リフトアップって実際どうなの? 専門店に聞いてみた
今回お話を伺ったのは、埼玉県越谷市にある「ロードハウス」。創業30年を超える老舗のカスタムショップで、4WDをメインにリフトアップを行っています。
ジェネラルマネージャーの高橋肇さんは、リフトアップしたデリカD:5が愛車。普段から釣りやキャンプ・スノーボードとアウトドアライフを満喫されています。
アウトドアを楽しむ上で、リフトアップすることのメリット・方法や費用など、気になることを伺いました。
リフトアップのメリット1:見た目がワイルドで、カッコよくなる
リフトアップして一番最初に感じられるのが、どこへでも行けちゃうんじゃないかと思わせるワクワク感です。
と高橋さん。写真左は筆者のノーマルフォレスターで、右側が5インチ(125mm)リフトアップしたフォレスター。タイヤやホイールも変えているせいか、足回りの印象はノーマルと比べると段違い。
下から見上げると、タイヤ上部の隙間がよくわかります。
1インチアップでも十分にカスタマイズを実感できますが、5インチ上げることで見た目も乗り心地も、リフトアップの醍醐味が味わえます。
リフトアップのメリット2:オフロード走行が楽になる
リフトアップすることで外径の大きなタイヤが装着でき、地上高が上がります。これによって岩場や段差があっても車体をこする心配が少なくなります。
河原の岩場や林道などのオフロード、オートキャンプ場でたまに遭遇するハードな環境でも、リフトアップしていれば安心感が全然違ってきます。
これなら車でもっと色んな所に出掛けたいという気持ちにもなり、ドライバーとしてもテンションが上がりますね。
リフトアップのメリット3:アイポイントが高くなるので、渋滞時に運転しやすくなる
5インチ以上上げると、運転席からの視界も変わってきます。特に高速で渋滞しているときは、前方の視界が開けているので運転しやすいですね。
ちなみに高橋さんが乗っているデリカは、驚異の7インチ(175mm)アップ! トラックの運転席とほぼ同じ高さなので、横に大きなトラックが並んでも圧迫感を感じないとか。
カッコよく魅力的リフトアップですが、日常的に維持していく上で気になることも。車検や高さ制限などについても伺いました。
気になる点1:車検って通るんですか?
ワイルドな見た目のせいか、どうやっても車検が通らなそうな印象を拭えませんでしたが、高橋さんに聞くと……。
40mm以内のリフトアップであれば、基本的には問題ありません。それ以上の高さでも、構造変更車検を受験すればクリアできます。
とのこと。とはいえ、一般の方が陸運局の検査官とやり取りするのは難しいので、40mm以上のリフトアップや車幅変更を検討する場合は、専門のカスタムショップなどに相談しましょう。
気になること2:駐車施設の高さ制限に引っかからない?
次に気になったのが、駐車場の車高制限。自走式の駐車場の場合2~2.5mが平均的な制限ラインですが、こちらに関しては?
1インチが25mmなので、5インチアップしたとしても車高は125mm上がる計算。多少のリフトアップであればほぼ問題ないのですが、ルーフキャリアを設置する場合は注意が必要です。
キャリアだけで最低200mmはあるので、リフトアップと足して300mmアップということも。入れない駐車場が増えてしまいますので、生活スタイルを考えてから設計したほうがよいでしょう。
気になること3:風の影響や四隅の視界は?
横風の影響を受けやすく感じるリフトアップですが、車高を上げている高橋さんの愛車「デリカD:5」は、普段から車高の高い車を運転していることもありあまり気にならないだとか。
ただ一般的には高速走行時の横風は気になると思いますので、そのような状況下では巡航速度の調整などを気をつけてください。直前直左の視界確保については、構造変更車検を通すためにもカメラを装着するなどしっかり対応しています。
また、後方視界に関してもバックカメラでフォローしています。
安全面にも細心の配慮をされているようですね。
期待が高まってきたところで、ここでプロの仕事を拝見。リフトアップは実際にどうやって行われるのか、少し見せていただきました。