クロノスキャビンってどんなテント?
「クロノスキャビン」は、モンベルのロングセラーテント「クロノスドーム」に前室(キャビン)がついたモデル。1本ポールを足して前室を作り、さらに2本のポールでひさしを作る構造になっています。
サイズは、2型(2人用)、3型(3人用)、4型(4人用)。クロノスドームの良さを知っているユーザーからしたら「待ってました!」と言わんばかりのモデルです。
クロノスドームとのサイズの違いは?
全体的なサイズは「クロノスキャビン」の方が大きいですが、寝室はどうなのでしょうか? 同じ対応人数同士で比較してみましょう。
【クロノスキャビン2型】
出典:モンベル
【クロノスドーム2型】
まずは2型から。両者ともインナーテントの形、サイズも同じです。室内高はクロノスキャビンの方が15㎝ほど高くなっているので、圧迫感は少なくより広く感じられます。
【クロノスキャビン4型】
【クロノスドーム4型】
続いては4型。数値でみるとクロノスキャビンは約260㎝×260㎝の正方形に対し、クロノスドームは約210㎝×240㎝の長方形。こちらもクロノスキャビンの方が広く、天井高も17㎝ほど差があります。
総合的にみるとクロノスキャビンの方が、クロノスドームよりも広さも高さもあるようです。
これは欲しくなる!クロノスキャビン5つの特徴
続いては実際に試し張りをして感じた、クロノスキャビンの5つの魅力をご紹介します。今回は3型を使用しましたが、どのサイズも構造は同じです。
① 前室がとにかく広い!
クロノスキャビン最大の魅力は、前室の広さ。2型であればユニフレームの「焚き火テーブル」ぐらいのミニテーブルと、ヘリノックスの「チェアワン」など大きすぎないチェアを縦向きに置いても、前室から飛び出ないくらいの奥行きがあります。
3型の場合、横幅は2型と同じサイズですが、奥行きは30cmほど長くなっています。向かい側にチェアをもう1つ置いても前室からはみ出ることはないでしょう。
4型の前室はさらに広くなります。似たような形状であるスノーピークの「アメニティドームM」の奥行きが約185cmなのに対し、クロノスキャビン4型はなんと約205cm! どの型もとにかく前室が広いです。
② 雨対策もバッチリ!
サイドについている大きなサイドウォールが、横から入りこんでくる雨を防いでくれます。靴や荷物を濡らさずに置けるのはうれしいポイント。
またひさし部分に雨が溜まらないよう、水が流れていくような構造になっています。
③ 通気性もバツグン!
クロノスキャビンには前方に2つ、後方に1つベンチレーションがついています。
さらにひさしを作ることで出入り口が大きく開き、室内全体に風が通るようになっています。
ですからドアパネルを締め切った室内には、ムワッとした熱気が漂っていました。しかしドアパネルをメッシュにすれば風が通り、室内は一変。かなり過ごしやすくなりました。
このドアパネルは、本体生地とメッシュの二層構造になっています。暑いときはメッシュに、肌寒く感じる時は両方閉めるというように使い分けられるので、幅広いシーズンで活躍しそうですね!
④ 初心者でも30分くらいで設営できる!
ドーム型テントの設営経験がない筆者(女性)でも、1人で30分もあれば設営することができました。これには思わず感動。
ポールがしなやかに曲がるので、力を入れずともグロメットにすんなり差し込めました。
⑤ 使い勝手のいい室内
天井にはランタンフックとロフトがついています。スマートフォンや眼鏡などを置くのにちょうどいいです。
また入り口のサイドにもインナーポケットがついているので、寝袋やペグケースなどの袋類はこちらに収納する、というように使い分けられるのも◎。
中央のファスナーを空ければ、後室にアクセスできます。インナーテントの前後にドアパネルがあるので、どちらも出入口として利用できるのも便利ですね!
クロノスキャビンの設営について
設営は公開されている動画を見れば、戸惑うことはありません。テントの設営経験が浅い初心者でも、1人で組み立てられるほど簡単です。
あとはフライシートをかけて、ペグダウン。最後に前室用のポールを通せば完成です!
前室のポールを入れるのに少しばかり苦戦しましたが、それでもおよそ30分で設営できました。
完成です!
ひさし(屋根)の作り方
ひさしも10分くらいで簡単に作れます。まず前室の2ヶ所のジッパーを開け、ひさし上部の内側にある3ヶ所のトグル(下画像の赤丸)とループを連結させます。
あとは組み立てたポールを、フロントパネルの端にあるグロメットに差し込み、張り綱をつければOK。最後にポールを立て、張り綱をペグで固定すれば完成です。
2型?3型?4型?サイズはどれを選べばいいのか
3種類のサイズ展開があるクロノスキャビン。どのサイズを選ぶのがベストなのかを解説していきます。
2型はソロキャンプやツーリングテント向け
2型のインナーテントは、クロノスドーム2型とほぼ同サイズ。上の写真はクロノスドーム2型ですが、大人2人でピッタリ。寝返りを打つ余裕がなく、少し窮屈感があります。
となるとクロノスキャビン2型も、ソロキャンプやツーリングテントとして使うのがベスト。大人1人と小学生くらいの子供1人での親子キャンプであれば、2人でも快適に過ごせそうです。
3型は、2人用キャンプテント!
3型は、2型よりも横幅が100cmほど広くなっています。インナーテントの形も、2型が長方形なのに対し3型は約230×230cmの正方形。
大人3人でも寝られるサイズですが、快適さを重視するなら大人2人もしくは大人2人に小学生くらいの子供1人がベストです。
4型は、ファミリー向けのキャンプテント!
4型は、3~4人家族向けのファミリー向けのテント。同形状のスノーピーク「アメニティドームM」と比べてみると、インナーテントサイズは数cmだけアメニティドームMが広いですが、ほぼ同じ。
ただ冒頭で説明した通り、前室はクロノスキャビンの方が約20cmも広い作りになっています。これを踏まえて選んでみましょう。
ほかにも色々!前室+ひさし(屋根)つきのドーム型テント7選
クロノスキャビン以外にも、前室がありなおかつひさしがついているドーム型テントがあるので、以下ご紹介するテントも参考にしてみてください。
ogawa(オガワ) ステイシーST-2
2~3人用の軽量で持ち運びしやすいテント。大人2人、子供1人が寝られるサイズです。奥行きは約110cmと、クロノスキャビン3型と比べてみるとやや狭い作り。しかしポール3本でキャノピー(屋根)まで作れるのは、ステイシーST-2ならではの魅力です。
ogawa(オガワ) ステイシーネスト
前で紹介した「ステイシーST-2」をさらに軽量化したモデル。構造もサイズも同じ。2~3人用でソロキャンプに適しています。
DOD(ディーオーディー) ライダーズバイクインテント
その名の通り、ツーリングキャンプをする人にオススメのテント。ワンタッチであっという間に組み立てられるほか、前室はバイクが収まってしまうくらいの広さです。それでいてバイクに積載できるコンパクトさもかなり魅力。
スノーピーク アメニティドームS
3人使用のテント。クロノスキャビンと近しい形状ですが、アメニティドームの方は風の影響を受けにくくするため、天井高さが120cmと低めに設計されています。全体的なサイズ感はクロノスキャビン3型の方が広く、キャノピーを作るには別売りのポールが2本必要です。
スノーピーク アメニティドームM
大人2人、子供3人のファミリーキャンプにピッタリなファミリーサイズのテント。全体的なサイズ感は、クロノスキャビン4型の方が広いです。アメニティドームSと同様に、前室には出入りがしやすい大きなサイドドアパネルがついており、締め切った状態でも出入りしやすいのも魅力。
▼「アメニティドーム」についてはこちら!
コールマン ツーリングドーム ST
その名の通り、ツーリングキャンプにピッタリのテント。1~2人用ですが、快適に過ごすならソロで使うのがオススメ。前室を作るのには別途ポールが必要です。
▼「ツーリングドームST」についてはこちら!
ツーリングドーム LX
前で紹介したツーリングドームSTより、ワンサイズアップしたモデル。2~3人用ですが、こちらも快適に過ごすなら2人使用がオススメ。両モデルとも2万円以下で購入できるリーズナブルさも魅力です。
広い前室で快適キャンプ
クロノスキャビンの魅力はなんといっても前室の広さ! タープ代わりになるひさしを備えているので、荷物を少なくしたいキャンパーにとっては最高の相棒となるでしょう。
ソロキャンプを楽しむ人はもちろん、ファミリーキャンプでもクロノスキャビンは大活躍してくれますよ。
Let’s enjoy comfortable camping at Cronos cabin!
クロノスキャビンで快適なキャンプを楽しもう!
ドーム型テント特集はこちら!
この記事で紹介したテントは、全体のほんの一部。まだまだ個性豊かなドーム型テントはたくさんありますよ!