ダウン寝袋を洗って失敗…でも大丈夫!ナンガのクリーニングと「羽毛増量サービス」のお試しレポート

2019/03/29 更新

ダウン素材の寝袋は高価で簡単には買えない品物。だからこそ長く使いたい人も多いですが、家で洗濯して元の状態に戻らなくなってしまった経験はありませんか?今回は、洗濯に失敗した寝袋をプロに見てもらい、最適な方法や修復サービスを教えてもらいました。


記事中画像撮影:編集部

いざ寝袋を洗ってみたら、見事に失敗してしまった…(汗)

洗濯した後、ぺっちゃんこになってしまった寝袋。製品はナンガ「AURORA light 450」
寝袋はキャンプの必須品。特にダウン素材のモノは高級品ということもあり、洗ってキレイにして長く使いたいと思う人もいるのでは? そのひとりである編集部員Oが、昨年12月初旬に自身で洗濯を試みたところ、なんと失敗してしまったのです……!

ダウンが消えてしまったかのような、まるで手ごたえの無い厚み。
どう失敗したのかというと、本来なら膨らんで戻るはずのカサ(膨らみ)が戻らなくなってしまったんです。

見た目もぺちゃんこの状態で、実際に中に入っても明らかに暖かさが低下した感覚。どうしたものか……。

羽毛増量サービスを発見

出典:ナンガ
復活させたい一心でネットで調べたところ、ナンガの公式ページに「ダウンスリーピングバッグの羽毛増量」というサービスを発見! 読んでみると、有償で寝袋に羽毛を入れてくれるサービスだそうな。

気になった編集部員Oが、ナンガの寝袋を取り扱っているショップへ行って取材を敢行! 洗濯時にどこが悪かったのか、またこの羽毛増量サービスとはどんなものなのか? お話を伺ってきました。


寝袋のプロがいる「nap」へ行って相談してみた


今回お邪魔したのは、以前に寝袋に関してお話しを伺った吉祥寺の寝袋屋さん「nap」。

こちらに在中する加藤さんは、寝袋を16本ももち、実際の接客でもそれが生かせるように家でも日々寝袋で寝ている寝袋ヲタク。信頼できる加藤さんに、洗濯で失敗した寝袋を診てもらいました。


編集部員O
今日はよろしくお願いします。


加藤さん
よろしくお願いします。どうされました?

編集部員O
お気に入りの寝袋を自分で洗濯したら、元のふわふわ加減に戻らなくなったんです。寝袋を診てもらえますか?

加藤さん
あらあら、それはかわいそうに。ちょっと見させてください。



収納袋から取り出して、上から下まで満遍なく見る加藤さん。中のダウンの量を触ってみたり、上と下のダウンの量を調べたりと、全体を見てくれています。

加藤さん
ふむふむ。洗濯したとき、どんな洗剤を使いましたか?

編集部員O
一般的な液体洗剤です。中性だったと思います。

加藤さん
どのくらい入れましたか?

編集部員O
普段通りの洗濯と同じような量だった気が……すみません詳しく覚えておらず……。

加藤さん
なるほど、もしかしたら洗剤残りの可能性がありますね。

編集部員O
えっ、洗剤が残ってるんですか?

ダウンものは、水でしっかりとすすぎ洗いをするのが大事


加藤さん
寝袋はダウン製品の中でも特段サイズが大きいため、普段と同じような洗濯をすると、すすぎが不十分で洗剤が残ることがあるんです。

編集部員O
(たしかにいつも通りの洗濯でやってしまった……)

加藤さん
そうなると、洗剤がダウンに付いたままになり膨らみが低下するんです。洗剤は気持ち少なめに、でもすすぎ洗いはしっかりやるのがおすすめです。

編集部員O
それは知らなかったです……。綺麗にしたはいいけど、残った洗剤がダウンの膨らむ邪魔をしているんですね。

加藤さん
はい。試しに新品の寝袋とどのくらいカサが違うのか見てみましょうか。

手前が私物「AURORA 450DX」で、奥がショップの商品「AURORA light 350DX」。ある程度のボリュームが似ているので比較。
編集部員O
うわぁ……やっぱり自分の寝袋(手前)のほうがまったく膨らみがありませんね。ごめんよマイシュラフ……。

編集部員O
加藤さん、こうなってしまった寝袋はどうすればいいですか?


加藤さん
まずはクリーニングサービスが適切な処置かと思います。

編集部員O
クリーニングですか、それはどのくらい料金と期間がかかるものなんでしょうか?

加藤さん
長年やってきた技術を生かしたナンガ独自の方法で、1点につき5000円(税別、送料・代引き手数料別)で承っています。自然乾燥で寝袋を乾かすので、送ってからお手元に戻るまで1か月はくらいかかりますね。

編集部員O
なるほど(けっこう期間かかるけど仕方ないか)。

「羽毛増量サービス」についても聞いてみた

編集部員O
そういえばネットで、寝袋の羽毛増量サービスというものがあると知りました。例えば自分の寝袋にこのサービスをしたら、より完璧な状態に戻りますか?


加藤さん
ダウンを追加するので、膨らみが増して保温性はアップすると思います。ただ、ダウンの量を増やしたからといって、完全に復元する! とは言い切れないです。

編集部員O
それはどうして??

加藤さん
1〜2年に1回の頻度で洗濯するだけでも、ダウンの復元力は変わります。まずは洗濯やクリーニングを試してみて、それでも膨らみが足りないと感じたら、こちらのサービスをやるのがおすすめです。


編集部員O
なるほど、まずは洗濯・クリーニングでできる限り羽毛を戻していって、最終手段として羽毛増量サービスをお願いするのがいいってことですね。


加藤さん
そうですね、期間はかかりますが、まずは寝袋の中の羽毛を戻すことが先決だと思います。


編集部員O
ちなみに、もし自分の寝袋で羽毛増量サービスをしてもらうとしたら、どれくらいかかるんでしょうか?



加藤さん
今回お持ちいただいた寝袋はDXタイプなので、50gで3,000円(税別)になります。量に関しては職人が状態を見て増やすこともあるので、こちらは後日に相談させていただきます。

編集部員O
そうですか。ちなみに50g程度で、暖かさや膨らみ加減は変わるものなんでしょうか?



加藤さん
変わりますね。見本で置いているこちらの小瓶。これで1gなんですよ。こちらは思いきり入れた状態ですが、1Lのペットボトルにダウン1gを入れてもいっぱいに膨らみます。


編集部員O
これでたったの1gですか!? 50倍の量があの寝袋に入るとなると……パンパンになりそうですね(笑)。保温性が比例して高くなることも想像がつきます。


理想的なパンパンの寝袋たち
加藤さん
ただ値段については、寝袋のタイプによって値段が異なるのと、その時期のダウンの値段で金額が変わるので、最初にお見積もりを取らせていただき、納得いただければサービスを始めます。お預かりしてお手元に届くまで約2週間くらいです。


編集部員O
クリーニングより早くやってくれるのですね!


加藤さん
こちらのサービスも送料と代引き手数料が別途でかかります。napに持ってきてもらえらば、支払いと受け渡しをお店でできるので、近場の人やお店でやりたい人はぜひお持ちください。

編集部員O
お店に持ってくれば、napが諸々やってくれるのですね。近場だったらとても助かります!



「クリーニング」と「羽毛増量サービス」をお願いしてみた

さて、今回加藤さんに相談してもらったところ、編集部員Oのダウン寝袋は「洗剤残り」によってダウンの復元力が低下している可能性があるとのことでした。

なのでまずは「クリーニング」で残った洗剤をキレイに流してもらい、「羽毛増量サービス」でさらにダウンを追加してもらうことに決定!

寝袋が返ってきた!果たして膨らみは戻った…?


年が明けた1月の中旬。napに寝袋が届いたと連絡がきたので、どうなったか早速お店へ。このとおり、しっかりと膨らみがある状態に!


編集部員O
おお〜〜!! とてもふかふか! 以前と比べて明らかに羽毛が戻った感覚があります!



こちらが以前、お店に置いてある「AURORA light 350DX」と比較した際の画像。


こう比べてみると新品の寝袋にも引けをとらないほどに膨らみが増していることが分かります。これがクリーニングと羽毛増量サービスの実力……!


ダウンの追加封入量は100g。今回は足下を中心にダウンを入れてもらい、バランスを見ながら他のキルティング部に入れてもらいました。横から見ると明らかですが、足下が立体的になっていてふかふかしています。

こんなに大きく進化。当然コンパクト性は落ちてしまうので注意。
余談ですが、今回100gを入れてもらった状態では元々使っていた収納袋には収まらないとのことで、ワンサイズ大きい収納袋に変更してもらっています。これが料金に含まれていると思うと、ちょっと得した気分にもなりますね。

かかった金額と期間

今回はクリーニングと羽毛増量サービスの両方をしてもらったので、値段はクリーニング代5,000円(税別、送料・代引き手数料別)+羽毛増量サービス6,000円(100g、税抜)=合計11,000円(税別)。napに預けてお願いしたので、通常家から送る際にかかる送料は無料。

※ダウンは時期によって価格は変動するのは、気になる人は公式ホームページをご参照ください

期間はnapに預けてお店に届くまで1か月半ほど。クリーニングをかけた後に自然乾燥をするので、季節によってダウンの乾き具合が異なるとのこと。冬時期はどうしても乾きが遅くなりがちで、なおかつ今回は年末年始を挟んだことも重なり、ちょっと長いかなと感じました。

寝袋を洗うときは注意しよう


今回は、編集部員Oが寝袋の洗濯に失敗したことから始まった企画。こうならないように、最後に自身で洗う際に気をつけるべきことを個人的にまとめてみました。

①洗剤は普段より少なめで使う
②水を多く使ってしっかりすすぎ洗いをする
③自然乾燥(陰干し)でしっかりと乾かす

上記のことをやってみて、それでもダメであれば、napなど専門スタッフがいるショップに相談するのがいいかもしれません。高級なダウン寝袋を長く大切に使えるように、定期的な清掃としっかりとした知識を身につけておきましょう!

【ショップ情報】
店名:NAP PRODUCED BY NANGA
住所:〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町3-2-3 ラ・カシータ1B
電話:0422-27-5639
営業時間:11:00-20:00
定休日:月曜日
Instagram:https://bit.ly/2GlZA42

取材協力:NAP PRODUCED BY NANGA

 

It’s best method to cleaning the dirty sleeping bag !

汚れた寝袋を洗う最適な方法がある!


小川 迪裕の記事はこちら


関連する記事

この記事が気に入ったら
「いいね!」をしよう
小川 迪裕

フリーランスライター・編集者。WEBや雑誌の執筆を主な活動とし、タブロイドやイベント冊子の製作も担当。最近はもっぱらキャンプとウイスキーに夢中。

公式プロライター

  • たけだバーベキュー
  • YURIE
  • 平 健一
  • 写風人
  • Takamatsu Misato
  • SAM & 沖田雅生
  • 小雀  陣二
  • A-suke
  • 長谷部 雅一
  • 八幡 暁
  • 風森 美絵
  • カノウ ヒナタ
     

    LINEでCAMP HACKをもっと手軽に。

    最新のキャンプギアやキャンプ場情報などをキャンプに関する情報を毎日配信!
    LINE友達限定の毎月当たるプレゼントキャンペーンも開催中!