「アメニティドーム」と「ヴォールト」を徹底比較
一方こちらは「ヴォールト」。タープとセットになった「エントリーパックTT」も話題になりましたね。どちらも初心者とも好相性の幕ですが、今から買うならどちらが良いのでしょうか?
スペック・価格ともにかなり競り合っている、この二幕を比較してみましょう。
アメニティドーム(以下、アメド)は3サイズありますが、ヴォールトは1サイズのみ。ヴォールトの収容人数からアメドMで比較してみます。この二幕の似て非なる違い、詳しく見ていきましょう!
各数値から見る「アメド」と「ヴォールト」の違い
本体サイズ
アメドは505×280×(H)150cm、収納サイズ74×22×25(H)cm。対応人数は5人(大人2、子供3)となっています。
一方ヴォールトは530×300×(H)150cm、収納サイズ60×23×23(H)cm。対応人数は4人のようです。
全長はともに約5mと、大きな差はありません。テント高も同じ150cm、どちらも背の高い男性ならかがまなくてはいけない高さです。
風の影響を少なくするためにテント高を低くするというスノーピーク独自の設計は、共通しているようですね。
どちらもファミリー向けのテントであり、広すぎない室内空間は、小さな子供とのんびりくつろぐにはちょうどいいサイズ感。
インナーサイズ
では、インナーサイズはどうでしょうか。こちらは、双方のインナーサイズを重ねて表したものです。
ショップの情報によると、アメドは270×270cmの正方形。ヴォールトは縦220×横285cmの台形と、微妙に違うようですね。
縦幅はアメドのほうが長いものの、ヴォールトは末広がりな分寝たときにスペースに余裕を感じるかもしれません。
僅差ではありますが、寝る時も動きがちな小さな子供と一緒の場合はヴォールトのほうが窮屈を感じずに寝られそうですね。
また、インナーの縦幅がアメドに比べて短いことと、トンネル型という構造上、ヴォールトのほうが前室が広くなっているようです。
耐水圧
耐水圧は、アメド・ヴォールトともミニマム1800mmで同スペック。素材もフライシートは75Dポリエステルタフタ、インナーシートは68Dポリエステルタフタと共通しています。
価格
アメドは、35,424円。エントリーモデルだけあり、スノーピークのなかでもお手頃価格のテントという位置づけです。
ただ写真のようにタープも揃えるとなると別で買う必要があり、総額6万円以上という結果に……。
https://www.instagram.com/p/BkaCJ5rF35e/ヴォールトは、単品では32,184円と大差はないものの、見過ごせないのが「エントリーパックTT」の存在。なんとタープ付きで53,784円という、驚きのコストパフォーマンス!
これから一式を揃えるビギナーにとっては、相当魅力的ですね。(※すべて税込)
アメドとヴォールトは、設営方法も大きく違う
アメド:自立式
初心者ならなおさら、楽に設営できるものが理想ですよね。その点においては、どちらに軍配が上がるのでしょうか?
まずアメドは、4本のフレームで建てる自立式テント。
ポール3本でインナーを自立させてからフライシートをかぶせ、さらにフロントポールを通すのが大まかな手順。慣れていないと、ちょっと手間がかかります。
ヴォールト:インナー吊り下げ式
https://www.instagram.com/p/Bk4-NA3lFTL/ヴォールトは、インナーは吊り下げ式のアウトフレーム構造。3本のポールを通すだけと、立ち上げに限ればアメドより行程は少なく済みます。
またテント高も低めなことから、女性でも比較的スムーズに建てられるようです。
フレームの数は少ないわけですが、構造がシンプルな分ペグダウンの数は増えます。フィールドコンディションや気象条件によっては、付属のペグ28本すべてを打ち込まなければいけないこともありえます。
撤収も考慮すると、どちらが合っているかは個人で見解が分かれそうですね。
【結論】アメドとヴォールトで迷ったら、こう選ぼう
アメニティドームは、こんな人におすすめ
・テントは自立式でコンパクトかつ機能的なものが理想
・キャンプ用品は定番の安心感で選びたい
・タープはもう持っている
・他のスノーピーク製シェルターとの連結も楽しみたい
https://www.instagram.com/p/BkQCOgOFLOJ/初心者向けテントの間違いない一幕として、長く愛されてきたアメド。この不変的なクオリティは、これから購入するにあたっても大きな安心材料になりますね。
また、今回比較したMのほかにS・Lサイズもあり、同じつくりでも人数に合ったスケールを選択できるのもアメドの特徴です。
スノーピーク アメニティドーム M
ヴォールトは、こんな人におすすめ
・タープもまとめて安く買いたい
・シェルターとしても使えるテントが理想
・雨でも設営しやすいテントが良い
セットのお得さをはじめシェルター使いもできたりと魅力いっぱいのヴォールトですが、注意したい点もあります。
タープと併せると、かなりのロングレンスになるヴォールト。張り綱分のスペースも考慮すると、フリーサイトなど使える場所が限られる可能性があります。
実際スノーピーク公式ホームページでは、10×10m以上の区画で使うことが推奨されているようです。
スノーピーク エントリーパック TT
選ぶなら「アメド」?「ヴォールト」?
歴史ある名品か、話題性もある新しい商品か。どちらも魅力的なテントであることに間違いないこの二幕、あなたはどちらを選びますか?