初代パジェロの佇まいは、一周回って今っぽいルックス。
初代の最終モデルとして登場した1989年式はワイドフェンダーやワイドタイヤの装備を追加したことで、よりイカついスタイルを手に入れました。国内販売向けの生産終了について伺うと……
残念ですが、この初期型パジェロを大事に乗っていきます!
と、今後もパジェロを愛用していく意気込みを語ってくれました。
’06年式パジェロのオーナー @ninnin405さん
続いて伺ったのは@ninnin405さん。こちらは2006年にフルモデルチェンジを果たした4代目のパジェロロング V98 ディーゼルエンジン。従来の伝統を継承しながら、プレミアム感の高いオールラウンドSUVとして登場したモデルです。
4WDに乗りたかったのでいろいろ探していたのですが、まわりの人と被るのが嫌でパジェロに行き着きました。乗ってみてわかったのは、とにかく荷物がたくさん積めること。
3列目のシートが簡単に外せて床下収納スペースも積載に使えるのは便利です。あと、ディーゼルはパワーがあるので荷物を積んで標高の高いキャンプ場へ行く際の坂道やワインディングもストレスなく登ってくれます。
そう、パジェロの魅力はロングボディがなせる積載力と、低速域から力強いトルクを発揮するディーゼルエンジンの組み合わせ。だからこそ、いまでも多くのアウトドアマンから支持を集めているんです。
ところで、多くのファンを擁する名車パジェロはどのような変遷を遂げてきたのでしょうか。
【5分で理解できる】パジェロの歴史
続いては、パジェロ歴代モデルの特徴と魅力をクローズアップ。三菱自動車広報部ご協力のもと、提供いただいた懐かしい写真とともに振り返ります。