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ずっと使いたくなる道具、てんこ盛り!【スタイリスト平健一の“わが道”ショップ探訪記#4】(2ページ目)

アウトドアショップ ディセンバー  菊地オーナー

そう教えてくれたのは山形と目黒店のオーナー、菊地さん。すらっと背が高く、日焼けした表情はいかにもアウトドアマンといった雰囲気に満ちています。

「うちのオリジナルブランド“ククチ”の名前が入っていますけど、次回は無地で作りたいと思っていて。そうしたら旗に自分の好きなスタンプとか押せて楽しいじゃないですか」

そういって子どものように笑う菊地さん。地元・山形が色濃く打ち出されたアイテムに平さんが反応します。

山形の木でできたキッチンツール

アウトドアショップ ディセンバー  カッティングボード

「うわ、このカッティングボード、側面の焼けた感じとかたまらないですね。これはなんの木ですか」

「クルミなんです。とってもいい香りがしますよ」。ボードに近づくと、たしかにほんのりクルミの香りが。山形で採れたクルミを使用した芦野直之さんという木工作家の作品で、菊地さんが確かな技術と風合いに惚れ込み実現したコラボレーションです。

「ボードの大きさも厚みもてんでまちまちで、そこがたまらない。天然素材だからこそですよね」

隣に置いてあるのは小枝の2本セット。はてこれは……?

「お箸です。自分でナイフで削って作るDIY精神にあふれたお箸。削ったところだけが白っぽくなって、いい表情になるんですよ」

アウトドアショップ ディセンバー  箸

すでに削ってあるのと、購入者が削るものと2タイプ用意してありますが、菊地さんはぜひ自分で削るほうにチャレンジしてもらいたいそう。

「このお店でお箸削りのワークショップをやりたいと思っているんですよ。自分で削ったお箸で食べればゴハンのおいしさも倍増するでしょう」

材質はラ・フランス。名産地である山形の魅力を伝えるカトラリーです。

アウトドアショップ ディセンバー  しゃもじ

さらに一緒に置かれているしゃもじは、さくらんぼの木が原料。これまた山形を代表する果物で、菊地さんの山形愛はこんなところにも強く表れています。

趣味のカモ猟がヒントに

忘れられない思い出の“味”

アウトドアショップ ディセンバー  菊地オーナー

平さんの実家もじつは山形にあります。帰省したら必ずディセンバーに立ち寄るそうで、カモ鍋をご馳走になった思い出を披露してくれました。

「菊地さんが猟で捕ったカモを山形のお店ですぐに調理して、ふるまっていただきました。あれは最高においしかったな~」

遠い目をしてつぶやく平さん。それほど忘れられない味だったようです。菊地さんは数年前からカモ猟にハマり、オンシーズンは休みをすべてカモ猟にあてているという没頭ぶり。

「鳥は本当に頭がいいんですよ。普通に自然に歩いていても鳥は逃げませんが、不意に止まると気配を察知して明らかに警戒し、もう次の瞬間には飛び立ってしまいます。なので個人的な趣味のハンティング用に、こすれてもカサカサ音がしないカモフラ柄の生地を仕入れたんですが、それがあまりにもよかったので作ったのがこれです」

ガス缶ケース

アウトドアショップ ディセンバー  ガス缶ケース

そういって差し出したのがガス缶ケース。ソトのレギュレーターストーブと組み合わせるとじつに絵になります。

「日本の山林に溶け込む、マックス4と呼ばれるリアルツリー柄です。味気ないガス缶もこれで素敵なキャンプギアに早変わりです」

こちらはダイスというオリジナルブランドのもので、平さんは同ブランドのツールバッグも気になるご様子。

厚手のツールバッグ

アウトドアショップ ディセンバー  ツールバッグ

「このツールバッグ、すごくしっかりした作りですね。こんなふうに中にコンパートメントを入れればさらに便利に……あれ、この赤いのは何ですか」

「これは飯ごうです。エバニューからリリースされているもので、すごくきれいな発色ですよね。普通のライスクッカーとは違って円柱型なのも魅力です。昔仕入れたときは全然売れなかったんですけどね(笑)。時代が早すぎたのか、最近かなり人気ですね」

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